螺旋階段は通常の階段よりもオシャレで洗練された印象があります。そのため「オシャレな部屋に住みたい」と考える人の中には、螺旋階段付きの物件が気になっている人もいるでしょう。
ただ、デザイン性の高い部屋への引越しで気になるのが引越し費用です。どれだけ気に入った物件であっても、引越しに多額の費用がかかるようであれば選ぶことはできません。
それでは螺旋階段の物件への引越しには、どれくらいのお金がかかるのでしょうか? また螺旋階段付き物件への引越しには、どのような点に注意が必要なのでしょうか?
ここでは、螺旋階段付き物件への引越しについて解説していきます。
もくじ
螺旋階段付き物件への引越し費用
螺旋階段付きの物件には多くのメリットがあります。例えば、一般的に階段がある物件は日光が当たらないスペースが発生します。階段部分が暗くなりがちであるため、昼間であっても灯りが必要となるケースが多いです。
これに対して螺旋階段だと、リビングなどの居住空間に階段が設置されているため階段ルームが発生しません。そのため螺旋階段付きの物件は部屋全体が明るくなり、昼間であれば階段部分であっても照明が不要となるケースが多いです。
また螺旋階段は一般的な階段のように閉鎖された空間がなく、階段そのものが解放されています。そのため螺旋階段付き物件は解放感が高く、通常の階段に比べて部屋の雰囲気が良くなりやすいです。
このとき、おしゃれで雰囲気の良い部屋は家賃が高くなりがちです。そのため「螺旋階段付き物件に住むと、毎月の家賃支払い額が高くなるのではないか?」と心配になる人がいるでしょう。
結論からいうと、部屋に螺旋階段がついているからといって家賃が高くなるとは限りません。
むしろ、螺旋階段は一般的な階段よりも居住空間を広く使えるため、家賃が安めの狭小住宅に設置されているケースが多いです。中には、螺旋階段付き物件について「スペースを広く使えておしゃれな割に安い」と感じる人もいます。
当然ながら築年数や立地によって家賃は変動しますが、螺旋階段付きだからといって家賃が高くなることを心配する必要はないのです。
荷物の搬入難易度が上がるため、引越し費用は高くなる
ただ螺旋階段付き物件への引越しでは、引越し料金が高くなることを覚悟する必要があります。
まず、螺旋階段は通常の階段よりも昇降の際に危険を伴います。特に荷物の運搬中は足元が見えない状態となるため、引越し荷物を2階まで運搬するのに時間と労力がかかります。
このとき荷物の運搬に時間がかかると、引越し業者の利用料金が高くなりやすいです。実際、引越し業者の中には螺旋階段付きの物件だと数万円ほどの追加料金を請求するケースがあります。
また螺旋階段は一般的な階段よりも、ベッドやソファなどの大型荷物を通過させる難易度が高いです。階段の幅や荷物の大きさによっては、荷物を階段から2階へ上げることができないケースもあります。
階段から荷物を上げられない場合、窓などから吊り上げ作業で荷物を搬入することになります。吊り上げ作業には労力と時間がかかるため、吊り上げ作業の必要性が生じると引越し料金が高くなるのが基本です。
具体的には、手作業で引越し荷物の吊り上げが行われると10,000~30,000円ほど引越し料金が高くなるのが一般的です。また3階以上の部屋に吊り上げでクレーンでの作業が加わった場合、20,000~50,000円ほどの追加費用がかかります。
なお、窓からの搬入も困難である場合、家具家電を買い替えることになります。そうなると、購入費用だけでなく家具家電の処分費用も必要となります。
このように螺旋階段付き物件への引越しでは、引越し料金が高くなりやすいです。引越し費用についての予算は通常よりも多めに考えておきましょう。
複数業者に見積もりを依頼すれば、引越し料金を抑えられる
ただ螺旋階段付き物件への引越しであっても、複数業者に見積もりを取れば料金を抑えることができます。
引越し業者からしてみれば、引越しの契約が取れないと売上が発生しません。そのため複数の業者に引越しの見積もりを依頼していることを伝えると、契約を取るためにその場で値引き交渉を受けることができます。複数業者に見積もりを依頼していることを伝えるだけで、数万円ほどの値引きを受けられるのは普通です。
このとき引越し当日の搬入トラブルを防ぐためにも、訪問見積もり時に螺旋階段の横幅を伝えておきましょう。そうすることで見積もり時に正確な引越し料金が確定し、当日の追加料金発生を防ぐことができます。
螺旋階段付き物件への引越しで知っておくべきこと
なお螺旋階段付き物件は、引越し料金が高くなる以外にもいくつかのデメリットがあります。このような事実を理解せずに螺旋階段付き物件へ引越すと、「こんなはずではなかった」と後悔しかねません。
そのため引越し費用を無駄にしないためにも、螺旋階段付き物件が気になっているのであれば、以下のようなデメリット面について理解しておきましょう。
螺旋階段は一般的な階段よりも踏み外しやすい
まず、螺旋階段は一般的な階段に比べて昇降しにくく落下しやすいデメリットがあります。
通常の階段と異なり、螺旋階段の踏板は扇形となっています。円形の内側にあたる部分の幅が短いため、足を乗せる位置が悪いとバランスを崩して落下してしまいます。
実際、夜などに螺旋階段を踏み外して落下した経験を持つ人は非常に多いです。一般的な階段に比べて螺旋階段は落下の危険性が高いのです。
特に小さな子供だと、螺旋階段の手すりをすり抜けて下まで落下する危険性があります。小さな子供がいたり子供を持つ予定があったりするのであれば、螺旋階段付き物件は避けるのが賢明です。
冷暖房の効率が悪くなる
また螺旋階段の「開放的である」というメリットには、「冷暖房の効率が悪くなる」という側面もあります。
一般的な階段付き物件であれば、階段によって空間が分断されるため、居住者がいる部屋のみを暖める(冷やす)ことが可能です。人がいない部屋に冷暖房を効かせる必要がないため、光熱費を抑えることができます。
これに対して螺旋階段付きの物件だと1階と2階の空間が解放されているため、どちらも温める(冷やす)ことになります。
当然ながら暖めたり冷やしたりする面積が広くなると、その分だけ光熱費が高くなります。そのため螺旋階段付き物件へ引越す場合、冷暖房費が高くなることを想定しておきましょう。
掃除の頻度と手間が増える
また螺旋階段は汚れやすく、掃除しにくいデメリットもあります。
一般的な階段は居住スペースと分断されているため、居住スペースで発生するホコリが溜まりにくいです。これに対して螺旋階段だと、居住スペースの中に階段が存在するため、室内で発生するホコリが階段に溜まっていきます。
螺旋階段は居住スペースにあるため、汚れを放置すると目立ちます。そのため螺旋階段付きの物件に住むと、階段部分の掃除の頻度が増えやすいです。
また前述のように、螺旋階段の中心部分は踏板の面積が少なくなっています。そのため一般的な掃除機の本体部分を乗せるのが難しいです。
スティック掃除機やフローリングワイパーであれば螺旋階段の掃除に使用できますが、狭い階段でこれらを扱うのは神経を使います。そのため螺旋階段付きの物件への引越しでは、掃除の頻度と手間が増すことを覚悟しましょう。
螺旋階段のデメリットを理解した上で、複数の引越し業者に見積もりを依頼する
螺旋階段は通常の階段よりも昇降しづらく、足を踏み外しやすいです。また2階が開放されることによって冷暖房の効率が悪くなりますし、こまめに掃除しないとホコリが溜まりやすいです。
なにより、螺旋階段は一般的な階段よりも荷物を運びにくいです。大型の荷物だと螺旋階段を上げられず、場合によっては窓からの搬入となるケースがあります。このようなことから、螺旋階段付き物件への引越しは費用が高くなりやすいです。また家具・家電の買い替えにも注意が必要です。
ただ螺旋階段は一般的な階段に比べて開放されているため、部屋全体が明るくなりやすいです。また小さなスペースで階段を利用できるため、狭小住宅でも部屋を広く使いやすいメリットもあります。
このとき引越し料金については、複数業者に見積もりを依頼すれば費用を抑えることができます。そのため螺旋階段付き物件が気になるのであれば、デメリットやリスクなどを理解した上で複数業者に引越し見積もりを依頼しましょう。そうすることで、引越し費用を抑えつつオシャレな新生活を迎えることができます。
引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。
例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。
ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。
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見積もりのとき、必ず訪問見積もりとなります。電話やメールだけの見積もりでもいいですが、ほぼ100%の確率で失敗します。追加料金が必要になり、非常に高額な引越しになるのです。
ただ、訪問見積もりではどのような流れになるのでしょうか。またどう接すればいいのでしょうか。引越し業者の営業マンが訪問に来たときの対処法について確認していきます。
見積もり比較サイトでの引越しはおすすめ!料金はいくら安いのか
実際に見積もりを依頼するとき、自ら業者を調べて電話するのは非常に手間です。そこで、ほとんどの人が一括見積サイトを利用します。
ただ、そのような見積もり比較サイトが適切なのでしょうか。利用方法に違いはあるのでしょうか。これらを明らかにしていきながら、おすすめの見積もり比較サイトを紹介していきます。