多くの家でプリンターをもっていると思います。プリンターをパソコンにつないで印刷するだけでなく、いまでは携帯電話から直接画像をプリンターへ送って印刷するなど、パソコンなしでもプリンターが活躍するようになっています。

ただ、引越しするときにプリンターをどのように取り扱うべきなのか悩む人は多いです。「ダンボールに入れるべきなのか」「事前にインクを外すべきなのか」などを悩むのです。

引越しをするとき、プリンター独自の注意点があります。キャノンでもエプソンでも、プリンターである以上は気を付けるべきポイントが存在します。そこで荷造りでプリンターの梱包を考えるとき、注意すべき点について確認していきます。

プリンターでダンボールを使わない

荷造りをするとき、通常はダンボールへ詰め込むようにします。ただ、家電製品の中でもダンボールに入らないものについては、梱包しないで引越し当日を迎えるのが基本です。こうしたものの一つにプリンターがあります。

家庭用のプリンターは意外と大きいです。頑張って大きいサイズのダンボールを購入して入れてもいいですが、ダンボールが重たくなりますし、プリンターに合うサイズのダンボールをわざわざ用意するのも大変です。

そこで、一般的な引越しではプリンターを梱包することはなく、外に出した状態で引越しの当日を迎えるのが普通です。その後、プリンター単独で運ぶようにするのです。

プリンターにインクを入れたままでもいいのか

ただ、このとき気になるものとしてインクがあります。キャノンやエプソンのプリンターのインクは非常に値段が高く、引越しのためだけにインクをすべて捨てるのはもったいないです。しかし、インクがパソコンの中に入ったままの状態で運んでも問題ないのか気になってしまいます。

引越し業者に確認する場合、高確率で「インクは外してください」といわれます。プリンターを運んでいるとき、外しておいた方が「プリンターを傾けてしまったときにインクが漏れて故障するリスクが減る」からです。

プリンターからインクを取り出す方法は簡単です。以下は私が使っているキャノンのプリンターですが、これの場合はプリンターへ電源を入れ、写真の部分をつかんで上に持ち上げます。

そうすると、奥に収納されていたインクが出てきます。あとは、これを一本ずつ取り外すだけです。キャノンだけでなく、エプソンのプリンターについても同じ要領でインクを外すことができます。

ただ、プリンターから外したインクは使えなくなります。インクを出す部分が乾いてしまい、これをプリンターに戻すことはできないのです。そのため、新たなインクを購入して差し込む必要があります。

それだけでなく、インクを取り外すことによるデメリットもあります。インクの吹き出し口にインクが残っている場合、それが乾燥することでプリンターの調子がおかしくなります。

インクがダメになり、プリンターの不具合の危険性もあるため、実際のところどうかというと引越しのときにプリンターからインクを取り出す必要はありません。私もこれまで何度も引越しをしていますが、プリンターの中にインクは入れたままです。それでも、これまで不具合を生じたことはありません。

プリンターの運び方

もちろん、プリンターの中にはインクがあるため、慎重に運ぶ必要があります。プリンターの上下を逆にしてはいけませんし、横に傾けすぎないようにする必要があります。できるだけ水平の状態にして運ぶようにしましょう。

なお、引越しするときは家族での引越しであっても単身であっても、引越し業者を利用することがほとんどだと思います。この場合、プリンターの梱包はしなくても当日に引越し業者がすべて梱包してくれます。つまり、荷造りは不要です。

私も引越し業者にいつも頼むのですが、このときは以下のようにプリンターがタオルでくるまれました。

その後、テープでしっかりと止められます。きちんとした引越し業者に頼めば、トラックの中にプリンターがそのまま置かれるのではなく、梱包された状態で積まれるようになります。

当然、運ばれるときは水平にして持っていかれます。もし、自分で引越しするときであっても、たてではなく横にして持ち運びするようにしましょう。

引越し後、プリンターの設定や接続はどうするのか

これから引越しをするとなると、プリンターの設定を変更したり、新たな接続方法を試したりしなければいけないのではと考えてしまいます。

ただ、引越しのときにプリンターで新たな設定や接続は必要ありません。引越しをした日から問題なくプリンターを使うことができます。

しかし、場合によっては引越ししてすぐにプリンターを使えないことがあります。また、新たに接続設定しなければいけないこともあります。どのようなケースでそうしたことが起こるのでしょうか。

インターネットがまだ通っていない場合

USB(ケーブル)でプリンターをつないでいる場合、いつも使っているパソコンに接続すれば問題なくプリンターを使って印刷することができます。

ただ、現在のプリンターは無線LAN(Wi-Fi)となっています。つまり、ケーブルなしで印刷が可能です。私が使っているプリンターについても、以下のようにWi-Fiを設定でき、これによって無線通信しています。

無線LANを使ってプリンターを印刷していた場合、引越しすぐではプリンターはうまく機能してくれません。新居ではネット回線が契約されておらず、インターネットを使えないことがほとんどだからです。そのため、Wi-Fiがないためパソコンや携帯電話からのデータ送信を受け取ってくれません。

この場合、プリンターは単なるコピー機としか機能しません。プリンターとして機能するためには、早めに家にインターネット回線を引くようにしましょう。

ネットが通ったが機能しない場合、設定をやり直す

ただ、場合によってはインターネット回線が通ったにも関わらず、プリンターの接続がうまくいかないことがあります。そのときは設定を最初からやり直すようにしましょう。パソコンとプリンターがうまく接続されるように設定し直すのです。

基本は引越ししたとしてもプリンターの電源を入れればそのまま使えます。ただ、家の引越しや事務所移転では稀に設定のやり直しが必要になることがあります。

プリンターの故障もある

しかし、いくら頑張ってもうまくいかないケースがあります。それは、プリンターが故障してしまったケースです。

プリンターはパソコンや携帯電話、メモリーカードからのデータを印刷するだけでなく、コピー機としての役割もあります。もし、電源を入れたときに起動しなかったり、コピー機能がうまく作動しなかったりするとき、プリンターが壊れているといえます。

引越しのときにプリンターが故障してしまったとしても、それが果たして引越しによるものなのかどうかはわかりません。もしかしたら、引越しとは関係なく古くなったためにたまたまそのタイミングで故障してしまったのかもしれません。

食器などの割れ物類が破損している場合、明らかに引越しによるものであるとわかります。ただ、プリンターの故障では引越しとの因果関係が明らかではないため、補償してもらうにしても全額は難しいと考えてください。

なお、キャノンでもエプソンでも3年以上使っているプリンターであればいつ壊れてもおかしくない状態であるため、その場合は新しいプリンターを購入したほうが無難です。

必要ないプリンターを引越しで処分する方法

基本的にプリンターは引越し先にもっていく人がほとんどであるものの、中には不要になったプリンターを処分したいと考える人もいます。

これについては、私も経験があります。以前、引越しする数日前にプリンターが故障してしまい、動かなくなったのです。このときのプリンターが以下になります。

そのため、引越しに伴ってプリンターを捨てることにしました。修理に出してもよかったのですが、古いプリンターだったので修理ではなく廃棄処分しました。

ただ、プリンターを捨てるときは燃えるゴミではありません。燃えないゴミとして廃棄するのも無理です。多くの場合、粗大ごみとしてプリンターを捨てます。ただ、引越し業者に廃棄してもらう方法があれば、リサイクル業者に買取してもらう方法もあります。

・粗大ごみとして処分する

最も一般的な処分方法が粗大ごみとしてプリンターを捨てる方法があります。自治体によって方法は異なりますが、多くは粗大ごみ用のシールを購入する必要があります。

例えば、東京都新宿区では以下のような処理券が必要になります。

粗大ごみ用のシールはコンビニなどで購入できるため、故障したプリンターに貼り付けて指定の日に粗大ごみとして出せば回収してくれます。

・引越し業者に引き取ってもらう

私が頻繁に活用している方法として、引越し業者の活用があります。大手引越し業者の中でも対応は分かれ、粗大ごみを回収してくれない会社があれば、粗大ごみを無料で廃棄してくれる会社もあります。このうち、引越しのついでに粗大ごみを処理してくれる業者にお願いするのです。

業者によっては破棄料が必要だったり、無料だったりと異なります。これについては、見積もりをもらうときに聞くといいです。

・リサイクル業者に買取してもらう

また、少しでもいいので引越し費用の足しにしたい場合はリサイクル業者に買い取ってもらうといいです。買取をしてもらえば、数百円から数千円ほどのお金になります。

このときは故障したプリンターであっても買取の対象になります。家電製品の買取をしてくれるリサイクル業者へ連絡するようにしましょう。

引越し業者に見積もりを頼めば、引越し業者によっては「引越しに伴って利用が必要になる会社のパンフレット集」を渡してくれることがあります。その中の一つにリサイクル会社が掲載されているため、そうした会社に連絡して買取を依頼するのです。

例えば、以下のようなリサイクルに関する業者が掲載されたパンフレットを活用します。

また、家のポストにリサイクル業者に関するチラシが入っていることがあります。こうした業者に依頼して、買取してもらっても問題ありません。

買取価格が付かなかったとしても、無料で引き取ってもらえば問題ありません。粗大ごみとして出すよりは手間が少なく、粗大ごみ用のシール代も必要ありません。ただ、買取業者によっては処分費用が必要になることがあるため、これについては事前に確認しておくようにしましょう。

プリンターは引越し日当日に水平にしてもっていくべき

ここでは、引越しのときにプリンターをどのように扱えばいいのかについて解説してきました。プリンターをダンボールに入れる必要はなく、そのままの状態で荷造りをせずに引越し日の当日を迎えれば問題ありません。

インクは外さず、つけたままの状態で大丈夫です。引越し業者に頼んでいる場合、その場で梱包してくれて運んでくれるはずです。

プリンターは新たな設定や接続も必要ないため、新居へ荷物を移動させた後はすぐにプリンターを使えるようになるはずです。ただ、Wi-Fiでつないでいた場合、インターネット回線が通らないとパソコンからの印刷ができないことを理解しておくといいです。

引越しのとき、プリンターならではの注意点があります。これらに気を付けて引越しをするようにしましょう。


引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。

例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。

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