年金受給者にとって、年金は日々の生活を支える重要な収入源です。何らかの理由によって年金の受給が止まってしまうと、生活に支障をきたします。

このとき年金受給者の住所変更手続きは、引越し後10日以内に行うことが求められています。ただ場合によっては、期限内に変更手続きを済ませるのが難しいケースもあるでしょう。

それでは、年金受給者が引越しで住所変更手続きしないとどうなるのでしょうか? また年金受給者の住所変更手続きは、どのようにして行うのでしょうか?

ここでは、年金受給者が引越する際の住所変更手続きについて解説していきます。

年金の住所変更手続きをしないデメリット

引越しをしたら住民票や健康保険など、さまざまな住所変更が必要となります。これらの手続きを行わないと、引越し先の自治体による行政サービスを利用できません。そのため年金受給者の中には、「期日内に年金の住所を変更しないと、年金の受給が止まるかもしれない」と心配している人もいるでしょう。

結論からいうと、年金とマイナンバーの紐づけが完了している人は住所変更手続きを行わなくても特に問題は起こりません。

日本年金機構にマイナンバーが登録されている場合、マイナンバーの手続きを行えば年金関連の情報も自動的に変更されるためです。そのため住所変更や受給継続の手続きを行わなくても、マイナンバーの住所変更によって、年金の郵便物は新居に届くようになりますし年金の受給も問題なく継続されます。

一方で「マイナンバーがわかる書類が手元にない」などの理由で年金関連の正式な書類にマイナンバーを記入したことがない人は、年金との紐づけが完了していないケースがあります。

マイナンバーが登録されていない場合、年金機構が受給者の生存を確認できません。そのためマイナンバー未収録の人には現況届を送付し、書類を返送してもらうことで受給者の生存を確認しています。

このとき引越し後の住所変更手続きを済ませていないと、旧居宛てに現況届が送付されます。現況届を受け取れないと受給者は日本年金機構へ必要書類を提出できず、年金の受給が止まります。

つまり日本年金機構にマイナンバーを登録していない人が年金の住所変更手続きを怠ると、年金を受け取れなくなるのです。そのため日本年金機構にマイナンバーを登録していない人は、引越し後の住所変更手続きを忘れずに行いましょう。

なおマイナンバーが年金機構に登録されている場合であっても、年金の住所変更には時間がかかります。長い場合だと2ヶ月を要するケースもあります。

住所変更の手続きが完了するまでは、旧居宛てに郵便物が届きます。そのためマイナンバーの登録状況に関わらず、引越したら郵便物の転送手続きを忘れずに行いましょう。

旧居宛ての郵便物を受け取れる場合、住所変更しないメリットは大きい

ただ日本年金機構にマイナンバーを登録している人であっても、引越し後に住民票を移動しない人や成年後見を受けている人は、年金の住所変更手続きが必要となります。

しかしこれらのうち、元の住所へ送られた郵便物を確認できる人は、年金の住所変更手続きを行わなくても特に問題ありません。前述のように、日本年金機構にマイナンバーを登録している人は現況届を提出する必要がないためです。

このとき住民票とは別の住所へ引越したら、年金の住所変更手続きをするのが原則ではあります。ただ短期間で元の住所へ戻ったり老人ホームなど別の施設に移ったりする可能性がある人は、年金の住所をそのままにした方が余計な手間がかかりません。

引越しのたびに年金の住所変更手続きを行うのは手間であるため、定期的に郵便物を確認しに行ったり家族が受け取れたりできる環境なのであれば、年金の登録住所をそのままにしておきましょう。

引越し先によっては、受け取り機関の変更を考える

このとき中には、年金の受け取り金融機関を地元の銀行に指定している人もいるでしょう。このような人が遠方に引越すと、年金を受け取っている銀行が居住地に存在しなくなるケースがあります。

当然ながら、利用している銀行以外のATMでも年金を引き出すことは可能です。ただ年金を引き出すたびに手数料がかかるため、基本的には居住地に存在する金融機関を年金の受け取り先に指定し直した方がいいです。

なお年金の住所変更手続きと同様に、年金の受け取り機関の変更手続きも年金事務所で行います。年金の受け取り機関変更手続きには、以下の書類が必要です。

  • 年金受給権者受取機関変更届
  • 基礎年金番号がわかる書類
  • マイナンバー確認書類
  • 本人確認書類
  • 受取先銀行の通帳または通帳の写し

これらのうち、通帳の写しは金融機関名や支店名、口座番号などが記載された部分をコピーしなければなりません。表紙をコピーして持参しても年金の受け取り機関を変更できないので注意しましょう。

また、受取先変更の手続きには1ヶ月ほど時間がかかります。そのため届出の提出から1ヶ月間は手続き前の口座へ年金が入金される可能性があります。そのため年金の受け取り機関の変更手続き後すぐに旧口座を解約すると、年金受給日に年金を受け取れなくなる可能性があります。

受け取れなかった年金は後日新しい口座に入金されますが、受け取りまでにかなりの時間を要することになります。そのため年金の受け取り機関の変更手続きを済ませた後も、新しい口座に年金が入金されるようになるまで旧口座を残しておくようにしましょう。

年金事務所で年金の住所変更手続きを行う

このとき、年金関連の窓口は年金事務所だけでなく役所にも存在します。役所だと年金事務所よりも交通アクセスが良い上に、引越し後の手続きで一度は訪れるため、役所で年金の住所変更手続きも済ませたいと考える人は多いです。

ただ年金受給者の場合、住所変更を含めた年金関連の各種手続きは年金事務所で行うのが基本です。地域によっては役所で年金関連の手続きを受け付けてくれるケースもありますが、年金事務所でなければ手続きできない地域が多いです。

役所へ出向いてから手続きできないことが発覚すると非常に面倒なので、あらかじめ役所などに問い合わせてから住所変更手続きのために出向きましょう。

なお年金受給者の住所変更手続きで必要な書類は以下の通りです。

  • 年金受給権者住所変更届
  • 基礎年金番号がわかる書類
  • マイナンバー確認書類
  • 本人確認書類

これらのうち、年金受給権者住所変更届は年金事務所などに備え付けられているため、持参する必要はありません。また基礎年金番号は年金証書や年金手帳、基礎年金番号通知書に記載されています。以下は、年金手帳の2ページ目の写真です。

このような10桁の基礎年金番号が記されている書類を持参しましょう。

マイナンバー確認書類はマイナンバーカードのほか、マイナンバーが記載された住民票の写しでも対応可能です。引越し後にはさまざまな場面で住民票が必要となるので、あらかじめ何通か交付してもらっておくと便利です。

なお、老齢年金と障害年金など、複数の年金を受給している場合、どれか一つの住所変更を行えば、他の年金の登録住所も自動的に更新されます。それぞれで手続きする必要はないので覚えておきましょう。

引越し手続きに出向けない場合の対処法

ただ中には、住所変更のために年金事務所へ出向くのが困難な人もいるでしょう。このような人は、どのようにして年金の住所変更手続きを行えばいいのでしょうか?

これには「家族などの代理人に手続きしてもらう」「郵送で手続きする」の2つの手段があります。それぞれの方法について、以下で詳しく解説していきます。

家族などに住所変更手続きを代行してもらう

年金関連の手続きは本人だけでなく、家族などの代理人も行うことができます。ただ代理人が手続きを行う場合、本人の自筆による委任状が必要となります。

年金手続きの委任状は日本年金機構の公式ホームページからダウンロードできるほか、任意の紙に必要事項を記入した書類でも対応可能です。以下は、日本年金機構の公式ホームページに記載されている委任状作成に必要な情報です。

ここに記載されている必要事項をすべて記入すれば、公式の様式でない委任状であっても有効となります。公式サイトから委任状様式をダウンロード・印刷できる環境がない人は、自宅にある紙に上記の必要事項を記入し、委任状を作成しましょう。

また代理人が年金の住所変更を行う際には、代理人の本人確認書類も必要となります。忘れずに持参してもらうようにしましょう。

書類を郵送して手続きする

年金受給者の住所変更手続きを郵送で行う場合、年金事務所へ年金受給権者住所変更届を送付することになります。

年金受給権者住所変更届は日本年金機構の公式ホームページでダウンロード・印刷できます。印刷できる環境が自宅にないのであれば、年金事務所やねんきんダイヤルへ問い合わせれば自宅へ書類を送ってもらうことも可能です。

このとき、前述のように年金の住所変更には1ヶ月ほどの時間を要します。そのため、追跡なしで郵送した変更届が郵便事故に遭うと手続き完了が大幅に遅れてしまいます。

このような事態を防ぐためにも、郵便事故による手続き遅延を防ぐためにも、変更届の郵送時には特定記録郵便を利用してもいいです。特定記録郵便を利用すると少額の料金が加算されますが、送付先への配達完了をメール通知やWeb上で確認することができるため、郵送での住所変更手続きを確実に進めることができます。

年金の引越し手続きを行い、問題なく年金を受給し続ける

年金とマイナンバーの紐づけが完了している場合、マイナンバーの引越し手続きを行えば年金の登録住所も自動的に変更されます。

一方で日本年金機構にマイナンバーを登録していない人は、引越し後の住所変更を行わないと現況届を受け取れなくなります。その結果、年金の受給が止まってしまうリスクがあります。そのため年金の住所変更手続きを忘れずに行いましょう。

また遠方引越しだと、引越し先によっては利用している金融機関のATMが少ないケースがあります。このような場合、年金の引き出しに手数料がかかってしまうので受取先変更の手続きを行って無駄な出費を抑えましょう。

なお、年金受給者の住所や受取先金融機関変更の手続きは年金事務所で行います。年金事務所へ出向くのが難しいのであれば、委任状を用意して代理人に手続きをお願いしたり書類を郵送したりして手続きを済ませましょう。これらが年金受給者が行うべき引越しでの手続きになります。


引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。

例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。

ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。

 LIFULL引越し

LIFULL引越しではアート、サカイ、日通、アリさんなどの大手が登録しており、入力作業は30秒で終わります。無料で利用できるサービスなので気軽に利用できます。

さらに大手だけでなく、中小の引越し業者も登録しているので低価格な引越しが可能になります。最大15社まで見積依頼でき、できるだけ複数の業者の見積もりを取り、最安値で引越しをしたい人に適しています。

 SUUMO引越し見積もり

一般的に引越しの一括見積もりでは登録直後、たくさんの電話がかかってきます。こうした電話が嫌でメールだけで完結したい場合、SUUMO引越し見積もりを利用しましょう。

SUUMO引越し見積もりでは「電話番号の登録が任意」なので、メールだけで見積もりの日程調節が可能です。電話が嫌な場合、リクルート社が運営するSUUMO引越し見積もりが最適です。

おすすめの人気記事

・引越し料金を値切り、最安値の引越しを実現する時期や価格交渉術

引越し価格を安くするためには、適切な方法が存在します。見積もりを比較するのは当然として、例えば休日ではなく平日の引越しにするだけで、1万円以上の値引きは簡単です。

また、同じ日であっても午前の引越しを午後にするだけでも値引きが可能です。こうした価格交渉術について解説しています。

引越し価格を安くする交渉術

・引越しの割引制度(早割、紹介割引、社員割引)に意味がない理由

多くの場合、引越し業者は割引制度を設けています。ただ、残念ながらこうした割引はまったく意味がありません。引越しには定価が存在しないからです。

この事実を認識すると、なぜ引越しで何社もの見積もりを取らなければいけないのか理解できるようになります。格安引越しをするためにも、知識をつけなければいけません。

引越し業者の割引は無意味

安い引越しを実現する、訪問見積もりのコツや流れ、事前準備

見積もりのとき、必ず訪問見積もりとなります。電話やメールだけの見積もりでもいいですが、ほぼ100%の確率で失敗します。追加料金が必要になり、非常に高額な引越しになるのです。

ただ、訪問見積もりではどのような流れになるのでしょうか。またどう接すればいいのでしょうか。引越し業者の営業マンが訪問に来たときの対処法について確認していきます。

引越し業者の営業マンへの対処法

見積もり比較サイトでの引越しはおすすめ!料金はいくら安いのか

実際に見積もりを依頼するとき、自ら業者を調べて電話するのは非常に手間です。そこで、ほとんどの人が一括見積サイトを利用します。

ただ、そのような見積もり比較サイトが適切なのでしょうか。利用方法に違いはあるのでしょうか。これらを明らかにしていきながら、おすすめの見積もり比較サイトを紹介していきます。

おすすめの見積もり比較サイト