引越しすると、家から会社までの通勤路が変わります。引越しによって通勤路が変わったら、必ず会社に報告しなければなりません。

特に通勤路の変更によって交通費が変動している場合、会社での引越し手続きを済ませないと通勤手当が旧居で換算され続けます。このような状況は避けなければなりません。

それでは引越しした際、通勤路(通勤手当)の変更手続きを行わないとどうなるのでしょうか? また通勤手当の引越し手続きはどのように行い、どのようなタイミングで反映されるのでしょうか?

ここでは通勤手当の変更手続きを行うべき理由と、通勤手当変更の手続きについて解説していきます。

引越ししたら速やかに会社へ連絡する必要がある

転勤など会社都合の場合を除き、引越しはプライベートなイベントです。そのため、引越した事実を会社に報告しない人は多いです。

ただ、引越しを終えたら速やかに会社に報告しなければなりません。所得税や労災保険などについて手続きするためには、従業員の現住所を把握しないとならないためです。引越しの報告を怠ると、会社はあなたの税・保険の手続きを進められなくなります。

また公務員やほとんどの会社員は、通勤するために必要な交通費を「通勤手当」として会社などから支給されています。通勤手当は通勤路から算出されるため、引越しによって通勤路が変わったら通勤路の変更手続きを行わなければなりません。

実態とは違うことがばれると、懲戒処分になる可能性がある

このとき、引越すことによって通勤にかかる交通費が高くなった場合、引越しによる通勤路の変更申請を忘れると損してしまいます。このような場合、通勤路の変更申請を忘れることはないでしょう。

一方で引越し前よりも交通費が安くなった場合、会社へ通勤路の変更申請を怠る人は多いです。引越したことを会社に伝えなければ、安くなった通勤手当の差額を自分の収入とすることができるためです。

しかし、通勤路の変更を伝えずに実態よりも多くの交通費をもらうことは横領にあたります。これは、差額が少なくても同様です。

当然ながら、会社から不当に得たお金は全額返金しなければなりません。また、故意に実態よりも高い交通費を会社から受け取り続けていると、月あたり数百円ほどの少額であっても処罰の対象となるのが基本です。

金額が大きかったり悪質と判断されたりした場合、懲戒処分となるリスクもあります。過去には、交通費の横領が刑事事件扱いとなり、前科が付いてしまったケースもあります。実態と異なる住所で通勤手当を受け取ってはいけないのです。

このとき、中には「ばれなければ問題ない」と思っている人がいます。ただ、引越しによる住所変更が会社にばれないことは基本的にありません。

前述のように、会社はあなたの代わりに住民税や所得税などの手続きを行っています。そのため会社に申請している住所と住民票の住所が異なると、税金の支払いができません。

そうすると、会社から「登録住所と住民票の住所が違う」と通知が来ます。会社に住所が変わったことを隠しきることはできないのです。そのため引越しによって通勤路・交通費が変わったら、必ず会社に報告しましょう。

なお、「実際には自転車で通勤しているにもかかわらず、電車を利用した通勤路を申請」なども処罰の対象となります。申請と異なる手段で通勤したのが数回程度であれば罰せられないケースがほとんどですが、故意に通勤手当額が高くなるように申請をすると悪質な横領であると判断されやすいので注意しましょう。

変更忘れの場合は早めに申し出て返金する

ただ中には、会社での住所変更手続きを忘れてしまっているケースもあるでしょう。特に給料明細が電子化されている企業に勤めている場合、給料日に残高が増えている(=給料が振り込まれている)ことだけ確認する人は多いです。

こうした理由で、通勤経路の変更申請忘れに気付くのが遅れるケースがあります。中には「すでに通勤手当を多くもらってしまっているが、処罰が恐いので言い出せない」という人もいるでしょう。

ただこのような場合、住所変更手続きを忘れていることに気付いた段階で、なるべく早く引越した事実を伝えるほうがいいです。通勤手当を多くもらっている期間が長くなると、その分だけ「悪質な横領である」と判断されやすくなるためです。

また当然ながら、通勤手当を多くもらっていたことが発覚すると返金を求められます。通勤手当を多くもらっている期間が長くなるほど、返金する金額が大きくなります。

このとき、会社から横領した交通費は一括で返金するのが基本です。ただ自分から申請忘れをしていたことを伝えれば、分割での返金に応じてもらいやすくなります。

そのため通勤経路が変わった申請を忘れていることに気付いたら、なるべく早くその事実を会社に伝えるようにしましょう。

通勤手当の引越し申請と変更のタイミング

それでは、引越したことは会社の誰に伝えればいいのでしょうか?

これは、基本的には会社の人事部や総務部となります。アルバイト・パートであれば、直属の上司・社員に伝えれば対応してもらえるケースが多いです。

なお通勤路の変更手続きでは、以下のような申請書に記入して提出することになります。

ここには住所や通勤経路、定期代などを記す欄があります。これらを埋めて人事部や総務などに提出すれば、通勤手当の住所変更手続きが完了します。なお会社によっては、住民票の提出を求められることもあります。

このとき、通勤経路や定期代などは合理的であることが求められます。例えば繁華街に立ち寄るために迂回ルートを通勤経路にしようとしても、申請は通りません。

また、合理的な理由なしに高速道路や特急などを利用したルートを通勤路とすることもできないので注意しましょう。

通勤手当の引越し手続きは、実際に引越したタイミングで申請する

このとき、賃貸物件の契約日と実際の入居日、住民票の登録日はそれぞれ異なるのが基本です。そのため、会社の引越し手続きをする際、どの日付で申請するべきか悩む人は多いです。

結論からいうと、交通費の変更申請を行うのは「実際に交通費が変わったタイミング(=引越しでの入居日)」です。賃貸物件の契約日や住民票の登録日などで手続きしようとすると、虚偽の申請となるためです。

例えば引越し後すぐに住民票を移した場合、住民票の転入日で申請を出してもとがめられることはありません。ただ住民票の移動が遅れた場合、実際の引越し日と住民票の転入日に大きな差が生じます。

このような場合、故意ではなくても「引越しの報告を怠った」と見なされる可能性があります。申請が遅れたことによって、あなたが通勤手当を実際の交通費より多くもらっている場合、横領扱いされるリスクがあるのです。

また賃貸物件の契約日に通勤路の変更を行っても、入居日までは旧居から会社へ向かうことになります。新居からの交通費の方が安くなる場合、申請日~入居日までは通勤手当よりも高い交通費となります。つまり、あなたが損することになります。

一方で引越しによって交通費が高くなった場合、申請日~入居日までの期間は実際の交通費より通勤手当の方が高くなります。前述のように、実態とは異なる申請によって余剰な通勤手当を懐に入れることは横領にあたります。

このように、通勤手当の手続きは「あなたが実際に暮らしている場所」を起点として申請する必要があります。そのため会社への引越し報告は賃貸物件の契約日ではなく、実際に入居した日で申請するようにしましょう。

通勤手当は日割りで支給されるのか?

なお、通勤手当は国で支給が定められている項目ではないため、会社によって通勤手当の内容や支給開始日は異なります。

そのため引越しのタイミングや給料の締め日などによっては、申請された通勤路での通勤手当が適用となるまで日数が空くケースがあります。要は、通勤手当の引越し手続きをしても、しばらくの間は旧居で計算された交通費が支給されるのです。

このとき、中には新居からの通勤手当が反映されるまでの期間、通勤手当を日割り支給する会社もあります。ただ基本的には、通勤手当を日割り支給しない会社がほとんどです。会社からしてみれば、通勤手当を日割りで支給すると手続き・作業が煩雑になるためです。

旧居よりも交通費が安い場所へ引越すと、実態よりも高い交通費を通勤手当として受け取る期間が生じます。ただ当然ながら、この場合はあなたが得をしても横領扱いにはなりません。会社の規定通りに通勤手当を受け取っているだけであるためです。

一方で会社から遠い場所へ引越した場合、手続きが反映される日までは支給された通勤手当よりも実際の交通費のほうが高くつきます。つまり、損をしてしまうことになります。

不服に感じてしまうかもしれませんが、会社の規則である以上はどうしようもありません。通勤手当の日割りはできない物だと割り切りましょう。

ちなみに公務員の場合、月初に住んでいた住所でその月分の交通費を算定します。例えば7月2日に引越しした場合、7月分の通勤手当は7月1日時点の住所(旧居)で算定されます。これによって損をしても補填されることはないですし、得をしても返金が求められることもありません。

通勤手当が定期代の場合、払い戻し後に再購入する

なお、中には定期券の購入金額が通勤手当として支給されているケースもあるでしょう。このような人が定期券の区間が変わる場所へ引越した場合、定期券を購入し直さなければなりません。

ただ会社員や公務員など、3ヶ月や6ヶ月の定期券を購入している場合、利用期限が長く残っている場合もあるでしょう。このような場合、どうしたらいいのでしょうか。

結論からいうと、まず引越し前に使用していた定期券を一度払い戻しします。その後、払い戻したお金で新居住所の区画で定期券を購入し直すことになります。新しく定期券を購入して余った払戻金は会社に返還します。

このとき、定期券の残り日数が少ないと、払戻金で新しい定期券を購入できないケースがあります。このような場合、交通機関が発行した払戻証明を提出すれば、新区間定期券の購入費用を実費精算してくれる会社が多いです。特に転勤による引越しだと、払い戻し費用をあなたが負担することはありません。

一方、自己都合の引越しによる交通費の差額を会社が負担する義務はありません。そのため中には、引越しによる定期券の区画変更にかかる費用を自己負担としている会社もあるため注意しましょう。

引越ししたら速やかに通勤手当の引越し手続きを行う

引越しによって交通費が高くなった場合、会社での住所変更手続きを忘れることはないでしょう。一方で交通費が安くなった場合、引越しを報告せずに交通費よりも高い通勤手当をもらい続ける人がいます。

ただ、実態と異なる申請によって不当に通勤手当を高く受け取ることは横領にあたります。横領が発覚したら返金を求められるのが一般的です。そのため、引越したら忘れずに会社での住所変更手続きを行いましょう。

このとき、給料の締め日直後に通勤路変更を申請すると、次の月についても以前と同じ交通費で計算となるのが基本です。また引越しによって定期券の区間が変わる場合、定期券を払戻して新しい区間の定期券を購入することになります。

また、通勤手当に対する引越しの報告は賃貸物件の契約日や住民票の移動日などではなく、実際に引越しをした日で申請します。このように、通勤手当の引越し手続きは実態に沿った内容で申請しましょう。


引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。

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