引越し業者は運搬のプロであるため、荷物が壊れないように丁寧に運んでくれます。ただ残念ながら作業の性質上、引越しによる破損リスクをゼロにすることはできません。
このとき、一般的な荷物であれば破損しても購入し直せば問題ありません。また破損の原因が引越し業者にある場合、購入費用の補償を受けることもできます。
ただ引越し業者の補償金額は最大でも新品購入価格となるため、プレミアが付いている品物を買い直すことはできません。そもそも、アニメ・オタクグッズは流通している数量が限定されており、買い直すこと自体不可能であるケースも多いです。
大切なコレクションを引越しで破損させないために、アニメ・オタクグッズは一般的な荷物よりも慎重に荷造りする必要があります。そこで、引越しでアニメ・オタクグッズを破損させない梱包方法のコツについて解説していきます。
もくじ
アニメ・オタクグッズの破損を防ぐ梱包方法の基本
一言で「アニメ・オタクグッズ」といっても、種類や形状などは多岐に渡ります。フィギュアは個体ごとに形が異なりますし、本やCD・DVDであっても限定版だと特殊な形状となっているケースもあります。そのため、アニメ・オタクグッズの最適な梱包方法は品物によって異なります。
ただどのような形状の品物であっても、購入時の状態(箱に入っている状態や店頭で販売されている状態)に戻すのがもっとも破損しにくい梱包方法です。店舗で販売されている品物はいくつもの流通地点を通過して店頭へ並びます。そのため購入時の状態は、多少の衝撃では破損しないようになっています。
例えば以下は、新品のフィギュアです。
このフィギュアは複雑なポーズをしていますが、品物を包むプラスチックがフィギュアに沿った形状となっています。またフィギュアとプラスチック外装の間には隙間があり、外部からの衝撃が直接的には伝わりにくくなっています。
このように、一般的には破損しやすいフィギュアであっても、新品時には流通過程によって破損しないように梱包されています。これは、フィギュア以外のアニメ・オタクグッズも同様です。
そのため購入時の外装を保存しているのであれば、購入時の状態に戻してからダンボールへ詰めましょう。そうすることで、引越しでの荷物運搬中に大切なグッズが破損するリスクを大きく減らすことができます。
破損を防ぎたいグッズは緩衝材で包む
ただ商品の外装をすでに捨てている場合、運搬中に壊れないように工夫してアニメ・オタクグッズを梱包しなければなりません。
このとき、アニメ・オタクグッズに限らず、皿などの破損すると困る品物は緩衝材で包んで梱包するのが基本です。引越し業者によっては無料で緩衝材を提供してくれるケースもあります。
また緩衝材はホームセンターや100円ショップ、インターネット通販などで購入することができます。ただ、100円ショップで販売されている緩衝材は量が少なく割高です。アニメ・オタクグッズの梱包には大量の緩衝材を必要とするため、100円ショップで緩衝材を購入すると大きな出費となります。
一方でホームセンターやインターネット通販であれば、大量の緩衝材を割安で購入できます。そのためアニメ・オタクグッズを梱包する際にはホームセンターやネット通販で大型の緩衝材を購入しましょう。
種類別アニメ・オタクグッズ梱包のコツ
それでは、購入時の外装がないアニメ・オタクグッズを梱包するとき、それぞれどのような点に注意したらいいのでしょうか?
まず、アニメ・オタクグッズの梱包方法には大きく分けて「作品ごとにまとめる」「同じ形状の品物でまとめる」の2パターンがあります。
これらのうち、作品ごとにグッズをまとめる梱包方法では、荷物の所在把握が容易になり、管理が行いやすくなるメリットがあります。特にグッズの置き場所を作品別に分けていた場合、作品ごとに荷造りした方が作業は楽になります。
ただ作品ごとに荷物をまとめると、グッズの形状などによっては破損リスクが高くなるデメリットがあります。形状の異なる品物を1つのダンボールに詰めると、ダンボール内に隙間が発生して運搬中に荷物同士がぶつかりやすくなるためです。
そのため荷物の破損リスクをできるだけ低くしたいのであれば、同じ形状の品物ごとに荷物をまとめるのが賢明です。同じ形状の品物で荷物をまとめればダンボール内の隙間が発生しにくくなり、破損リスクがかなり低くなります。
なお、作業効率の観点から作品ごとに荷物を梱包するのであれば、グッズの隙間にタオルやブランケットなどを詰め込みましょう。そうすることで、ダンボール内でグッズ同士がぶつかるのを防ぎやすくなります。
大量の本をきれいなまま新居へ運ぶ詰め方
数あるアニメ・オタクグッズのうち、本を1つのダンボールにまとめる際には小さいダンボールを選ぶのがもっとも重要です。大きなダンボールに詰めると、重すぎて運べなくなるだけでなく、底抜けのリスクが高くなるためです。
引越しの運搬中にダンボールが底抜けすると、荷物が落ちて破損する上に運搬している人が怪我をする恐れがあります。本は重いため、大量の本を荷造りする際には、小さいダンボールに詰めましょう。
また当然ながら、本は湿気に弱い品物です。そのためダンボールが雨などで濡れると、内部の本も悪影響を受けます。そこで大切な本を湿度の悪影響から守るためにも、ダンボール内部にビニール袋を敷いてから本を詰めましょう。例えば以下の写真のようになります。
またアニメ・オタクグッズの本については、作品やレーベルごとに本をまとめれば必然的に同じ大きさの本で梱包できます。
また異なる作品・レーベルの本をまとめたり、特装版などのサイズが異なる本を梱包したりする際には、本同士がぶつからないように隙間に緩衝材やタオルなどを詰め込んでダンボール内部で動かないようにしましょう。
なお、一般的に本は立てて保管する品物です。ただ荷造りの際にダンボールへ縦に詰めると、上に載せられた荷物の重みで本の角が傷みやすくなります。そのため傷ませたくない大切な本を梱包する際には、本を横にして重ねていきましょう。
CD・DVDを割れずに梱包するコツ
一方でCDやDVDなどの場合、横に寝かせて積んでいくと荷物の重みでディスクやケースが割れやすくなります。そのためCDやDVDなどを梱包する際には、ケースを立てて梱包する必要があります。
またCDやDVDなどは本類に比べて軽いため、「大きいダンボールで1つにまとめよう」と考える人がいます。ただCDやDVDであっても、1つのダンボールにまとめるとかなり重くなります。前述のように、ダンボールが重くなると底抜けのリスクが高くなるので、CDやDVDも小さいダンボールに荷造りしましょう。
なおCDやDVDは基本的に品物の大きさが統一されているため、同じ種類の品物でまとめれば隙間なく梱包できます。限定版などサイズが異なるディスクケースを入れる場合は、隙間に緩衝材を詰めましょう。
またCDやDVDを縦に2段以上重ねると、上の段が安定しにくくなります。そこでディスクケースを2段以上重ねる際には、間にダンボールの板を1枚挟みましょう。そうすることで2段目以降も安定しやすくなり、荷物同士がぶつかったり擦れたりするのを防ぎやすくなります。
またダンボールの天井ギリギリまでCDやDVDを詰めると、上の荷物の重さがディスクケースに伝わりやすくなります。そのためCDやDVDなどを梱包する際には、ダンボール上部に隙間を作り、以下の写真のように緩衝材やタオルを詰めましょう。
このようにすることで、ディスクケースを他の荷物の重さから守ることができます。
細かいパーツの多いフィギュアはパーツごとに緩衝材で包む
なお数あるアニメ・オタクグッズの中でも、もっとも梱包が難しいのがフィギュア類です。前述のように販売時の梱包状態に戻すことができれば破損リスクがかなり低くなります。ただ外装をすでに廃棄している場合、運搬中に破損しないよう細心の注意を払う必要があります。
特に手足などの細い部分は、全体を緩衝材で包むだけだと外部からの衝撃で折れる危険性があります。そのため引越しでフィギュアの破損を防ぎたいのであれば、面倒に感じても1つ1つ丁寧に梱包しましょう。
具体的には、まず手足などの細い部分に合わせて緩衝材をカットし、パーツごとに巻き付けてテープで固定します。その後、隙間が発生しないように注意しながらフィギュア全体を緩衝材で包みます。突起した箇所のあるフィギュアの場合、緩衝材を2~3重にした方が破損しにくくなります。
なおフィギュアに緩衝材を巻くとき、粘着力の高いテープを使用すると、荷解きの際に力がかかってパーツが破損する恐れがあります。そのためフィギュアの梱包には、養生テープやマスキングテープなど粘着力が低いテープを使用しましょう。
このようにして緩衝材でフィギュアを包んだら、フィギュア同士がぶつからないようにダンボールへ詰めていきます。フィギュアの間にはタオルなどを詰め込み、ダンボール内部で動かないように固定しましょう。
フィギュアをダンボールに詰め終わったら、最後にダンボールを動かして音が鳴らないかチェックしましょう。ダンボールを動かして少しでも音が鳴るようであれば、隙間が発生している(=フィギュアが破損する恐れがある)ので、音が鳴らないように詰め直していきましょう。
ポスターは丸めて筒状ケースに入れる
ポスターやタペストリーなどのアニメ・オタクグッズについては、1つずつ丸めて梱包していきます。このとき、丸めたポスターをそのままダンボールに入れると、荷物の重みなどでポスターが折れてしまうリスクがあります。
そこで大切なポスターを引越しで梱包する際には、筒状のダンボールなどに1つずつ入れてまとめていきましょう。
ポスターを入れられる筒状のダンボールは、郵便局などの配送業者の事業所や100円ショップ、ホームセンターなどで購入できます。1つあたり150~300円ほどかかりますが、運搬に耐えられる強度があるため、引越しでポスターが破損・汚損する心配はほとんどなくなります。
またお金をかけずにポスターの梱包を済ませたいのであれば、ポスターケースを自作する手段もあります。
まず、ポスターを丸めた長さよりも長めにダンボールをカットします。その後、カットしたダンボールを2回折り、以下の写真のように三角柱の形を作ります。
その後、上部と下部を少しカットして折り込み、底と蓋を作ります。以下の写真のようになります。
最後に、三角柱の中にポスターを入れてダンボール上下をガムテープで留めます。このようにしてポスターケースを自作すれば、費用をかけずに大切なポスターを新居に運ぶことができます。
なお雨天引越しなどでポスターへの水濡れが心配なのであれば、ポスターをビニール袋などに入れてからケースに納めましょう。
小物のアニメ・オタクグッズはまとめて緩衝材で包んでいく
アニメ・オタクグッズの中には、サイズや形状がバラバラな品物がいくつもあります。それぞれ1つずつ包めば破損・汚損するリスクは低くなりますが、グッズの所持数が多いとかなりの手間となります。
特にキーホルダーやアクリルスタンドなどの壊れにくい小物グッズであれば、いくつかまとめて包んだ方が効率的です。具体的には、以下の写真のように緩衝材を細長く切断して、端に小物のグッズを置きます。
端に置いた小物のグッズを緩衝材で巻いたら、次の小物を緩衝材の上に配置して包みます。
このようにして小物を包んでいき、緩衝材の余り部分がなくなったらテープで左右を閉じます。
このように複数のグッズを一度に包めば、大量にある小物グッズを効率よく梱包していくことができます。
タイプ・形状別の引越し方法を理解し、破損させずにアニメ・オタクグッズを運ぶ
アニメ・オタクグッズには、さまざまなタイプがあります。ただ、どのような品物であっても、販売時の梱包状態がもっとも破損しにくいです。そのためグッズの外装を保管しているのであれば、購入時の状態に戻してダンボールに詰めていくといいです。
一方で外装を処分してしまったのであれば、グッズの種類や形状に合わせて梱包していきましょう。例えば本であれば、小さなダンボールに作品・レーベルごとに寝かせて詰めていきます。CD・DVDは縦にして隙間なく並べていき、上部に隙間を作ってタオルなどの布類を詰めましょう。
フィギュアなど細かく壊れやすい品物は、パーツごとに小さな緩衝材を巻き付けてから品物全体を緩衝材で保護します。その後、ダンボール内でフィギュア同士がぶつからないように、タオルなどを活用して隙間を作らないように詰めていきます。
また、ポスターはポスターケースや筒状ダンボールに丸めて入れるときれいに運べます。アクリルスタンドなど壊れにくい小物のグッズであれば、複数個まとめて包んでいくと効率的です。このようにして大切なアニメ・オタクグッズを丁寧に梱包し、新居へ運びましょう。
引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。
例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。
ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。
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また、同じ日であっても午前の引越しを午後にするだけでも値引きが可能です。こうした価格交渉術について解説しています。
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この事実を認識すると、なぜ引越しで何社もの見積もりを取らなければいけないのか理解できるようになります。格安引越しをするためにも、知識をつけなければいけません。
安い引越しを実現する、訪問見積もりのコツや流れ、事前準備
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ただ、訪問見積もりではどのような流れになるのでしょうか。またどう接すればいいのでしょうか。引越し業者の営業マンが訪問に来たときの対処法について確認していきます。
見積もり比較サイトでの引越しはおすすめ!料金はいくら安いのか
実際に見積もりを依頼するとき、自ら業者を調べて電話するのは非常に手間です。そこで、ほとんどの人が一括見積サイトを利用します。
ただ、そのような見積もり比較サイトが適切なのでしょうか。利用方法に違いはあるのでしょうか。これらを明らかにしていきながら、おすすめの見積もり比較サイトを紹介していきます。