引越しをするとき、業者への差し入れについて「どうすればよいか」と考える人は多いです。特に引越しが長丁場になる場合、スタッフに何を差し入れすればいいかを考えるのです。

ただこのとき、そもそも引越し業者への差し入れは必要なのでしょうか。また仮に差し入れをするなら、何をどのタイミングで渡すと喜ばれるのでしょうか。

差し入れといっても、飲み物やお菓子などいろいろと考えられます。そこで今回は、引越し業者への差し入れの必要性やタイミング、おすすめの品について解説します。

作業員・スタッフへの現金やご飯は必要ない

まず、引越しでの作業スタッフに対しては、現金や食事は必要ありません。

作業員への差し入れについて調べてみると、引越し業者(日通)のサイトには作業スタッフへの心づけや食事について「すべてお断りしていますので、お気遣いいただかないようにお願いします」とあります。

労をねぎらうため、以前は心づけなどの風習がありました。しかし、いまではそういった風習もなくなっているのです。

そのほかの引越し業者についても、以下のような記載があります。

このように大手の引越し会社には、どこも同じように「心づけは必要ない」と明記されています。そのため心づけや食事について、「必ず用意しなければならないもの」と考えなくてもいいです。

差し入れするなら、おすすめはペットボトルの飲み物

では飲み物やお菓子などの差し入れについては、どう考えるといいでしょうか。引越し作業といえば肉体労働であるため、「何か少し差し入れをしたい」と考える人は多いです。

これについては、業者のサイトにも特に記載がないです。そのため、あなたの判断で決めればいいです。このとき差し入れるなら、一体何がおすすめなのでしょうか。

引越し作業では重たい荷物を抱え、汗をよくかきます。そして喉が乾くため、差し入れるならまず飲み物を考えるといいです。

このとき500mlのペットボトルだと、蓋もついているため作業中でも飲みやすいです。1本100円前後であり、作業員も喜んで受け取ってくれます。

種類はたくさんありますが、やはり誰でも飲める水やお茶が無難です。夏場だと水分補給がより必要になるため、スポーツドリンクも喜ばれます。

ちなみに作業員は冬でも汗だくで仕事をするため、わざわざ温かい飲み物を用意する必要はありません。

引越し当日のお弁当は不要!食べ物ならパンやお菓子がおすすめ

では飲み物以外に差し入れとして、おすすめはあるのでしょうか。作業がお昼近くになると「お弁当もいいのでは?」と考える人もいます。

ただ引越し作業では体を動かすため、人によっては食事を取りたくない人もいます。また作業中にゆっくり座って食べる時間はありません。

そこで小腹を満たす意味で、パンがおすすめです。パンであれば手軽に食べることができます。

ちなみに私は冬の引越しのとき、肉まんを差し入れたらとても喜ばれました。小腹を満たす意味ではおにぎりもいいですが、季節によっては傷む場合がある上、作業員もすぐには食べないことを考えるとおすすめではありません。

またパン以外では、ドーナツやケーキなどが個別包装されたものも1つ100円ほどであります。

そのほか、小分けされたお菓子もいいです。チョコレート系のお菓子であれば、糖分を補うのにいいです。

またお腹を満たすことにはなりませんが、糖分を補う意味でキャンディもいいです。これだと作業しながらでも食べることができます。

このように見ていくと、差し入れ用の食べ物や飲み物はいろいろとスーパーに揃っていることがわかります。

差し入れは特に決まりがなく、必要なものでもないです。そのため遠方への引越しだったり、時間のゆとりがなかったりするときは無理をする必要はありません。

引越し作業中にガッツリと食べようと思う作業員はいないため、食べ物を差し入れるなら「ちょっとつまめるもの」をキーワードに探してみましょう。

いつ渡す?飲み物やお菓子を業者に差し入れるタイミング

それではこのとき、差し入れはいつ渡すといいのでしょうか。

実際に私が引越し作業を見たとき、業者は家族4人の荷物の詰め込みを、一切休憩無しで行っていました。ベテラン作業員とバイトらしき若者2人の3名が小走りで作業を進め、休憩する様子は微塵もありません。

このような経験から、作業途中で声をかけることは邪魔になると考えます。また作業員も飲み物の1本は持参しているはずです。そこで、差し入れをするなら荷物をトラックに積み終わって一段落したタイミングがいいです。

このとき袋に入れて渡すと、作業員も移動中に食べたり飲んだりすることができます。

ただ実際私が引越しをしたとき、当日は子供の友達やママ友に挨拶したり、不動産業者とのやりとり(家の汚れや不具合のチェック)があったりと、かなり慌ただしかったです。

そのため実際に差し入れを渡したのは、新居への荷物の搬入がすべて完了してからになりました。

しかし前述の通り、作業員は休憩を取る様子がなかった上、差し入れは必要であるわけでもないため、これでも問題ないと考えます。そのため差し入れはゆとりがあれば荷物をトラックに積み終えた後にし、慌ただしい場合は引越しが完了してからでもいいです。

作業員にお金を渡す場合の相場

また前述の通り、引越し業者への心づけについては必要ありません。私が過去に利用したサカイ引越しセンターのホームページにも、以下のように記載があります。

ただ実際、私は引越しをするとき心づけを渡しました。このようにホームページに書かれているからと言って、断られることはなかったです。

むしろ大変喜んでもらった印象があります。つまり業者も心づけの受け取りを絶対的に禁止されているわけではないということです。ちなみに心づけの相場は1人につき1,000円です。作業員1人ずつポチ袋などに入れて渡すといいです。

ただせっかく引越し費用を安く済ませたのに、心づけ(チップ)などにお金がかかってしまっては意味がありません。そのため実際のところ渡す必要はないですし、気持ちとして渡す場合であっても無理のない範囲であなたの判断で決めればいいです。

心づけ(チップ)を渡すタイミングは「作業前か、作業後」にする

心づけを渡す場合、タイミングは2回あります。1つは作業前です。このケースだと、作業員のモチベーションアップにつながる効果があります。

心づけをもらったからといって作業の質は変わりませんが、作業員にちょっとしたお願いをしやすいなど「コミュニケーションが取りやすい」という面はあります。

2つ目のタイミングは、搬入が完了した作業後です。このとき感謝の気持ちを伝えて渡せば、思いはより伝わります。ちなみに私の場合は、作業後に渡しました。

あなたの考えでどちらのタイミングでもいいですが、作業中に話しかけると必ず邪魔になってしまいます。そのため心づけ・チップを渡すなら、作業前か作業後のどちらかにしましょう。

引越し業者への差し入れは各自で判断する

引越し業者の差し入れは、絶対に必要なものではありません。特に心づけ(お金)や食事については不必要であると明記している会社が多いです。

そのような中、飲み物やお菓子などの差し入れについては特に記載がありません。したがって、あなたの判断で決めるといいです。

差し入れるなら、ペットボトルの飲み物がおすすめです。このとき、誰でも飲める水やお茶がいいです。お菓子については、小分けされたものやパンも小腹を満たすのにおすすめです。

ただ引越し費用を抑えても、差し入れにお金がかかっては意味がありません。差し入れを考える場合、無理のない範囲で行いましょう。実際のところ何も差し入れを出さない人のほうが圧倒的に多いため、差し入れを出さないという選択でも特に問題ありません。


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