ダンボールに入らないサイズの荷物は個別に梱包する必要があります。ただマットレスはかなり大きいため、梱包方法に悩む人は多いです。
またマットレスの場合、大きさによっては扉や階段を通過できず、通常の方法による搬出・搬入が難しいケースもあります。マットレスを搬出・搬入できなかったり、引越しを機にマットレスを買い替えたりする場合、マットレスの処分を検討する必要があります。
ただ当然ながら、マットレスをそのまま一般ごみとして捨てることはできません。そのため、マットレスの処分については、いくつかの方法から最適な手段を選ぶ必要があります。
それでは引越しの際、マットレスはどのように運べばいいのでしょうか? またマットレスの処分にはどのような方法があるのでしょうか? ここでは、引越しでのマットレスの取り扱いについて解説していきます。
もくじ
業者を利用した引越しでのマットレスの運び方
引越し業者を利用する際には、営業スタッフが事前にあなたの荷物について目視で確認し、運搬方法や必要な資材などの計画を立てます。そのため引越し業者を利用した引越しでは、業者がマットレスのタイプに応じた梱包資材を用意してくれます。
例えば、あなたのマットレスが折りたたみ可能なタイプである場合、引越し当日に業者から布団袋を受け取り、以下のように梱包するケースが多いです。
一方で折りたためないタイプのマットレスの場合、引越し業者が当日に専用のマットレスカバーで梱包してくれます。業者が用意するマットレスカバーは防水であるため、雨の日でも汚れる心配はいりません。そのため基本的には、引越し業者を利用した引越しにおいて、マットレスを事前に梱包する必要はありません。
またマットレスを引越しで運ぶ際にはシーツを外しておくのが一般的ですが、付けたままでも引越し業者に運んでもらえます。業者に触られても平気なのであれば、そのまま運んでもらっても問題ありません。
扉から入らないと吊り上げ・吊り下げが必要となる
このとき布団袋で運べるマットレスであれば、通常の荷物と同様に問題なく搬出・搬入可能です。一方で折りたたみ不可能なマットレスの場合、サイズによっては引越し時に扉や階段などを通過できないケースがあります。
このような場合、部屋の窓から直接マットレスを搬入・搬出することになります。そのため搬出先が2階以上になると、吊り上げ・吊り下げ作業で運搬することになります。
このとき部屋が低層階の場合、マットレスを以下のようにして人力で吊り上げ・吊り下げ作業を行うケースが多いです。
ただマットレスのサイズや部屋の階数などによっては、クレーンで吊り上げ・吊り下げを行うケースがあります。クレーンによる吊り上げ・吊り下げ作業では、2~3万円ほどの追加費用が発生します。
また道幅などによってはクレーンが住居に横付けできず、吊り上げ・吊り下げ作業を実施できないケースもあります。このような場合、マットレスの搬入・搬出が不可能となるため、処分を検討する必要があります。
マットレスを自分で運ぶ方法と梱包のコツ
なお引越しする人の中には、自力での荷物運搬を考えている人もいるでしょう。このような場合、マットレスをどのようにして運べばいいのでしょうか?
まずマットレスが折りたたみ可能なタイプである場合、市販の布団袋で梱包して運ぶことができます。布団袋に入るサイズであれば、車のサイズが小さくても積み込むことは可能です。
このとき、市販で手に入りやすいのは以下のような圧縮保管できる布団袋です。
ただ低反発ウレタンやコイルタイプのマットレスを圧縮すると、ウレタン・コイルがつぶれて元に戻らなくなるケースがあります。そのため、これらタイプのマットレスを梱包する際には、圧縮せずに袋に入れるだけにしましょう。
一方で折りたたみできないマットレスを自力で運ぶ場合、緩衝材やビニール材などでマットレス全体を包む必要があります。少しでも隙間があると、汚れや水濡れなどの原因になるので注意が必要です。
このとき、緩衝材などの梱包アイテムは100円ショップでも入手可能です。ただ100円ショップの梱包資材は小さいため、マットレスを包むとなると何枚も張り合わせなければなりません。
そこで、マットレスを梱包する資材はホームセンターで購入しましょう。ホームセンターであれば、以下のように大きなサイズの緩衝材を購入することができます。
このような緩衝材やビニール材などでマットレスを包んだら、ガムテープや養生テープなどを利用して隙間が生じないように梱包しましょう。
ヤマト運輸の家財便だと、マットレスだけ送ることが可能
ただ折りたためないマットレスを自力で運ぶとなると、少なくとも軽トラック以上の積み込みスペースが必要です。マットレスの大きさによっては、軽トラックであっても積みきれないケースがあります。このような場合、マットレスのみ引越し先への送ることを検討する必要があります。
このとき一般的な運送業者だと、マットレスは適用サイズ外となるため発送できません。ただ引越し事業も行っているヤマト運輸であれば、大型の家財のみを引越し先へ送ることができます。
例えば以下は、ヤマト運輸のホームページに記載されているサービス詳細です。
このように、ヤマト運輸であればマットレスであっても単品で引越し先へ送ることができます。また家財便で荷物を送る際には、事前の梱包や分解作業なども必要ありません。引越しでの運搬と同じように、ヤマト運輸のスタッフがすべて作業を担ってくれます。
そのため、車に積み込めないなどの事情でマットレスだけ引越し先へ送る際には、ヤマト運輸に運送を依頼しましょう。
マットレスの処分方法
ただマットレスを運送する場合、サイズや輸送距離によっては料金がかなり高くなります。
例えばシングルのマットレスを近距離(同一都道府県内)へ送る場合、2万円ほどで家財便を利用できます。ただマットレスのサイズがダブル以上になると、近距離であっても2万5,000円ほどかかります。
また札幌~福岡間だと、シングルサイズのマットレスであっても輸送に4万円以上かかります。そのため場合によっては、マットレスの運送料金が購入費用よりも高額になるケースがあります。
このとき、マットレスの寿命は5~10年といわれています。そのためマットレスの使用期間が長かったり輸送費が高額になったりするようであれば、現在使用しているマットレスを処分し、買い替えを視野に入れましょう。
大型ごみとしてマットレスを捨てる
なおマットレスを自分で処分する場合、大型ごみとして処分するのが一般的です。処分費用は自治体によって異なりますが、1,000~2,000円ほどで処分できるケースが多いです。
マットレスを大型ごみとして処分する場合、まず粗大ごみ収集センターなどに連絡します。その後、コンビニエンスストアなどで規定の金額の粗大ごみ処理券を購入し、マットレスに貼り付けて回収日の朝に所定の場所へ出しておきます。
このとき女性や高齢者などマットレスの自力運搬が難しい人は、自治体へ事前に相談すれば自宅まで取りに来てくれるケースがあります。マットレスを重くて運べないのであれば、まずは自治体に連絡してみましょう。
マットレスを運び出せない場合の処分方法
ただマットレスが扉や階段などを通過しない場合、自治体の職員が手伝ってくれても運び出すことはできません。そのためマットレスが大きかったり扉や階段などの幅が狭かったりする場合、「不用品回収業者に依頼する」「自力で分解する」の2通りから解決方法を考えなければなりません。
まず、不用品回収業者にマットレス処分を依頼する場合、数千円ほどの処分費用はかかりますが、吊り下げや分解などで処分してくれます。
このとき、業者によってサービス内容や価格は異なります。また中には高額な作業料金を請求する悪徳業者もいるので、複数業者に見積もりを取ってから処分を依頼しましょう。
一方、自力でマットレスを分解処分する場合、扉を通過するサイズまで解体してから大型ごみとして捨てることになります。このとき有料のゴミ袋に入るサイズまで分解すれば一般ごみとして処分できる地域もあるので、まずは自治体のごみ処分ルールを確認しましょう。
なお自力でマットレスを分解する際には、まずカッターや裁ちばさみなどでマットの側面(以下の写真のオレンジ線)を切断していきます。
この部分をカットすると、層のように重なった布類やウレタンシートなどを引き出すことができます。一枚ずつまるめて大型ごみとして出したり、一般ゴミ袋に入れたりして処分しましょう。
またコイル入りのマットレスの場合、金属フレームの内側にコイルが並んだ状態になっています。コイルは1つずつ独立した状態になっているケースが多いので、取り出して燃えないゴミや金属ごみとして処分しましょう。
金属フレームについては、市販のニッパーで切断できるケースがほとんどです。小さくして燃えないごみとして捨てたり、扉を通過するサイズに切断して大型ごみ・金属ごみとして処分したりしましょう。
寝具の取扱店の同等品回収サービスを利用する
なおマットレスを新しく購入する場合、店舗によっては古いマットレスを回収してくれるケースがあります。例えば以下は、ホームセンターのマットレス売り場にある掲示物です。
この店舗では、購入した品目と同等品を持ちこめば無料で引き取ってもらえます。例えばこの店舗でシングルのマットレスを購入すれば、中古のシングルマットレスを無料で引き取ってくれるのです。
特に近場の引越しであれば、新居にマットレスを送ってもらうと同時に、店舗でマットレスの処分をしてもらうことも検討しましょう。
引越しでのマットレスの取り扱いを理解し、適切な運搬・処分方法を選択する
引越し業者を利用する場合、所持しているマットレスに応じた梱包資材を用意してくれます。そのため、あなたがマットレスの梱包資材を用意する必要はありません。
一方、自分でマットレスを運ぶ場合、市販の布団袋や緩衝材などで梱包することになります。ただマットレスの大きさによっては軽トラックであっても積み込めないケースがあります。このような場合、ヤマト運輸の家財便でマットレスだけ運送する手段があります。
ただ、マットレスの運送料金は高いです。そのため場合によっては、買い替えを検討したした方がいいケースがあります。
このとき、マットレスを大型ごみとして捨てたり、不用品回収業者に処分を依頼したりするのが基本です。寝具の取扱店によっては、同等品の購入で引き取りしてくれるケースもあるので、予算や時間などに合った処分方法を選びましょう。このようにして、引越しでマットレスの運搬または処分をしましょう。
引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。
例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。
ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。
・引越し侍
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安い引越しを実現する、訪問見積もりのコツや流れ、事前準備
見積もりのとき、必ず訪問見積もりとなります。電話やメールだけの見積もりでもいいですが、ほぼ100%の確率で失敗します。追加料金が必要になり、非常に高額な引越しになるのです。
ただ、訪問見積もりではどのような流れになるのでしょうか。またどう接すればいいのでしょうか。引越し業者の営業マンが訪問に来たときの対処法について確認していきます。
見積もり比較サイトでの引越しはおすすめ!料金はいくら安いのか
実際に見積もりを依頼するとき、自ら業者を調べて電話するのは非常に手間です。そこで、ほとんどの人が一括見積サイトを利用します。
ただ、そのような見積もり比較サイトが適切なのでしょうか。利用方法に違いはあるのでしょうか。これらを明らかにしていきながら、おすすめの見積もり比較サイトを紹介していきます。