引越しをするとき、行うものとして住民票の移動があります。住民票を移動することで、自分がどこに在籍しているのか明らかになるのです。

住民票の場所によって住民税(市民税、区民税など)の支払先が異なりますし、運転免許証を更新する場所も変わってきます。

それでは、住民票の住所変更をするためにはどのような手続きが必要になるのでしょうか。住所変更を行う書類として、転出届・転入届・転居届があります。住民票を変えるとき、これらの書類について理解しなければいけません。

ここでは、転出届・転入届・転居届の提出による住民票の住所変更について解説していきます。

出し方・書き方を理解し、役所で住民票を移す

まず、住民票を移すためにはどこに行けばいいのでしょうか。行くべき場所は、住民票のある役所になります。つまり、市役所や区役所などの役所へ出向くようにしてください。

このとき、住民票を取り扱っているのは多くのケースで戸籍課です。以下は横浜市の区役所ですが、戸籍課が存在することがわかります。

ただ、中には戸籍課が存在しない役所も存在します。しかし、役所で手続きすることは変わらないため、どこで住民票の住所変更をすればいいのか役所の人に聞くようにしましょう。

その後、住民票を移すために必要な書類を記載します。こうした書類として転出届・転入届・転居届があります。戸籍課など、担当部署に行けば窓口に紙が置かれています。

必要な紙を取り出し、窓口の人に書き方を聞きながら必要事項を記入していきましょう。事前に書き方を調べる必要はありません。

以下の書類では転出届・転入届・転居届のすべてが一枚の紙で兼ねられており、家族分の記載項目が存在します。単身での引越しでは一人分の記載で問題ありません。ただ、家族の引越しであれば全員分を記入する必要があります。

この紙を役所で提出するだけで住民票の移動が完了します。書類を出すだけなので、住所変更すること自体は難しくなく、窓口が空いていれば数分の作業で終わります。

いつから住民票を移せるのか

それでは、いつから住民票の移動をすることができるのでしょうか。これは、「引越しの14日前(2週間前)」または「引越し、14日まで(2週間まで)」となります。

つまり、実際に引越し業者に頼んで荷物を移動させる日から換算して、14日前であれば提出書類を出すことができます(または、新居に住み始めて14日が経過するまで)。

ただ、住民票の移動では「引越し先の住所」によって提出書類が少し異なるため、これについて理解する必要があります。住民票の移動では、2つの種類に分けて考えていきます。

同じ市区町村で引越しするケース

同一の市区町村の中で引越しをする場合、転居届を提出します。一枚の紙を提出するだけで問題なく、引越し後に書類の届出をすることとなります。

転居届については、引越しをして14日以内に届出をするようにしましょう。引越し前ではなく、引越し後になります。

役所は市区町村単位で住所を管理しています。実際、税金の支払いも市民税や区民税など、市区町村単位になっています。住民票のある住所で納税義務が発生するため、住民票では市区町村での管理が重要になるのです。

転居届を提出した時点で新しい住所の住民票を入手することができるようになります。

なお、転居届については「同じマンションや寮の中で引越しをしたとき」も同様に届出が必要になります。住所(部屋番号)が違うため、同じマンションかどうかは関係ないのです。

・転居届を出すときの持ち物

転居届を出すとき、本人確認書類と印鑑をもっていくようにしましょう。本人確認書類としては、運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどがあります。

異なる市区町村へ引越しするケース

ただ、多くの場合は異なる市区町村への引越しとなります。「同じ市内」「同じ区内」ではなく、異なる市区町村へ移動する場合、どのような手続きになるのでしょうか。

これには、転出届と転入届という2枚の書類を提出する必要があります。

・引越し前に転出届を出す

実際に引越しをする14日前から転出届を出せるようになります。住民票のある役所に出向き、転出届を提出するようにしましょう。

必要な持ち物としては、本人確認書類と印鑑です。転出届を出せば、転出証明書をもらうことができます。

・引越し後に転入届を出す

そうして新たな住所へ引越しをした後、14日以内に転入届を出すようにしましょう。新居にある役所が提出先です。

必要な持ち物としては、本人確認書類と印鑑、そして転出証明書です。

転出証明書を紛失した場合は再発行が可能

なお、転入届の提出と共に必要な転出証明書ですが、もし転出証明書を紛失してしまった場合は再発行が可能です。引越し後でも問題ないため、事情を説明して以前の役所に行って再発行してもらいましょう。

以前に提出した転出届とまったく同じように記載するのですが、転出届の提出日だけ異なることになります。また、転出届と転入届の日付が同じになるのは問題ないため、転出届をもらった当日に新居の役所で転入届を提出しても問題ありません。も

転出証明書がなければ転入届を受け入れてもらえないため、「転出証明書を紛失した」「転出届を以前の住所地の役所でもらうのを忘れた」という場合、面倒であっても旧居の役所に出向いて手続きを済ませる必要があります。

提出が難しい場合、代理人制度がある

ただ、中には会社命令で急に引越しが決まった場合など、必要書類の届出のため役所に出向くのが難しいことがあります。その場合、代理の人(親など)に役所まで出向いて転出届・転入届・転居届を出してもらうことが可能です。

これに必要なのは委任状です。本人が自署・押印した委任状を作成するようにしましょう。

委任状については、各市区町村のホームページにひな形があるため、それをダウンロードしましょう。「委任状 〇〇(市区町村名)」と検索すれば問題ありません。

例えば、「委任状 横浜市」で検索すると、以下のように委任状をダウンロードできるページが出てきます。

ここから書類をダウンロードし、印刷をして委任状を仕上げるようにしましょう。代理の人に委任状を渡せば問題ありません。

これに加えて、代理人の本人確認書類と印鑑が必要となる持ち物です。転入届の場合、さらに転出証明書を添えて出すようにしましょう。

郵送で提出しても問題ない

ただ、全員が代理人(親など)に頼めるわけではありません。そうしたとき、郵送という方法も存在します。郵送で役所に転出届・転入届を送るのです。

このとき、以下のような手順になります。

1. 市区町村のホームページから書類をダウンロードし、記載する

市区町村のサイトに行けば、郵送するときの方法や必要書類について書かれています。このとき、「転出届け(または転入届) 郵送 〇〇(市区町村名)」で検索しましょう。

例えば、「転出届 郵送 横浜市」で検索すると以下のような結果になります。

そこから、郵送での転出届(または転入届)を出すための資料をダウンロードすることができます。これに必要事項を記入しましょう。

2. 本人確認書類のコピーを同封

運転免許証やパスポートなどのコピーを入れます。健康保険証や年金手帳など、写真のないものについては2点を入れる必要があります。

3. 返信用封筒の同封

自治体が転出証明書を発行したあと、あなたの住所まで送らなければいけません。そのため、郵便局で切手を購入しておき、切手を貼った返信用封筒(あなたの住所は記入しておく)を同封しましょう。

ここまでした後、郵送すれば転出証明書が家に届くようになります。

・自治体から発行されている書類を確認するべき

なお、「国民健康保険証」「介護保険証」「老人保健医療受給者証」などについては、市区町村単位で発行されています。違う市区町村へ住民票を移す場合は国民健康保険証などを返納する必要があるため、これらの手続きが必要になります。

役所の窓口に出向く場合、住民票の変更と共にこれらをまとめて一緒に手続きすれば問題ありません。ただ、郵送による手続きであると、すべての作業を行うのは不可能です。

そのため、国民健康保険、国民年金、介護保険、児童手当など「住民票の変更以外に必要な役所での手続き」がある場合、郵送はあまり向いていません。どうにかして時間を取り、役所へ出向くようにしましょう。

住民票を移動後、何枚も印刷しておくべき

住民票を移すこと自体は簡単です。役所に出向いて書類を提出するだけだからです。ただ、それに伴うさまざまな面倒な手続きが発生します。

例えば、住民票を移動させると運転免許証の住所を書き換えなければいけません。車をもっている人であれば、車庫証明の変更届が必要です。子供がいる場合、保育園(幼稚園)や学校の転校手続きが必要になります。つまり、住民票を移すとその後にやることがたくさん出てきます。

こうした公的な手続きをするとき、必要書類として住民票が必要となります。住民票のコピー(写し)で問題ないことがあれば、原本の提出を求められることもあります。

そうしたとき、住民票を取得するためにそのつど役所に出向くのは面倒です。そこで、転居届や転入届を提出し、住民票の移動が完了した段階で何枚も住民票を入手するようにしましょう。要は、予備として取っておくのです。

私の場合、住民票を移動した後は3~5枚ほど入手するようにしています。これだけの枚数があれば、多くの場合で足りるからです。

もちろん、子供の数が多いなど住民票の必要枚数が多い人もいるため、そうした場合はたくさんの枚数の住民票を入手しておきましょう。必要書類を提出した当日、新たな住民票を即日発行できるのでその場で入手するといいです。

住民票を移動しないという選択も可能

なお、住民票を移動すると共に面倒な手続きが必要になるため、「住民票を移さない」という選択も可能です。

住民票を移動しないことについて、私もかつて行ったことがあります。住民票を移さないことで困ったことはほぼなく、「選挙に行けない」「運転免許証の更新時に住民票の住所(当時は実家)に出向く必要がある」くらいです。

公的な手続きをするときに住民票が必要な場合、住民票上の住所が実家にある場合は親に取ってきてもらい送ってもらえばいいのです。また、現在ではコンビニで住民票の取得が可能な市区町村も増えてきています。面倒ではありますが、郵送での取得も可能です。このように、住民票のある旧居に出向いて取得する必要はないのです。

「不動産の賃貸契約を借りる必要が出てきた」「クレジットカードを新たに作りたい」などのとき、本人確認などを含め住民票を提出しなければいけない場面があります。そうしたとき、必ずしも役所に出向かなくても問題ありません。

県外の遠方にいたとしてもコンビニに行けば大丈夫です。コンビニでは休日でも住民票を発行できるため、むしろ役所よりも便利です。マイナンバーカード(個人カード)さえあれば、コンビニで発行可能です。

確かに、法律では引越しに伴って住民票を移すように指示されているものの、実際に守っている人は少ないです。また、私はこれまで罰則・罰金を含め、住民票を移さなかったことで注意されたことは一度もありません。

学生時代に限らず、私は会社員のときも「住んでいる住所(会社の借り上げ社宅)と住民票の住所が違う」ことが何年も続いた時期がありました。それでも、住民票を移していないことで会社から何かいわれたことはありません。

要は、住んでいる住所と住民票の住所が違うのは普通なのです。デメリットは少ないため、学生やこれから就職する新社会人を含め、住民票を実家に残して何も手続きをせずに引越ししても大丈夫です。

・住所変更の提出が遅れても特に罰則・罰金はない

法律には罰則や罰金が記載されているものの、実際のところ住民票の住所変更が遅れたとしても罰則を受けることはありません。私のように住民票を移動させないという選択をしている人はいくらでもいますし、引越し後は忙しいので転入届の提出が14日以内にできない人もたくさんいます。

そのため、転出届・転入届・転居届に期限があるとはいっても、「そうした目安がある」という程度で考えるといいです。

私のように、引越しをして何年も住民票を実家に残し、転出届などを出さず住所変更をしていない人は多いです。それでペナルティをもらっている人はいないため、自分の状況を確認したうえで住民票を変えるか変えないかを検討するといいです。

もし、既に引越しを終えて何日も経過しているが、「子供が生まれた」など何らかの事情で住民票をいま住んでいる住所に移さなければいけなくなったとき、近くの適当な日付を書いて役所に転出届や転入届を提出するといいです。

「住民票が実家でない」「子供がいる」という場合は移すべき

ただ、引越しに伴って必ず住民票を移した方がいいケースがあります。一つ目は、住民票が実家ではないケースです。

「引越しをする場合、必ず住民票を移さなければいけないのでは」と真面目に考えた際、既に住民票上の住所が実家でない場合は、引越しをするごとに転出届・転入届・転居届を役所に提出して住民票を移すようにしましょう。

これを実践しなければ、選挙の紙や運転免許証の更新書類が他人の住所(いまは住んでいない住所)に届くようになります。これでは必要な手続きを取ることができないため、いろいろ困ることになってしまいます。

また、子供がいる場合は学校の手続きや自治体からの補助など、子供関係の手続きで住民票をいま住んでいる地域に移さないと問題を生じるようになります。「結婚した」という時点では住民票を移さなくても問題ないものの、子供が生まれたタイミングで住民票を移動させるようにしましょう。

・単身赴任や短期間の引越しは住所変更の必要がない

ただ、たとえ子供がいたとしても、単身赴任などによって男性一人だけが引越しをする場合、住民票の移動をせずそのままであっても問題ありません。

もちろん、選挙へ行くことができなかったり、運転免許証の更新で住民票のある家に戻る必要があったりします。しかし、数年の単身赴任のためにわざわざ住民票を移す人は少ないです。子供を残しての単身赴任では住民票を変えない人が多いのです。

また、同じように短期間の引越しなら住民票を変える必要がありません。これについては、法律にも例外規定として「1年未満など短期間の引越しは住民票の移動が不要」という記載があります。

引越しで必ずしも住民票を移す必要はなく、そのままでも問題ないことは多いです。

住民票を移す手順をあらかじめ理解するべき

引越しをするときに多くの人が心配するものとして住民票の移動があります。そもそも、どのようにして住民票の住所変更をすればいいのかわからない人が多いです。

ただ、転出届・転入届・転居届を提出するだけなのでそこまで難しい作業はありません。住民票上の住所のある役所に出向き、窓口の人に書き方を教えてもらいながら記載するといいです。

もし忙しい場合は代理人を使ったり、郵送したりする方法もあります。ただ住民票を移すと、国民健康保険や介護保険、児童手当なども変更しなければいけないため、「個人事業主である」「介護保険を使っている」「児童手当をもらっている」という人は面倒でも役所に出向いて手続きをしましょう。

また、子供のいない人の場合、住民票を移さないという方法も可能です。転出届を出さないようにすることで実家に住民票上の住所を置いたままにできます。

また、単身赴任の人であれば妻や子供が住んでいる場所に住民票上の住所を置き、住所変更せずに引越しをしてもいいです。これで困ることはほぼなく、デメリットは少ないです。

このように、住民票上の住所を変えるか変えないかまで含めて検討したうえで、転出届・転入届・転居届を役所へ提出するようにしましょう。

引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。

例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。

ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。

 SUUMO引越し見積もり

一般的に引越しの一括見積もりでは登録直後、たくさんの電話がかかってきます。こうした電話が嫌でメールだけで完結したい場合、SUUMO引越し見積もりを利用しましょう。

SUUMO引越し見積もりでは「電話番号の登録が任意」なので、メールだけで見積もりの日程調節が可能です。電話が嫌な場合、リクルート社が運営するSUUMO引越し見積もりが最適です。

 

 引越し侍

引越し侍ではアート、サカイ、日通、アリさんなどの大手が登録しており、入力作業は30秒で終わります。無料で利用できるサービスなので気軽に利用できます。

さらに大手だけでなく、中小の引越し業者も登録しているので低価格な引越しが可能になります。最大15社まで見積依頼でき、できるだけ複数の業者の見積もりを取り、最安値で引越しをしたい人に適しています。

おすすめの人気記事

・引越し料金を値切り、最安値の引越しを実現する時期や価格交渉術

引越し価格を安くするためには、適切な方法が存在します。見積もりを比較するのは当然として、例えば休日ではなく平日の引越しにするだけで、1万円以上の値引きは簡単です。

また、同じ日であっても午前の引越しを午後にするだけでも値引きが可能です。こうした価格交渉術について解説しています。

引越し価格を安くする交渉術

・引越しの割引制度(早割、紹介割引、社員割引)に意味がない理由

多くの場合、引越し業者は割引制度を設けています。ただ、残念ながらこうした割引はまったく意味がありません。引越しには定価が存在しないからです。

この事実を認識すると、なぜ引越しで何社もの見積もりを取らなければいけないのか理解できるようになります。格安引越しをするためにも、知識をつけなければいけません。

引越し業者の割引は無意味

安い引越しを実現する、訪問見積もりのコツや流れ、事前準備

見積もりのとき、必ず訪問見積もりとなります。電話やメールだけの見積もりでもいいですが、ほぼ100%の確率で失敗します。追加料金が必要になり、非常に高額な引越しになるのです。

ただ、訪問見積もりではどのような流れになるのでしょうか。またどう接すればいいのでしょうか。引越し業者の営業マンが訪問に来たときの対処法について確認していきます。

引越し業者の営業マンへの対処法

見積もり比較サイトでの引越しはおすすめ!料金はいくら安いのか

実際に見積もりを依頼するとき、自ら業者を調べて電話するのは非常に手間です。そこで、ほとんどの人が一括見積サイトを利用します。

ただ、そのような見積もり比較サイトが適切なのでしょうか。利用方法に違いはあるのでしょうか。これらを明らかにしていきながら、おすすめの見積もり比較サイトを紹介していきます。

おすすめの見積もり比較サイト