引越しはお金と手間、時間がかかるイベントです。引越し作業はどれも、心の余裕を減らしてイライラの原因となります。
特に同棲や新婚、夫婦だと、引越しのイライラが喧嘩に発展しやすくなります。引越しが原因で喧嘩してしまうと、せっかくの新生活を楽しめなくなってしまいます。最悪の場合、別れたり離婚に至ったりするケースもあります。
それでは同棲や新婚、夫婦などで引越しする際、どのようなポイントで喧嘩に発展しやすいのでしょうか? また引越しで喧嘩しないためには、どのようにすればいいのでしょうか?
ここでは、同棲や新婚、夫婦での引越しで喧嘩しないコツについて解説していきます。
もくじ
同棲や新婚などの物件選びで彼氏・彼女、夫婦で喧嘩しないコツ
引越しを考えたとき、まず初めに行うのが物件選びです。基本的には、不動産仲介業者を利用して賃貸物件を探すことになります。
このとき不動産業者の多くは、物件探し用のホームページと実店舗を構えています。そのため、物件探しには「インターネットサイトで物件を選び、店舗で内見を申し込む」「先に店舗へ出向き、条件に合った物件を探してもらう」の2つの方法があります。
ただ彼氏・彼女や夫婦で物件を選ぶ際は、まずインターネットサイトで賃貸物件を探すのが基本です。何も相談せずに不動産業者の店舗に出向くと、お互いの意見が店舗でぶつかってしまう可能性があるためです。
店舗で意見がぶつかると、お互いが納得できないまま物件探しを進めることになります。そうすると、手続きに時間がかかるだけでなく、非常に険悪な雰囲気に陥りやすいです。
そのためパートナーと一緒に物件探しをする際には、まずインターネットサイトで一緒に物件探しをしましょう。そうすることで、お互いが納得するまで話し合うことができます。
また同棲や新婚、夫婦で物件を探す際には、以下の流れで希望物件を絞り込んでいきましょう。
家賃の予算は世帯月収の1/5以下に抑えるのが基本
まず、二人以上で住む場合の住宅探しでもっとも大切なのは家賃の予算決めです。
パートナーと引越し先の物件を探すと、新生活への高揚感から高い家賃への抵抗感が薄れてしまいやすいです。特に、同棲や新婚など2人で新たに生活し始める場合、新生活への期待感から「多少家賃が高くても、おしゃれで住みやすい物件」を選びがちです。
ただ家賃は毎月発生する固定費となるため、「この家賃であればギリギリ払っていける」という物件に住むと、ケガや病気、妊娠・出産などで収入が減った際に金銭的な困窮に陥りやすくなります。
実際、家賃の負担が大きく、病気などのアクシデントで金銭的な余裕がなくなるカップル・夫婦は多いです。金銭的に困窮すると、心の余裕がなくなって喧嘩が起こりやすい環境となってしまいます。
そのため同棲や新婚などでの物件探しに限らず、金銭的な余裕を持って家賃の予算を組みましょう。具体的には、ひと月の世帯収入の1/5以下に抑えると引越し後の生活に悪影響を生じにくいです。
譲れない条件を1~2つ挙げ、お互いの希望が叶う物件を探す
このようにしてお互いの収入から家賃の予算を決めたら、家賃以外の希望条件について相談しましょう。
このとき、どちらか一方の希望ばかり採用すると、不満が溜まって喧嘩に発展してしまいやすいです。そのため物件選びで喧嘩しないために、お互いに譲れない条件を1~2つ挙げて、どちらの希望も叶う物件を探しましょう。
例えばお互いが「通勤時間を短くしたい」を第一条件に挙げているのであれば、通勤時間が同じくらいになるエリアや、お互いの勤務地へ電車1本で行けるエリアなどで物件を探します。収入の差があったとしても、どちらかの通勤時間のみを優先するのは避けるべきです。
また、あなたの第一条件が「通勤時間」、相手の第一条件が「間取り」なのであれば、あなたが通勤しやすいエリアで相手が望む間取りの物件を選びます。
このとき、あなたの第一条件である「通勤時間」について優先してもらったのであれば、相手の第一条件である間取りについて口出ししてはいけません。仮にあなたが希望する間取りがあったとしても、相手の希望を優先しましょう。
物件の希望条件について意見が割れたらどうするべきか?
ただ、このようにして希望条件を共有しても、状況によっては意見が割れるケースがあります。このような場合、実際に生活したときのことをイメージしてどちらを優先するべきかを考えましょう。
例えばお互いの第一条件が「通勤時間」であるにもかかわらず、どちらの職場にも通いやすい物件を選べないとします。
このとき、パートナーとの標準的な勤務時間に差があるようであれば、勤務時間が長い方について、職場に通いやすいエリアを選択するといいです。そうすることで、通勤時間の差による不公平感を減らしやすくなります。
また、お互いの勤務時間が同等程度なのであれば、家事負担の割合でバランスを取りましょう。例えば「通勤時間が短い方が夕食を作る」などと取り決めすれば、通勤時間の差を穴埋めすることができます。
また、家賃の予算について意見が割れたのであれば、「家賃が高い希望物件に住むメリットとデメリット」に着目します。
例えば事前に家賃の予算を決めていたにもかかわらず、物件を探すうちに、立地や間取りなどの条件から予算を上げたくなることはよくあります。
このとき家賃が高くなったとしても、通勤時間を短縮したり光熱費の節約を見込めたりなどのメリットがあるのであれば、家賃の予算オーバーのデメリットを相殺することができます。このような場合、当初の予算を超える物件であっても、十分に検討する余地があります。
一方で、家賃が上がることによって月々の出費が単純に増えるようであれば、「外食を一回我慢する」「お互いのおこづかいを〇円減らす」などの条件を事前に取り決めましょう。
このように物件探しでお互いの意見が割れたときは、実際に暮らしたときをイメージし、バランスの取れる条件を考えるといいです。そうすることで、お互いに納得した上で物件を決めることができます。
引越し作業で同棲中の彼氏・彼女や夫婦で喧嘩しないコツ
このようにして引越し先の物件を決めたら、次は引越しに向けて荷造りを始めることになります。
ただ、荷造りもパートナーと喧嘩に至りやすいポイントです。特にすでに同居しているカップル・夫婦が引越しする場合、作業負担の偏りによって喧嘩に発展しやすいので注意が必要です。
例えば、引越しで行わなければならないのは荷造りだけではありません。電気やガス、インターネットなど業者とのやり取りや、役所などの住所変更手続きなどが発生します。子供がいる場合、子供関係の手続きも発生します。
パートナーがこのような事実を認識していないと、「引越し当日までに自分の荷物を荷造りしていれば問題ない」と考えてしまいます。その結果、引越しの作業負担が偏り、喧嘩に発展してしまいやすいです。
そのため、パートナーが荷造り・引越し準備を進めないことによって喧嘩に至りそうなのであれば、まずは引越しに伴うさまざまな作業とスケジュールを書き出し、それを共有・分担しましょう。例えば以下のようになります。
このように引越し日までに行うべき作業をすべて書き出せば、作業を共有して分担することができます。
その上で、それぞれが担当する作業に自分で期日を設けるようにしましょう。自分でスケジュールを決めることによって期日を守ってもらいやすくなります。
分担した作業に取り組んでもらえないときの対処法
ただ、人によってはこのように情報共有しても引越し準備に取り組んでもらえないケースがあります。このような場合、「外注する」「あなたがやる」の2通りから選ぶことになります。
例えばパートナーが掃除・荷造りを行わないのであれば、引越し業者の荷造りパックやクリーニング業者を利用します。業者の利用には数万円ほどの費用がかかりますが、あなたの作業負担を大きく減らすことができます。
このとき、業者を予約する前に「あなたが決めた期日までに作業を終えられないのなら業者を利用するしかない。あなたが休みの日に業者に来てもらうので、〇万円を当日支払いしてほしい」などとパートナーに伝えましょう。そうすればパートナーの危機感を刺激できるとともに、パートナーの費用負担で作業を外注することができます。
一方で引越し業者の荷造りオプションやクリーニング業者などを利用するのが難しいようであれば、あなたが代わりにやるしかありません。あなたの負担は重くなりますが、引越し直前に焦らないためにも諦めて作業を進めましょう。
このとき、相手がやるはずだった作業をあなたがやることになると、負担の増加や時間的余裕のなさから喧嘩に至りやすいです。そのため分担していた作業をあなたがやることになった場合、多少手を抜いてでも時間と心に余裕を持つようにしましょう。
またあなたがパートナーの作業を手伝う場合であっても、自室の掃除や私物の荷造りは自分でやってもらいましょう。最悪の場合、業者が来てから荷造りすることになりますが、「言っても取り組まなかった本人の責任である」と割り切りましょう。
希望条件や作業などを共有し、喧嘩せずに引越しを完了させる
引越しはお金がかかり、時間制限もあるイベントです。そのため同棲や新婚、夫婦での引越しでは、心の余裕がなくなって喧嘩に発展しやすいです。
特に、物件選びでどちらかが不満を抱えていると、引越し中だけでなく引越し後も不和を引きずります。そのため家賃や間取り、通勤時間など、お互いの条件を共有し、引越し後の生活をイメージして物件を選びましょう。
また、すでに同居しているカップル・夫婦での引越しの場合、引越し作業の負担割合で喧嘩に発展するケースが多いです。負担の偏りをなくすためにも、まずは引越し当日までの作業内容を共有しましょう。
作業を分担しても取り掛からないようであれば、外注するか代わりにあなたが行うことになります。あなたが行う場合は、時間に余裕を持つためにうまく手抜きしながら作業を進めましょう。これらが、引越しでパートナーと喧嘩しないコツです。
引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。
例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。
ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。
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