これから彼氏・彼女が一つの家で同棲するように話がまとまることはよくあります。結婚前に同棲するのは普通であり、私も同棲した後に結婚した人間の一人です。

一人暮らしの引越しであると、非常に気軽です。自分一人しかいないため、すべてのルールを自分だけで決めることができます。

ただ、カップルが同棲するとなると一人暮らしのときとは勝手が違います。お互いに異なる環境で育ってきた人間が一つの部屋に住むことになるため、どれだけ仲が良かったとしてうまくいかないことがあります。また、実際に同棲する前では不安も大きいと思います。

そこで、同棲での引越しで重要なポイントや流れについて、私の実体験も踏まえながら解説していきます。

必ず結婚前に同棲するべき

世間一般的には、「結婚した後に一緒に同居する」のが普通です。ただ、これは非常にリスクが高いです。

言ってしまえば、結婚は婚姻届という一枚ペラの紙を提出するだけで成立します。結婚は非常に簡単です。一方で離婚は非常に難しく、同居した後に「こんなはずではなかった」と後悔しても簡単に離婚することはできません。

そこで、結婚前に同棲するようにしましょう。彼氏・彼女として付き合っているころというのは、いってしまえばデート時の良い面しか見ていません。ただ、実際に一緒に住むとなると、多くの時間を一緒に過ごすことになります。

テレビの取り合いをするかもしれませんし、何か集中したいことがあるのに声をかけられるかもしれません。単身のときとは勝手が違うため、結婚前の予行演習として少なくとも3ヵ月は同棲することをお勧めします。

実際、私も結婚前から同棲を始めたという経験があります。このとき、当時の彼女(いまの奥さん)が以下のように私が住んでいた家に荷物をもってきて、同棲がスタートしました。

世間的には、成田離婚という言葉があります。これは、新婚夫婦が新婚旅行をきっかけに、帰国した成田空港で離婚の話を進めるというものです。新婚旅行ではずっと一緒に旅するため、お互いの生活スタイルを把握でき、そのときに「何か違う」と感じて離婚してしまうのです。

ただ、結婚後なので成田離婚はいろいろ面倒です。しかし同棲していれば、結婚前なのでこうした早期離婚のリスクを回避できます。面倒でも、同棲での引越しは必ず行うべきだといえます。現在、東京や大阪など都市部を中心に同棲は普通になっているため、同棲すること自体は問題ありません。

月々の費用負担は圧倒的に安くなる

同棲のメリットはそれだけではありません。費用面でも月々の生活費を抑えることができます。

カップルが同じ屋根の下で生活する場合、それまでの生活費は単純計算で半分ほどになります。まず、不動産の家賃は半分です。水道光熱費は2人分が必要になるものの、どちらから一方が水道を流しっぱなしにしない限りはそこまでライフラインに関わるほど値段が上がることはありません。

無駄なNHK受診料の支払いも一人分になります。インターネットの回線代も一人分です。同棲によって片方のNHK受診やネット回線の解約をすることで、支払うべきお金が少なくなります。

食費については変わりませんが、それ以外の家賃支払いなどが非常に安くなるのはメリットが大きいです。

引越し費用が必要とはいっても、近場の引越しであればひと月で簡単に元を取ることができます。早めに同棲を開始したほうが料金負担の面でも優れているといえます。

どちらか一方が一人暮らしならすぐに同棲可能

同棲を開始するとき、彼氏・彼女のうちどちらか一方で一人暮らしをしている場合、すぐにでも同棲することが可能です。引越しのタイミングや準備期間などを考える必要はなく、いますぐ引越しの荷造りや梱包を済ませ、引越し業者の見積もりを取れば問題ありません。

遠距離恋愛でなく、片道2時間ほどまでであれば気軽に引越しすることができます。

このとき、お互いが近場に住んでいるのであれば、新たに新居を探す必要はありません。新たな賃貸マンション・アパートを契約するとなると、敷金・礼金を含め非常に多くの費用がかかります。また、引越しに伴ってインターネット回線の契約などさまざまな新たな契約が発生します。

労力が大きく、無駄に費用が発生するので「相手がワンルームに住んでいて、さすがに2人で住むには居住面積が狭すぎる」というケース以外は相手のどちらかの家に引っ越すようにしましょう。借り上げ社宅、一般的な社宅へ引越しする場合であっても問題ありません。

同棲なら、最低でも1DK以上の間取りは必要になります。できれば1LDK、2DK以上の間取りが欲しいです。ただ、ワンルームなどの間取りでない以外はそのまま引越しをするといいです。

同棲により、新居を探すパターン

基本的には新たに賃貸マンション・アパートを探す必要はないものの、中には例外もあります。これには、「遠距離恋愛」「お互いが実家暮らし」という場合があります。

いずれも結婚前に同棲するべきですが、既に婚約済みで結婚前提である場合は新居を探して一緒に住むようにしましょう。

・遠距離恋愛の場合は退職して同棲する

遠距離恋愛の場合はカップル同士が近くに住んでおらず、県外の遠くに住んでいることになります。その場合、多くは「彼女が結婚前提の彼氏が住んでいる場所へ行く」というケースがほとんどです。

この場合の同棲では、いまの職場を退職することになります。全国展開している会社であっても、通常は「同棲したいので職場を変えてほしい」という要求を受け入れてもらうことはありません。そのため、退職という選択になってしまいます。

退職という決断をするため、遠距離のカップルが同棲する場合は結婚前提のときだけにしましょう。また、このときは新たに結婚生活をスタートするのと意味はほぼ同じなので、新居を探しても問題ありません。

退職して同棲するとはいっても、結婚前なのでお互いの生活感を理解することができます。成田離婚の前にお互いを知れることはメリットが大きいです。

・両方が実家暮らしなら新居へ引っ越す

カップル同士が実家暮らしの場合も同様に新居を探すようにしましょう。このとき、「どちらかの実家へ住む」ことを考えてはいけません。高確率でトラブルになるからです。

二人暮らしをするだけでも、必ず喧嘩があります。それぞれ異なる環境で育ち、ルールが異なるので喧嘩は必然です。ただ、そこにどちらか一方の親まで加わるとなると話はさらにややこしくなります。結婚しているわけではないので、なおさらです。

実家暮らしから新居へ引越しする場合、それまで発生しなかった家賃や水道光熱費の支払いが必要になります。ただ、お金よりも「どれだけ心が落ち着いた状態で日々を送れるか」の方が重要なため、どちらかの実家へ住むことは絶対に避けて新居を探すようにしましょう。

同棲に必要な初期費用

それでは、同棲するためにはどれくらいの資金が必要になるのでしょうか。初めての同棲であると、同棲するのに必要な金額がわかりません。

まず、どちらか一方の賃貸マンションに住む場合、必要なお金は引越し費用だけです。いまある家電製品・家具をできるだけ廃棄処分した後、一人分の荷物を運ぶだけです。

非常に荷物が少なくなるため、単身パックを利用するなど格安での引越しを実現できます。参考までに、単身パックで東京から大阪まで引越しするとなると、日通の単身パックを利用すればウェブ割引をいれて23,000円(単身パックLの値段)ほどの金額です。

2tトラック(ショート)を利用した一般的な引越しであれば、近場なら3~4万円ほどになります。遠距離(300km以上:大阪から東京は約500km)なら5~6万円ほどです。

※あくまでも料金相場なので、実際には引越し業者の見積もりを取らなければわかりません。

こうした値段は必要になるものの、割り勘によって家賃が半額になったり、水道光熱費の料金負担が少なくなったりすることを考えれば、同棲による初期費用分は簡単に元を取れます。

・時期によって引越し料金は大きく変わる

なお、引越しでは新社会人や人事異動によって3月から4月が繁忙期になります。この時期に引越しをする場合、引越し料金は通常よりも高くなり、1.3~1.5倍になります。同棲するとき、引越し料金を安くしたいのであれば3月や4月を避け、時期をズラすのが適切です。

ただ、月々の費用負担は一般的にかなり軽減されるため、たとえ繁忙期で引越し料金が高くなったとしても、早いタイミングで引越しをしてしまった方が全体的な料金を安く抑えられ、節約できるようになることもあります。

さらに引越し日や引越し時間によっても値段は変わるため、これについては引越し業者の見積もりをもらうときに聞いてみるといいです。

新たな賃貸に住む場合の初期費用

カップルのどちらか一方に引越しするときに比べると、新たに賃貸マンション・アパートに住むためには初期費用が多く必要になります。賃貸物件によって異なりますが、一般的には「家賃の5倍」の初期費用を用意しなければいけません。

これらの内訳は以下の通りです。

・敷金(家賃の一ヵ月分)

退去のとき、修繕やハウスクリーニング費用をここから出します。差額は後で返ってくるきます。

・礼金(家賃の一ヵ月分)

大家へお礼のために出すお金です。敷金とは違い、後で返ってくることはありません。

・初月家賃&前家賃(家賃の二ヵ月)

初月の家賃を支払うのは当然のこととして、通常は「次の月の家賃」も支払います。そのため、ザックリと家賃二ヵ月分の料金が必要になります。

・仲介手数料(家賃の一ヵ月分)

これから住む賃貸不動産を決めるとき、賃貸不動産の仲介会社へ依頼するのが普通です。私もこれまで、必ず不動産の仲介会社へ依頼して住むマンション・アパートを決めてきました。

書類の手続きを含め、自力ですべて行うのは現実的ではないのでこうした仲介会社を通します。仲介会社へ支払う手数料は家賃一ヵ月分です。

・その他の費用

これらの費用を合計すると、「家賃の5倍」の費用になります。さらに、ここに火災保険や鍵交換費用などが必要になります。

中には、敷金を「家賃二ヵ月分」としている賃貸不動産も存在します。その場合、初期費用はもっと高額になります。こうしたことを考えると、同棲のために新たな賃貸物件に住むのは大きな費用になることがわかります。そのため、どちらか一方が賃貸物件に住んでいる場合はそこへ引っ越すのが適切なのです。

ただ、遠距離恋愛やお互いに実家暮らしの場合は仕方ないため、こうした初期費用が必要になることを了解したうえで同棲をスタートさせましょう。

新居への引越しで重要な立ち寄りプラン(2箇所積み)

片方の家に一方的に引越しをする場合は関係ありませんが、新たな家に同時に引越しをするときは立ち寄りプランを検討しましょう。引越しではこれを「2箇所積み」といいます。2箇所で荷物を積むため、2箇所積みです。

近場でも遠距離でも、2箇所積みが可能です。ただ、このときは「近場での引越し」「立ち寄り場所が目的地の途中」という必要があります。

それに対して、立ち寄り場所が遠い場合は引越し業者に断られてしまいます。立ち寄りプラン(2箇所積み)を利用するよりも、お互いに別々のトラックを手配して引越ししたほうが料金は安いからです。

2箇所積みを利用する場合、別料金が必要になります。つまり、通常の引越し代に上乗せ料金がかかるのです。このときの費用相場は2万円です。

ただ、引越し場所が近くて運搬荷物が少ない場合、2箇所積みの料金を値切ることは可能です。実際、近場の引越しで立ち寄りプランを利用したとき、私は2箇所積みの料金を1万円に割引してもらったことがあります。

大きめのトラックを手配する必要があるため、2箇所積みをする場合は単身引越しのときに比べて1.5倍ほどの値段になります。ただ、それぞれが単独に引越し業者をお願いするよりは安い価格での引越しが可能です。

同棲で同時に引越しするとき、こうした引越しプランを利用して節約することも視野に入れておくといいです。

最初にルールを決めておくべき

いまの私は既に結婚して子供もいますが、冒頭に述べた通り私も結婚前に彼女(いまの妻)と同棲を始めました。結婚する半年前から同棲をしたのですが、実際に同棲してみて「たとえ婚約後でもいいので結婚前に同棲するべき」だと感じました。

当時、私は東京に住んでいて単身での一人暮らし生活を満喫していました。既に付き合って1年以上が経過し、お互いに30歳以上だったので結婚の話が出てきます。そこで、まずは同棲しようということになりました。

より正確にいうと、「彼女(いまの妻)が同棲することを決め、住んでいる賃貸マンションを解約して私が住んでいた場所に引越しする段取りを勝手に進めていた」わけですが、私がそれを受け入れたのです。

このとき、生活する上でのルールを決めておくべきだと考えました。ルールとは、お金や生活の細かいルールについてです。

費用負担を先に決めておく

同棲する場合、いってしまえば「婚姻届を出しているかどうか」という違いがあるだけで、結婚生活と変わりがありません。一つの場所で暮らしているため、さまざまな考えの相違や喧嘩が起こります。これを避けるためのルールとして、まずはお金に関することを決めるといいです。

決めるべき項目は以下の通りです。

  • 家賃負担の割合
  • 水道光熱費を誰が支払うのか
  • インターネット回線の費用
  • 食費
  • 引越し費用
  • その他の諸経費(NHK受診料など)

結婚していない(婚姻届を出していない)という場合、カップルとはいっても他人同士です。そのため、引越し費用を折半にする義務がなければ、お互いに援助する必要もありません。

ただ、実際のところ中身は結婚生活と変わらないことから、費用負担を折半にするのが基本です。折半でなくても「賃貸不動産の家賃は彼氏が払うものの、その他の水道代・電気代・食費などを彼女側が負担する」などのように決めておくのです。

これを決めていないと、ほぼ確実に喧嘩になります。いくら愛があっても、現実にはお金が必要なので必ず費用負担割合を決めておきましょう。

主張すべきところは言うべき

お金のことについて決めた後、次は生活のルールについてです。これについては、生活していくうえで「互いの生活のルールに違いがある」ことに気が付くため、そのつどルールを決めて修正していくようにしましょう。

また、このときは「主張するべきことは必ず主張する」ように意識するといいです。そうしないと、相手のルールに合わせなければいけなくなり、同棲生活が非常に窮屈になります。その結果、楽しい同棲生活ではなくなってすぐに破局してしまいます。

例えば私の場合であれば、私の方が年収がかなり大きかったことから、同棲に伴い生活費のほとんどを私が負担していました(食費以外の家賃、水道光熱費などすべて私が負担)。ただ、私がほとんどの生活費を負担しているにも関わらず、たまたまトイレの電気を消し忘れたときに「トイレの電気を消して!」と大きな声で怒られました。

しかし、トイレの電気代など微々たるものですし、生活費のほとんどを私が出していることから「お金に関わることについては今後、一切文句を言わないでほしい」と相手に主張しました。

私の方が3~4倍も生活費を払っているため、これについてはさすがに相手も悪いと思ったのかその場で謝り、それからはお金がかかわることについて文句をいわないようになりました。

同棲生活・夫婦生活を含め、基本的にどうでもいいことで喧嘩するのが普通です。ただ、こうした喧嘩はストレスにしかなりません。仕事でストレスを受け、家でもストレスとなると居づらいだけです。そこで、「主張すべきことは伝えながらも時間をかけてルール作りをする」のが快適な同棲生活をするコツとなります。

初めての同棲で想定すべきやることリスト

同棲するとき、引越しをすることになります。このときは引越し業者に依頼し、見積もりを取ったうえで荷造り・梱包を進めるのが基本です。

ただ、同棲での引越しでは他にもやることが存在します。初めての同棲ではやることがわからないため、何をするべきなのか以下で「やることリスト(チェックリスト)」を確認していきます。

やること1:住民票を移す(住所変更)

他の場所へ引越しをする場合、住民票を移して住所変更する必要があります。同じ市区町村であれば役所に「転居届」を出します。また、他の市区町村へ引越しをする場合、いま住んでいる場所は「転出届」を出し、新たな住所で「転入届」を出すようになります。

あなたの住民票がある地域の役所へ行けば、多くのケースで戸籍課があります。ほとんどの場合、戸籍課で住民票を移すことができます。

役所に行けば、「転居届、転出届、転入届の用紙」が窓口に置かれています。これを記入して提出すれば問題ありません。

書き方がわからなければ、窓口の人に聞くだけで大丈夫です。

・世帯主の扱いについて

住民票を移す場合、世帯主の取り扱いで悩む人が多いです。このとき、特別な理由がない限り「同じ家に住んでいるものの、それぞれ別の世帯主にする」ようにします。つまり、住む家は同じであるものの、男性と女性でそれぞれ独立した世帯主にするのです。

現在はシェアハウスなどの存在により、同じ家に独立した別々の人や家族が住むのは普通です。そのため、同棲のときも同じように世帯主を別々にすることが可能なのです。

・住民票を移さない方法も選べる

なお、「それまで実家暮らしだった」などのようなケースの場合、住民票を移さないという選択肢も可能です。

私も大学生のときは住民票を移しませんでしたが、住所変更していないので困ったことは「選挙に行けなくなる」「運転免許証の更新で実家に帰る必要がある」くらいでした。

住民票を移すのは、結婚したときや妊娠して子供が生まれたときなどのタイミングだけにして、そうでないときは住民票を移さないという考え方でも大丈夫です。これであれば、住民票の移動手続き(転出届の提出など)を減らすことができます。また、世帯主の問題について悩む必要もがなくなります。

やること2:家電・家具の大量廃棄

二人分の荷物が一つの家に入ることになるため、そのままの状態では確実に家の中がパンクしてしまいます。特に大型家電や家具を含め、必要ないものはスケジュールを立てて捨ててしまいましょう。

例えば私の場合、同棲に伴いソファや電子レンジなど多くの物を捨てました。どう考えても電子レンジは二台も必要ありませんし、大型家具をそのまま搬入すると住むスペースが少なくなるからです。

ただ、冷蔵庫については以下のように二台とも使うようにしていました。結婚しているいまも、二台の冷蔵庫を利用しています。

家電・家具類が不要な場合は、粗大ごみによる廃棄処分やリサイクルショップによる買取によって早めに捨てるようにしましょう。引越し業者に捨ててもらうという方法もあり、これについては好きな方法を取るといいです。

やること3:総務・人事への報告や挨拶

特に住所変更した場合、会社の総務・人事部署へ伝える必要があります。結婚・入籍や妊娠・出産の場面だけでなく、住民税などの関係から住民票を移したときは必ず総務または人事へ報告しましょう。

また、住民票を移していないとしても、住所変更によって「会社から支給される交通費の額が変わる」ことはよくあります。交通費以外にもさまざまな手当が存在するため、総務・人事への報告は必須です。

また、上司や同僚など近しい人へ同棲したことを報告するかどうかについては、人によって判断が異なります。職場へ報告してもいいし、秘密にしていても大丈夫です。親への報告もその人によって判断は異なります。

引越し先については、隣の住民に対して手土産をもって挨拶してもいいですが、これについては挨拶しなくても問題ありません。例外的に、多くの職場の人が固まって住んでいる社宅へ引っ越して同棲する場合、必ず手土産をもって挨拶するようにしましょう。

やること4:退職では、職場へ引越し先の住所を伝える

遠距離から同棲するときは多くの場合、彼女の方がいまの仕事を退職して引越しすることになります。その場合、きちんと職場の人に挨拶するようにしましょう。

職場を退職する場合、転職の準備を進めたり、失業保険をもらう手続きをしたりします。そのためには、いま仕事をしている職場に引越し先の住所を伝え、離職票(失業保険をもらうために必要な書類)などが届くように手配する準備を進めておく必要があります。

初めての同棲では別れも想定しておく

なお、同棲生活を始めるとなると、新婚生活のような感じで楽しいのは間違いありません。ただ、その後に別々の道を歩む選択をしたときのことも必ず想定して引越しするようにしましょう。

私の場合、小さな喧嘩やトラブルはあったものの、そのまま結婚するに至りました。ただ、すべてがこのようなケースになるとは限りません。実際、私の友人は3年ほど同棲したものの、結局は別れてしまった人もいます。

性格の不一致やストレスを抱えての同居生活など、別れの原因や理由は人それぞれです。すべてがうまくいく同居生活はないため、同居解消の場面も考えておくといいです。

破局して引越しをするとき、やることとしてはここまで述べてきたこととほぼ同じ作業が必要になります。つまり、以下のようになります。

  1. これから住む賃貸不動産を探す
  2. 複数の引越し業者へ見積もりを依頼する
  3. 住民票の手続き、人事部署への住所変更の報告をする
  4. 引越し日の当日を迎え、引越しする

実家へ戻ったり、住民票を移してなかったりする場合、行うべき手続きはより少なくなります。ただ、同棲解消して別れてしまった場合、これらをしなければいけないことは理解しておきましょう。

同棲生活を楽しもう

ここでは、引越しによって同棲をするために必要なことを述べてきました。同棲で必要な資金や引越しの時期・タイミング・全体の流れ、さらにはやることリストについてまで解説してきました。

結婚前から同棲する方がお互いの生活感を知ることができため、面倒でも同棲することを検討するといいです。生活費用を折半にすれば、日々の生活費は確実に安くなりますしメリットは大きいです。

ただ、お互いが県外にいて遠距離恋愛であり「結婚前提で引越しをするため、新居へ引っ越す」ときなどは家賃の5倍の初期費用が必要になります。これについては理解しておく必要があります。一方でいま住んでいる場所への引越しでは、引越し費用しか必要ないので月々の生活費が大幅に安くなります。

なお、私が実際に同棲して感じたことは「同棲後のルール作りが非常に重要」ということです。どうでもいいことで喧嘩してトラブルになったり、破局したりしないためにも、相手の良い面も悪い面も知ったうえでの生活ルールが必要なのです。

時間をかけてこれらのルールを作ることで、問題なく同棲生活を楽しめるようになります。

同棲する前は不安があります。実家から出る人の場合、寂しいという気持ちも大きいでしょう。ただ、結婚を含めより大きなステップを踏むために必要なものが同棲だといえます。

ここまで述べてきたことを理解したうえで引越し準備を進めるようにしましょう。同棲では引越し前よりも、実際に同棲を開始した引越し後の方が重要です。密に話し合いを行い、ルールを定めて手を取り合って歩むといいです。


引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。

例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。

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