2LDKや3LDK、4LDKと部屋が大きくなっていると、多くは家族での引越しになります。二人暮らしや三人暮らしなど、人数が多いためにそれなりに大きな部屋に住むようになるのです。
ただ、こうした部屋サイズだと当然ながら荷物量は多くなります。荷物量が多いと、それに伴って引越し料金は高くなります。
それでは、間取りによってどれくらいの費用相場になるのでしょうか。また、適切な引越し時期はあるのでしょうか。作業時間はどれほど必要なのでしょうか。
家族引越しのように荷物量が人によってバラバラだったり、オプションの有無が違っていたりすると、正確な金額は訪問見積もりを受けなければわかりません。ただ、一般的な相場は存在します。また、安い引越しを実現する方法もあります。
ここでは、間取りが2LDK、3LDK、4LDKなど家族引越しでいくらの価格相場になり、どのように引越しを進めていけばいいのかについて解説していきます。
もくじ
二人暮らしに最適な2DKや2LDK
人によっては1LDKというケースはあるものの、二人暮らしであると2Kや2DK、2LDKの部屋に住むのが一般的です。
2K、2DK、2LDKであると、「キッチン(リビング)と2部屋」という構図になります。以下は2LDKの部屋ですが、このような構図になります。
私も結婚によって1LDKの部屋から、2LDKの部屋へ引越しをしました。また、子供が生まれてからもしばらくは2LDKの部屋に住んでいました。
家族が増えると間取りが3DK、3LDK、4LDKとなる
ただ、家族が増えたり、子供が成長して大きくなってきたりすると、2DK・2LDKでは足りなくなります。3Kや3DK、3LDK、4LDKなどのように、間取りが大きくなっていきます。
3K、3DK、3LDKでは「キッチン(リビング)と3部屋」になります。4LDKでは「キッチン・リビングと4部屋」」という間取りです。
以下は3LDKの間取りになります。
引越しをするとき、このような間取りを把握して自分の家がどれに当たるのか確認するようにしましょう。
2LDK、3LDK、4LDKの引越し料金相場
なお、引越しにおいて重要なのは間取りの大きさというよりも、荷物量になります。たとえ2LDKの家であっても、一つの部屋が物置状態になっている場合、そのまま運び出すとなると非常に値段が高騰するようになります。
一方で3LDKや4LDKであったとしても、非常に荷物が少ない家であれば思ったほど引越し代は高くなりません。ただ、部屋サイズが大きくなるほど荷物が増えるのが一般的であるため、引越し代が高くなるというわけです。
それでは、一般的な料金相場としてはどのようになるのでしょうか。間取りごとの相場としては、以下のようになります。
・近距離引越しでの費用相場
引越し人数 | 2人 | 3人 | 4人 | 5人以上 |
部屋サイズ | 1LDK~2LDK | 2LDK~3LDK | 3LDK | 4LDK以上 |
閑散期 | 6~7万円 | 8~9万円 | 10~12万円 | 15~18万円 |
繁忙期 | 8~10万円 | 11~13万円 | 14~17万円 | 20~25万円 |
閑散期は5月から翌年2月の時期であり、繁忙期は3月と4月です。繁忙期の時期では、どうしても値段が高騰します。また、これらの値段は基本となる価格であり、オプションをつけるとその分だけ値段が上乗せされます。
また、上の表は近距離引越しでの値段で料金の目安を出しています。長距離引越しとなると、それに応じて値段が高くなると考えてください。例えば、二人の引越しで「東京-大阪:約500km」の引越しだと、閑散期でも引越し代金が10万円以上になるのは普通です。
引越し代金は荷物量や時期で価格が変動する
荷物が増えると、その分だけ依頼するトラックサイズが大きくなります。トラックが大きければ、それに比例して引越し金額が高くなります。
例えば、2LDKなど二人暮らしの引越しで主に活用されるトラックが以下の2tロングトラック(たたみ4.5畳分)です。
結婚時の引越しで利用し、冷蔵庫2台、洗濯機、タンス、(妻の)化粧台などいろんなものを積み込むようになりましたが、問題なくすべて入りました。
このときは閑散期での近距離引越し(東京-横浜:約50km)だったのですが、オプション代を含めて75,000円でした。適正価格に収めることができたわけです。
それでは、3LDKや4LDKなど間取りが大きくなり、家族の人数が多い場合はどのようになるのでしょうか。この場合、当然ながら引越し代金はさらに高くなります。
例えば、以下は閑散期に5人家族で引越しをしたときの見積価格です。間取りは3LDKであり、500kmほどの長距離引越しです。
いくつかの業者に見積もりを出させて比較したのですが、最安値は198,720円となりました。3LDKなのでどうしても荷物は多くなり、長距離引越しなので値段は高めです。そのため、こうした費用が必要になります。
・繁忙期で荷物が多いと高額になる
また、たとえ近距離引越しであったとしても、繁忙期で荷物量が多いとどうしても値段が高騰してしまいます。例えば、以下は3LDKの4人家族で引越しをしたときの見積もりです。
洗濯機の取り付けはもちろんのこと、食洗器の取り外し・取り付けやエアコンの脱着を含めていろんなオプションを頼むことになりました。トラックサイズが大きいだけでなく、これにオプションが加わり、繁忙期であることもあってこれだけの価格になってしまったのです。
ちなみに、このときのトラックは4tトラックであり、以下のように非常に大きなトラックを活用しての引越しでした。
このように、部屋の間取りが大きくなり、荷物量が上昇するにしたがって価格相場は当然ながら上がっていきます。また、繁忙期などの引越し時期も値段への影響が大きいです。
作業時間はそこまでかからない
なお、引越し業者に依頼する場合はダンボールが届きます。このときのダンボールについては、荷物量に応じて必要な数だけ届けられます。基本的には自らダンボールに荷物を詰めて荷造りする人が多いので、引越し準備を頑張るようにしましょう。
ただ中には、引越し業者に荷造りを依頼する「おまかせパック(らくらくパック)」を利用する人もいます。おまかせパックだと金額は2~3倍になります。
そうして引越し当日に作業となりますが、引越し時間は実はそこまでかかりません。3LDKや4LDKなどで荷物量が多かったとしても、旧居の荷物をトラックに運び入れるまでに2~3時間ほどで終わります。
そのため、近距離で午前中から引越し作業をするのであれば、新居への搬入も含めてその日の15:00までには作業が完了します。新居への搬入よりも、旧居から荷物を搬出する方が一般的に多くの時間がかかるため、トラックに荷物を運び込んだ後からの作業は非常に迅速になります。
引越し代を安くするコツ
ただ、家族引越しでは荷物量が多く引越し代金が高くなりがちだからこそ、引越しでの初期費用が少なくなるように留意しましょう。
賃貸マンションを契約する場合であれば、初期費用として「月額家賃の5倍」のお金が出ていくようになります。賃貸不動産だけでも初期費用が大きいのに、そこに高額な引越し代が加わるとなると家計を圧迫してしまいます。
そこで、格安引越しを実現することを考えましょう。このとき行うべきこととして、見積もりの比較があります。要は、複数業者に見積もりを依頼するのです。
・複数業者で見積もりを比較する
例えば、先ほど「閑散期に5人家族で実施した長距離引越し」の見積もりを出しましたが、このときは4社に見積もりを依頼しました。実際の見積書が以下になります。
最高額は438,264円でしたが、最も安い業者は198,720円でした。見積もりを比較するだけで引越し価格が半額以下になり、初期費用を大幅に抑えることができました。
見積もりを比較しなければ、それだけで大きく損をすることになります。引越しをするとき、必ず何社もの見積もりを取るようにしましょう。
・引越し時期や時間を考える
繁忙期に引越しをするのであれば、閑散期に引越し変更できないかを検討しましょう。ただ、時期を動かせない場合であっても、数日ほどの日にちであれば問題なく変えることができるはずです。
引越しでは、休日(土日)や祝日ではなく、平日の引越しにするだけで引越し価格は軽く1万円引きになります。家族引越しで荷物量が多い場合、さらなる値引きを期待できます。
サラリーマンであったとしても、有給休暇を取得して引越し日を平日にしましょう。それだけで、何万円もの節約になります。
また、引越し時間帯をズラしても問題ありません。午前よりも午後の引越しの方が金額相場は低くなります。5,000円以上の値引きがあるのは普通なので、引越し時間を変えることでどれだけ値段が変わってくるのか訪問見積もりのときに聞いてみるようにしましょう。
例えば、以下は同じ2/12の引越しですが、AM(午前)は39,960円であり、PM(午後)は32,400円となっています。
まったく同じ引越し内容であったとしても、価格が変動するのです。
間取りから引越し価格を考える
2LDK、3LDK、4LDKを含め、ここでは家族引越しでどのような料金相場になるのか確認してきました。
荷物量が増えるほど大きなトラックを呼ぶ必要があるため、引越しに必要な費用は大きくなります。このとき、一般的には間取りが大きいほど荷物が増えるため、それに伴って引越し金額が上昇すると考えてください。
もちろん、たとえ大きな間取りであっても運搬する荷物が少なければトラックサイズは小さくなり、安い料金での引越しを実現できます。そのため、引越し前に不要な家具・家電製品をできるだけ捨てるのは効果的です。
また、実際の見積書を提示してきましたが、何社もの業者に見積もりを依頼して比較するのは必ず行うようにしましょう。それだけで引越し金額は半額以下になることもあります。大きなお金が必要になる家族での引越しだからこそ、格安引越しが実現できるように考えましょう。
引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。
例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。
ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。
・引越し侍
引越し侍ではアート、サカイ、日通、アリさんなどの大手が登録しており、入力作業は30秒で終わります。無料で利用できるサービスなので気軽に利用できます。
さらに大手だけでなく、中小の引越し業者も登録しているので低価格な引越しが可能になります。最大15社まで見積依頼でき、できるだけ複数の業者の見積もりを取り、最安値で引越しをしたい人に適しています。
おすすめの人気記事
・引越し料金を値切り、最安値の引越しを実現する時期や価格交渉術
引越し価格を安くするためには、適切な方法が存在します。見積もりを比較するのは当然として、例えば休日ではなく平日の引越しにするだけで、1万円以上の値引きは簡単です。
また、同じ日であっても午前の引越しを午後にするだけでも値引きが可能です。こうした価格交渉術について解説しています。
・引越しの割引制度(早割、紹介割引、社員割引)に意味がない理由
多くの場合、引越し業者は割引制度を設けています。ただ、残念ながらこうした割引はまったく意味がありません。引越しには定価が存在しないからです。
この事実を認識すると、なぜ引越しで何社もの見積もりを取らなければいけないのか理解できるようになります。格安引越しをするためにも、知識をつけなければいけません。
安い引越しを実現する、訪問見積もりのコツや流れ、事前準備
見積もりのとき、必ず訪問見積もりとなります。電話やメールだけの見積もりでもいいですが、ほぼ100%の確率で失敗します。追加料金が必要になり、非常に高額な引越しになるのです。
ただ、訪問見積もりではどのような流れになるのでしょうか。またどう接すればいいのでしょうか。引越し業者の営業マンが訪問に来たときの対処法について確認していきます。
見積もり比較サイトでの引越しはおすすめ!料金はいくら安いのか
実際に見積もりを依頼するとき、自ら業者を調べて電話するのは非常に手間です。そこで、ほとんどの人が一括見積サイトを利用します。
ただ、そのような見積もり比較サイトが適切なのでしょうか。利用方法に違いはあるのでしょうか。これらを明らかにしていきながら、おすすめの見積もり比較サイトを紹介していきます。