引越しでバイクを運ぶことを考えたとき、運送手段には「自分で運転して運ぶ(自走)」「業者による輸送」の2種類があります。このうち自走だと、ガソリン代と高速道路代だけでバイクを引越し先まで運ぶことができるため、移動費用を節約できます。

ただ引越し先が遠いと、バイクで引越し先まで移動するのは難しいです。長距離運転は疲れが溜まりますし、雨天だと事故のリスクが高まります。また排気量の少ないバイクだと、長い距離を高速で運転し続けることができませんし、そもそも高速道路を利用できない排気量のバイクも多いです。

このとき、バイクは車と違って引越し用トラックに載せられる大きさです。そのため「バイクを荷物と一緒に運んでほしい」と考える人は多いです。

それでは、バイクを引越し用トラックに載せて荷物と一緒に運んでもらうことは可能なのでしょうか? またバイクを輸送する際には、どのような点に注意するべきなのでしょうか? ここでは、バイク引越しでの輸送方法や料金、日数などについて解説していきます。

バイクは引越し荷物と一緒に輸送できるのか?

乗用車を引越し用トラックで運べないのは説明するまでもありません。ただ一方で、「バイクはトラックに積める大きさであるため、家財などと一緒にトラックで運んでもらえる」と思っている人は多いです。

たしかに、バイクは大型の物でも全長2m、高さ1mほどであり、物理的には引越し用トラックに載せられる大きさです。そのため個人の引越し屋や何でも屋の中には、引越し荷物と一緒にバイクも運んでくれる業者があります。

ただ個人の引越し屋や何でも屋だと、バイクの取り扱いに慣れていないため、傷がついたり破損したりするリスクが高いです。また一般的な引越し業者と異なり、補償が利かないケースがほとんどです。そのため、これら業者にバイクの輸送を依頼するのはおすすめできません。

また一般的な引越し業者は、引越し用トラックによるバイクの輸送を行っていないケースがほとんどです。引越し用トラック内には引越し荷物が入るため、バイクを固定しきれないからです。特に大型のものになると、搬送中の揺れで倒れるリスクが大きいです。

運送中にトラック内でバイクが倒れると、バイクや家財が破損するリスクがあります。またバイクからガソリンが漏れると、荷物にガソリン染みがついたりガソリンのニオイが移ったりします。最悪の場合、ガソリンに引火する恐れもあります。

さらに、単身用の引越し用トラックには昇降装置が装着されていないケースがほとんどです。昇降装置のないトラックだと、重量の大きい荷物であっても手動で積み上げることになります。

バイクは小型の物であっても100kgほどの重量があるのが普通です。大型バイクだと300kgを超えるケースもあります。このような重量の荷物を人力のみでトラックに積むことは難しく、危険も伴います。

このような理由から、引越し業者のほとんどは引越し用トラックによるバイクの輸送を行っていません。引越しで業者にバイクを運んでもらう場合、バイク輸送の専門業者を利用するのが基本となります。

50ccのスクーターなら一緒に運んでもらえる可能性がある

ただ例外的に、バイクの中でも50cc以下のスクーターであれば引越し用トラックに積んでくれる業者があります。このような、いわゆる原付スクーターは電動自転車ほどの大きさ・重さしかないためです。例えば以下は、大手引越し業者のバイク運送に関するQ&Aです。

この業者だと、ガソリン・エンジンオイルを抜いた50cc以下のバイクであれば引越し荷物と一緒に運送可能です。

引越し用トラックにバイクを乗せてもらえば、引越し費用の他にバイク輸送料金がかかることはありません。引越し日に家財と一緒に自宅へ届くため、別便で来るバイクを待つ必要もありません。

そのため輸送するバイクが原付スクーターである場合、引越し用トラックに積んでもらえる引越し業者を選ぶといいです。

51cc以上のバイクは提携業者にて輸送依頼が可能

なお、あなたのバイクが原付スクーターでなくても、引越し業者にバイク輸送を依頼することは可能です。この場合、引越し業者が提携業者にバイク輸送を委託することになります。例えば以下は、大手引越し業者のバイク輸送についてです。

この業者は提携業者が行うバイクの輸送を受け付けています。排気量の多いバイクであっても、引越し業者にバイク輸送も依頼することは可能なのです。

引越し業者にバイクの輸送を依頼すれば、輸送に必要な業者の手続きや日程の調整などをすべて行ってくれます。引越し作業に並行して輸送手続きを行わなくても済むため、引越しに伴う負担が少なくなります。

ただ引越し業者に依頼すると、輸送費用に仲介手数料が上乗せされます。そのため、バイク輸送の専門業者に直接依頼する場合に比べて、5,000円~2万円ほど費用が高くなるケースが多いです。

バイクの輸送料金・日数の相場と節約方法

それでは、バイクの輸送にはどれくらいの費用・日数がかかるのでしょうか?

まず、バイクの輸送料金はバイクの大きさ(排気量)によって異なります。排気量が多くなるほど輸送料金が高くなるのが基本です。

具体的にいうと、専門業者に依頼した場合におけるバイク輸送の料金相場は以下のようになります。

距離の目安125cc以下126~400cc401cc以上日数
近隣~200km(隣県)1~2万円1~3万円2~3万円同日~2日
200~400km(東京~名古屋)1~3万円2~3万円2~3万円2~4日
400~800km(東京~大阪)2~3万円3~4万円4~7万円5~6日
800~1,200km(東京~札幌)3~5万円4~6万円6~9万円6~7日
1,200km~4~6万円4~7万円6~10万円8日~

なお輸送元や輸送先などが北海道や離島だと、フェリーを利用しなければ運べないため、輸送費用が1万円ほど高くなるケースが多いです。

また、バイクは複数台まとめて輸送するのが一般的です。特に格安の輸送業者だと、輸送台数が揃ってから出発するため、上記よりも日数がかかることを覚悟する必要があります。タイミングや配送先などによっては、3週間ほどかかるケースもあります。

複数業者に見積もりを依頼すれば負担は少ない

ただ、バイクの輸送費用は陸送業者によって異なります。安い業者に依頼するためには、料金を見比べて依頼する業者を精査しなければなりません。

ただ、引越し前の忙しい時期に安い陸送業者を探すのは困難です。そのため輸送業者の料金比較に時間を取れないようであれば、引越し業者にバイク輸送を依頼することをおすすめします。

前述のように、引越し業者にバイク輸送を依頼すると、仲介手数料の上乗せによって輸送費用が5,000~2万円ほど高くなります。

ただ引越し業者の利用料金は、複数業者に見積もりを依頼するだけで単身引越しであっても1~2万円ほど安くなるのが普通です。家族引越しなどであれば、十数万円も値引きされるのは普通です。

引越し業者の利用料金では、複数業者から見積もりを取るだけで、バイク輸送依頼の仲介手数料を相殺できるだけの値引きを引き出すことができるのです。

安い輸送会社探しに多くの時間を割けないようであれば、バイク輸送を含めた見積もりを複数の引越し業者に依頼することで、費用がお得になりやすいです。

ドアtoドアでなくデポ引き取りで安くなる

またバイクの輸送サービスには、引き渡し・受け取り場所を自宅に指定できるドアtoドアサービスがあります。このサービスだと、自宅で待機しているだけでバイクが届くため便利です。

ただ、輸送費用の節約を考えているのであれば、デポ配送サービスを検討しましょう。デポ配送サービスでは、業者の営業所(デポ)でバイクを引き渡し・受け取りします。そのためデポ配送にすると、業者の営業所まで公共交通機関などを利用して出向くことになります。

ただデポ配送だと、営業所から自宅までの輸送費用を節約できるため、ドアtoドア配送に比べて5,000~1万5,000円ほど安くなるケースが多いです。

またデポ配送を実施している大手業者であれば、全国に多くの拠点を設けています。そのためよほどの田舎でなければ、半日もあればバイクを取りに行けるケースがほとんどです。交通費もそれほどかかりません。

そのためバイクの輸送費用を抑えたいのであれば、デポでの引き渡し・受け取りを選ぶといいです。

バイクを輸送する際の注意点

なおバイクの輸送を依頼したとき、ガソリンを抜いておくことを指示されるケースが多いです。輸送中にガソリンが漏れると事故発生の危険性があるためです。

ガソリンは静電気でも容易に引火するほどの危険物です。そのためバイクの輸送時にガソリンを抜くように指示されたら、バイクの整備工場やガソリンスタンドなどに出向く必要があります。

ただ海外製など珍しい型のバイクだと、ガソリンスタンドのスタッフでは対応できないケースがあります。ガソリンスタンドにはバイク整備のプロが在籍していないケースが多いためです。

知識・技術に乏しい人がバイクのガソリンを抜こうとすると、ガソリンが車体に付着して塗装に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、珍しいタイプのバイクを輸送する場合、バイクの専門店でガソリンを抜いてもらうようにしましょう。

また、バイクからガソリンを抜くように指示された場合であっても、ガソリンタンクを空っぽにすることまでは求められません。タンクの下に溜まるくらいのガソリン量であれば、問題なく運んでくれるケースがほとんどです。

ガソリンタンクが空っぽになるまでガソリンを抜いてしまうと、自宅やデポまでバイクを押して向かわなければいけません。そのためガソリンを抜く際には、自宅やデポまで出向ける量だけガソリンを残してもらうようにお願いしましょう。

また中には、ガソリンを抜かなくてもバイク輸送してくれる業者もあります。バイクからガソリンを抜くことが難しいのであれば、このような業者に依頼しましょう。

事前に傷がないかチェック、写真を撮っておく

また引越し業者に仲介してもらったバイク輸送業者であれば、輸送品質に一定の信頼がおけます。

引越し業者からしてみれば、トラブルの多い業者と提携すると自社の評判に悪影響を及ぼします。そのため引越し業者を介して輸送業者を利用する場合、輸送中にバイクが破損する心配は少ないです。また輸送によって傷が付いたりパーツが壊れたりした場合、補償してもらうこともできます。

一方、自分で輸送業者を手配する場合、補償内容に気を付ける必要があります。傷・へこみでも対応してくれる業者がある一方で、明らかな破損でなければ補償しない業者もあるためです。

また格安の輸送会社の中には、保険に加入しないことによって輸送料金を安く設定しているケースがあります。例えば以下は、格安のバイク輸送業者の利用案内です。

この業者は配送料金に補償料を含んでいません。任意で保険に加入すれば補償は付きますが、未加入の場合はいかなる場合でも補償できないとなっています。貨物保険に別途加入しないと、業者の過失によってバイクが汚損・破損しても補償されないのです。

このような業者を利用すると、輸送によってバイクが破損すると修理費がかかるリスクがあります。輸送費用を安く抑えても、バイクの修理費用がかかるのであれば本末転倒です。そのため輸送費用が安くても、輸送中の破損に対する補償がない業者は利用しないのが賢明です。

また輸送完了後にバイクの補償についてトラブルにならないために、事前にバイクの写真を撮っておきましょう。輸送前の車体状況を画像に残しておくことで輸送による破損か否かを明確にすることができ、補償を請求しやすくなります。

屋根なしの積載車だとバイクが雨にさらされるケースがある

また輸送業者が利用する積載車には、屋根がついているタイプと屋根がついていないタイプの2種類があります。

近距離での輸送であれば即日~次の日にはバイクが手元に届くため、屋根なしの積載車でも問題ありません。ただ輸送距離が長い場合、屋根なしの積載車だとバイクが長時間雨にさらされるリスクがあります。

バイクが長時間雨に濡れたままになると、サビが発生しやすくなります。その結果、見た目が悪くなるだけでなく故障するリスクもあります。そのため輸送距離が長くなるようであれば、屋根付きの積載車でバイクを輸送する業者を選びましょう。

業者が利用している積載車のタイプは、業者への問い合わせや業者ホームページなどで確認できます。例えば以下は、バイク輸送業者のホームページに記載されているサービス内容についてです。

この業者だと、屋根付きトラックでバイクを輸送してくれます。このような業者を選べば、バイク輸送時の雨濡れを防ぐことができます。また引越し業者を利用する場合であっても、事前にバイクの運送形態を聞くようにしましょう。

引越し業者で安くバイクを運んでもらう

「バイクは引越し荷物と一緒に輸送してもらえる」と思っている人は多いです。ただ排気量50cc以下のスクーターを除き、バイクを引越し用トラックで運んでくれる業者はほとんどありません。ガソリンが漏れると荷物に悪影響がありますし、家族引越しの大型トラックでなければ昇降装置が装備されていないケースが多いためです。

しかし51cc以上のバイクであっても、引越し業者を介して専門業者にバイク輸送を依頼することができます。引越し業者を通す分だけ仲介手数料はかかりますが、日程調整の手間を省くことができます。また引越し業者が仲介する輸送業者であれば、輸送中にバイクが破損する心配も少ないです。

さらに複数の引越し業者に見積もりを取れば、仲介手数料分に相当する値引きを引き出せます。そのため引越し作業と並行して輸送業者の精査を行うのが難しいのであれば、引越し業者にバイク輸送を依頼するといいです。

一方で、自分で輸送業者を選ぶのであれば、業者の補償内容や積載車のタイプなどに注意する必要があります。これらを理解して、引越し時のバイク輸送を依頼しましょう。


引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。

例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。

ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。

 LIFULL引越し

LIFULL引越しではアート、サカイ、日通、アリさんなどの大手が登録しており、入力作業は30秒で終わります。無料で利用できるサービスなので気軽に利用できます。

さらに大手だけでなく、中小の引越し業者も登録しているので低価格な引越しが可能になります。最大15社まで見積依頼でき、できるだけ複数の業者の見積もりを取り、最安値で引越しをしたい人に適しています。

 SUUMO引越し見積もり

一般的に引越しの一括見積もりでは登録直後、たくさんの電話がかかってきます。こうした電話が嫌でメールだけで完結したい場合、SUUMO引越し見積もりを利用しましょう。

SUUMO引越し見積もりでは「電話番号の登録が任意」なので、メールだけで見積もりの日程調節が可能です。電話が嫌な場合、リクルート社が運営するSUUMO引越し見積もりが最適です。

おすすめの人気記事

・引越し料金を値切り、最安値の引越しを実現する時期や価格交渉術

引越し価格を安くするためには、適切な方法が存在します。見積もりを比較するのは当然として、例えば休日ではなく平日の引越しにするだけで、1万円以上の値引きは簡単です。

また、同じ日であっても午前の引越しを午後にするだけでも値引きが可能です。こうした価格交渉術について解説しています。

引越し価格を安くする交渉術

・引越しの割引制度(早割、紹介割引、社員割引)に意味がない理由

多くの場合、引越し業者は割引制度を設けています。ただ、残念ながらこうした割引はまったく意味がありません。引越しには定価が存在しないからです。

この事実を認識すると、なぜ引越しで何社もの見積もりを取らなければいけないのか理解できるようになります。格安引越しをするためにも、知識をつけなければいけません。

引越し業者の割引は無意味

安い引越しを実現する、訪問見積もりのコツや流れ、事前準備

見積もりのとき、必ず訪問見積もりとなります。電話やメールだけの見積もりでもいいですが、ほぼ100%の確率で失敗します。追加料金が必要になり、非常に高額な引越しになるのです。

ただ、訪問見積もりではどのような流れになるのでしょうか。またどう接すればいいのでしょうか。引越し業者の営業マンが訪問に来たときの対処法について確認していきます。

引越し業者の営業マンへの対処法

見積もり比較サイトでの引越しはおすすめ!料金はいくら安いのか

実際に見積もりを依頼するとき、自ら業者を調べて電話するのは非常に手間です。そこで、ほとんどの人が一括見積サイトを利用します。

ただ、そのような見積もり比較サイトが適切なのでしょうか。利用方法に違いはあるのでしょうか。これらを明らかにしていきながら、おすすめの見積もり比較サイトを紹介していきます。

おすすめの見積もり比較サイト