留学や海外赴任など、外国へ引越しをするときがあります。日本国内であれば、通常の引越し業者に依頼すればいいことがわかります。沖縄県への引越し以外は基本的に陸路で問題ありません。

一方で海外へ引越しをする場合はどのようにすればいいのでしょうか。国が異なるため、持ち込み禁止の荷物があったり、関税がかかったりと外国への引越しは意外と大変です。また、当然ながら料金相場は非常に高くなります。

それでは、海外引越しではどのような準備をすればいいのでしょうか。家具はもっていくことができるのでしょうか。具体的な費用相場はいくらになるのでしょうか。

日本国内で引越しをしたことはあっても、海外へ引越しをするとなると勝手が違ってきます。そこで、外国へ引越しをするときにどのような手続きをして準備を進めていけばいいのかについて確認していきます。

海外への輸送は日数がかかる

日本国内の引越しであると、近距離引越しなら当日中に完了します。「東京-大阪」など、500kmほど離れた場所であっても2日で引越しが終わります。さらに離れた地域から引越しをするにしても、通常は3~4日もすれば荷物が届きます。

一方で外国へ引越しをするとなると、そのようにすぐには荷物が届きません。届くまで多くの日数を待つことになります。

このとき、海外へ荷物を発送する方法としては航空便船便の2つがあります。当然ながら、航空便の方が早く到着します。

・航空便

飛行機で荷物を送る場合、2週間ほどで到着することになります。国内引越しとは異なり、近くの国であってもこれだけの日数が必要になります。

税関を通るときにチェックが必要など、外国へ荷物を送るにはどうしても時間がかかります。そのため、航空便であったとしてもそれなりに日数が必要となるのです。

飛行機に乗せる荷物については、重量によって値段が算出されます。空を飛ぶため、重さによって値段が変動するのです。

・船便

航空便に対して、船便だと到着までに1~2ヵ月ほどの時間を要するようになります。船での移動なのでそれだけ時間がかかりますし、積み込みや積み下ろしの作業も多くなります。船便では飛行機の利用よりも多くの荷物を積むことができ、その分だけ値段は安くなります。

到着は航空便に比べると1ヵ月ほど遅れます。ただ、飛行機を利用したとしても届くまで2週間ほどの時間が必要になることを考えると、そこまで気にしない人であれば船便を積極的に利用するといいです。

船便については、容積で値段が決まります。重い荷物でも問題なく詰めるものの、コンテナに詰め込める量には限りがあるため、容積で価格が算出されるのです。

海外へ荷物を送るための料金相場

それでは、海外引越しをするためにはいくらほどの金額になるのでしょうか。おおよその料金相場が分からなければ検討できません。

通常の引越しと同じように、海外引越では荷物量によって値段が大きく変動します。また、このときは引越し先の国によっても費用が違います。そのため一概にはいえませんが、例えば以下のようになります。

ダンボール量9箱14箱18箱
韓国(ソウル)99,000円130,000円155,000円
中国(上海)98,000円133,000円165,000円
タイ(バンコク)68,000円98,000円125,000円
アメリカ(ニューヨーク)83,000円120,500円155,000円
カナダ(バンクーバー)118,000円143,000円165,000円
イギリス(ロンドン)83,000円120,500円155,000円
ドイツ(フランクフルト)83,000円120,500円155,000円
イタリア(ミラノ)118,000円143,000円165,000円

※参考:クロネコヤマト・海外単身パック

このように、国によって値段がバラバラであることが分かります。しかも、距離が離れていくに従って高額になるわけではありません。例えば韓国や中国は非常に近いにも関わらず、なぜかアメリカよりも値段は高いです。

引越し場所としては、主にアジアや北米、ヨーロッパになります。このとき、料金相場は国同士の距離ではなく、どの国に引越しをするのかによって大幅に変動すると考えてください。国によって通関料金や関税が異なるため、こうした値段の違いが発生します。

なお海外へ行くとき、通常は単身パックやセルフパックなど、荷物の少ない人向けのプランを選びます。たとえ家族の引越しだったとしても、単身パックとなるのです。通常、大型家具や家電製品を積んで海外へ引越しすることはしません。

そのため、基本的には「必要最小限の荷物だけをダンボール箱に詰めて海外へ運搬するようになる」と考えてください。

断捨離を徹底するべき

留学や単身赴任を含め、海外で生活するのであればできるだけもっていく荷物を最小限に留めるようにしましょう。

あなたが海外旅行をするとき、もっていく荷物は少ないと思います。スーツケース一つだけで十分であり、後は寝る場所さえ確保できれば何も問題ありません。そのため、生活するために必要なものは意外と少ないのです。

そこで、留学や海外赴任がある場合は断捨離を決行するようにしましょう。できるだけ物を捨てるのです。

少なくとも、必要ない大型家具や家電製品についてはすべて捨てるようにしましょう。大型家具の場合、運搬するよりも現地で購入したほうが圧倒的に安上がりです。

大型家具や家電製品は積極的に捨てる

家電製品について、海外では電源(コンセントの形状)が合わないことがよくあります。例えば、以下はドイツのコンセントの形状です。

ヨーロッパでは、多くがこうしたコンセントの形状になります。

他にも電圧が違うために変圧器が必要なことが多く、そもそも引越し先で使えないケースが非常に多いです。そのため、洗濯機や冷蔵庫、テレビ、エアコンを含めすべてリサイクルや粗大ごみに出すようにしてください。他の人にあげてもいいです。

家電製品は基本的に不要であり、現地で購入するようにしましょう。必要な家電製品は現地で揃えることを考えた方がいいです。

洗濯機や冷蔵庫、テレビなどを購入して、まだ半年ほどしか使っていなかったとしても、もったいないですが処分するようにしましょう。「炊飯器にこだわりがあり、どうしても持っていきたい」などの理由があるときだけ、1~2点の小さい家電製品をもっていくといいです。

なお、これは家具類も同様です。ベッドやタンス、ソファを含め、すべて廃棄処分しましょう。できるだけ捨てるのが正しい選択です。

現地での寝る場所については、部屋にベッドがある場合(学校の寮に住むなど)はそれを使えばいいし、ない場合は近くの店で購入するのが普通です。夜に現地へ到着する場合、ホテルに宿泊して次の日にベッドを調達するといいです。

海外の発展途上国であっても、大型スーパーや家具店、家電量販店などはたくさん存在します。そうした店に出向いて必要なものから揃えていくといいです。

また、本や洋服で必要ないものは積極的に捨てるようにしましょう。無駄なものをもっていく必要はありません。留学や海外単身赴任など、一人暮らしでの引越しに限らず、家族での引越しでも最小限の荷物に留めるといいです。

・引越し業者に廃棄を代行してもらうと便利

なお、大型家具や家電製品などの荷物を自分で捨てるとなると大変です。粗大ごみの日を調べないといけませんし、洗濯機や冷蔵庫、テレビ、エアコンなど家電リサイクル法に関わるものは厳格に捨てる方法が決められています。

そうしたとき、粗大ごみについては引越し業者に依頼して捨てるのを代行してもらうと楽です。私も過去には電子レンジやベッドなどを代わりに廃棄処分してもらったことがあります。以下のように、バツを付けられてトラックに運ばれた後、そのまま捨てられることになったのです。

すべての引越し業者が廃棄処分の代行に対応しているわけではありません。ただ、大多数の業者がオプション代を支払うことで代わりに捨ててくれます。こうしたサービスを活用しても問題ありません。

運べる荷物を理解する

なお、海外引越しをするためには荷造り・梱包の準備を進めていかなければいけません。このとき、日本での引越しのように何でもダンボールに詰めて問題ないわけではありません。海外引越では、ダンボールなどに絶対に入れてはいけないものがあります。

・食器などの割れ物は不可

まず、割れ物は入れないようにしましょう。理由は単純であり、ほぼ確実にダンボール内で粉砕するからです。

日本国内の引越しであれば、かなり丁寧に運搬してくれます。ただ、海外へ荷物を送るとなるとダンボール類は非常に雑に扱われます。例えば海外旅行のときに飛行機へ荷物を預けると、受け取りのときにスーツケースに傷があったりへこんでいたりするのは普通です。これと同じように、放り投げられながら運搬されるようになるのです。

上下を逆さまにしたり、放り投げたりするのが当たり前である以上、食器類を含め割れ物をダンボールに詰めて海外へ送ってはいけません。

・必要なものだけをもっていく

通常、海外引越では家電製品をすべて捨てることから、もっていく荷物は非常に少ないです。もっていくものとしては、以下のような最小限の荷物に留めましょう。

  • 衣類(服)、バッグ、靴
  • 日用品(歯ブラシ、シャンプー・リンスなど)、必要な薬
  • 預金通帳、クレジットカードなどの貴重品
  • その他、小物

このうち、最低限の衣類や日用品についてはすぐに必要になるため、ダンボールではなくスーツケースに入れます。通常の海外旅行をするのと同じように、以下のような準備をした状態で出発するのです。

その後、航空便や船便で荷物が届くまではスーツケースで持ってきた服や現地調達した衣類で過ごす必要があります。また、預金通帳、クレジットカードなどの貴重品についてもバッグに入れていけば問題ありません。

これに加えて、寝る場所さえあれば生活できます。食事は外食すれば問題ないからです。ベッドは前述の通り、到着日か次の日に現地で購入するようにしましょう。ベッドや布団を運搬することは考えなくて問題ありません。また、寮などで既にベッドが部屋に用意されている場合、そうした準備すら必要なくなります。

このように考えると、もっていく荷物は非常に少ないことがわかります。

衣服やどうしても必要な小物については送る必要があるため、海外への運搬を考えるといいです。ただ、それ以外のものについてはできるだけ捨てるようにしましょう。

ちなみに、ドライヤーなどの小さい家電製品類であってもスーツケースには入れないようにしましょう。コンセントの形状や電圧などの関係で使えないからです。現地に到着後、購入するといいです。

捨てられないものは実家またはトランクルームへ運搬する

ちなみに、海外引越であっても日本国内への引越しを同時にするのが一般的です。高校留学や大学留学などで「実家住まいの人が海外へ引越しをする」などの場合、単純に海外へ行くだけです。ただ、賃貸マンションに住んでいる人が海外赴任などで外国へ行く場合、以下の3つに荷物を分けることになります。

  • 海外へもっていく荷物
  • 捨てる荷物
  • 日本国内へ置いておく荷物

このうち、どうしても捨てることができず日本国内に置いておく荷物については、実家かトランクルーム(倉庫)へ預けることになります。

海外へ永住する人は別ですが、通常はどこかの段階で帰国する人がほとんどです。思い出の品をとっておくため、実家やトランクルームへ荷物の運搬をした後、生活に必要なものをダンボールで海外に送るようにするのです。

例えば私の場合、以下のぬいぐるみは結婚式のときに活用した思い出の品です。こうしたものを捨てることはできませんが、海外までもっていく荷物でもありません。

他にも、お祝いのときに友人からもらったブランド食器があったり、小さい頃のアルバムをもっていたりします。妻の場合、かなり大きい思い出の化粧台があって捨てることができません。人によっては、思い出のギターやピアノがあるかもしれません。

こうした捨てられないものがたくさんある場合、引越し業者を使って実家やトランクルームなどへ荷物を運搬する必要があるのです。

大型家具や家電製品を捨てずに実家やトランクルームなどへ預け、帰国時に再びトランクルームから取り出すのは普通だと考えてください。

運搬が禁止されている荷物の存在

海外では持ち運びできない荷物があります。こうしたものを送ろうとすると、税関で止められてしまいます。例えばオーストラリアであると、食料品の持ち込みが非常に厳しいです。わずかでも食料品が入っていると、荷物は没収されてしまいます。

そのため、どのような荷物であれば運搬できるのか確認するようにしましょう。国によって禁止されているものが異なるため、「これから留学や海外赴任などで出向く国」の引越し事情を調べるといいです。

その中でも、多くの人が注意すべきものについて以下で記していきます。

・自動車やバイクの輸送

車やバイクを保有している人の場合、真っ先に気になるものがこれらの輸送です。「海外へ運搬することはできるのか?」というものがあります。特に購入したばかりでローンが残っている場合、非常に困ってしまいます。

結論をいえば、海外へ輸送することは可能です。ただ、費用が非常に高額です。例えば、自動車をアメリカへ輸送する場合、安くても40~50万円になります。ただ、基本は60~90万円になりますし、当然ながら車のサイズが大きい場合はさらに費用が高額になります。

そのため、悪いことは言わないのでいま保有している車は中古車として売るようにしましょう。一括見積もりなどを利用して売るのが正しい選択です。

それでも車を運搬したい場合、高額な費用を出せば可能なので引越し業者へ依頼するといいです。車の運搬には必要書類が多く大変だったり、国によっては運搬不可なこともあったりしますが、引越し業者の指示に従うようにしましょう。

・ペットの輸送

犬や猫などのペットを海外へ輸送する場合、車やバイク以上の厳しい制限があります。そのため、2ヵ月以上前から準備しなければいけません。

このときは狂犬病の予防接種をしたり、持ち込みのために必要書類を記入したりします。また、空港では検疫検査が必要であり、健康診断証明書の提出が必要なこともあります。

犬や猫のペットを飼っている場合、現地へ連れていくか日本に置いていくか悩ましいですが、いずれにしても海外へ連れていくには非常に煩雑な作業が待っていることを覚悟しましょう。

ちなみに、動物によっては「持ち込みは可能だが、持ち出し(日本へ連れて帰ること)は禁止されている」などのケースもあります。この場合、帰国するときは現地で飼ってくれる人を探さなければいけません。こうしたことも考慮したうえでペットの輸送を検討しましょう。

海外へ荷物を発送するときの流れや手続き

それでは、実際に海外へ荷物を送るときはどのような手順になるのでしょうか。流れや手続きを含めて確認しておくと、実際の引越しでスムーズです。

このとき、以下のような手順になります。

引越し業者への依頼

最初に行うべきなのは、引越し業者への見積もり依頼です。複数業者に依頼して値段を比較するのが一般的ですが、特に海外引越では値段が高くなりやすいです。そのため、引越し業者への一括見積もりは必須です。

「アート」「日通」「サカイ」「アリさん」「クロネコヤマト」など、引越し業者はたくさんあります。その中でも、海外への引越しに対応している業者としては例えば以下の業者が知られています。

  • 日通
  • サカイ引越センター
  • クロネコヤマト

他にも、海外引越に特化した会社も存在します。いずれにしても、一括見積もりを活用して複数社から見積もりをもらい、引越しプランを相談したり金額を比較したりするようにしましょう。安い引越しを実現するためには、一括見積もりによる価格の比較が必須になります。

・一括見積もりの引越し先は「現在と同じ都道府県」を記載

通常、引越しの一括見積もりを活用する場合、引越し先住所を記載する必要があります。ただ、このときは日本国内の都道府県しか選択できません。

しかし、実際の引越し先は海外です。そうしたとき、「現在の住所と同じ都道府県(市区町村)」を記載するようにしましょう。そもそも引越しの見積もりサイトによっては以下のように、引越し先住所を記載する場所に「現在の住所をコピー」というボタンを設けていることもあります。

これは、引越し先に「現住所と同じ住所」を記載してもまったく問題ないことを意味しています。

そもそも、「引越し先の住所が不明であるものの、引越しすること自体は決まっている」という状況はよくあります。そのため、現住所と引越し先住所を同じにして大丈夫なのです。このようにして記載すれば、海外引越しであっても問題なく見積もり依頼をすることができます。

実際の訪問見積もりのときに海外引越しをしたいことを告げれば大丈夫なため、そのときに荷物の量や引越しプランなどから金額を算出してくれるようになります。また、一括見積もりのときに備考欄へ「海外引越しをする」と記載しておけば、それに対応した業者のみ電話がかかってくるようになります。

・扱いの分からない荷物は相談する

なお、引越しのときにどのように取り扱えばいいのかわからない荷物については、引越し業者へ相談するようにしましょう。そうすれば、ダンボールに詰めればいいのか、手荷物としてもっていけばいいのか分かるようになります。

例えば、デスクトップパソコンは多くの人が悩みます。ダンボールへ詰めるのか、手荷物として運搬するのか考えてしまうのです。

最も良いのは、クッションなどでグルグル巻きにして手荷物として運搬する方法です。ただ、それが難しい場合はダンボールへ詰めてデスクトップパソコンを運搬してもらうといいです。

このように、手荷物がいいのかダンボールへ詰めるのがいいのか、悩みやすい荷物が存在します。こうしたものを事前にリストアップした状態で見積もりをしてもらうといいです。

梱包や必要書類の準備

引越し業者に依頼する場合、必ずダンボールなどの資材が届けられます。こうしたダンボールに梱包した後、海外へ輸送しましょう。このときのコツとしてはダンボールいっぱいにすき間なく詰め込むことがあります。

なお、箱の中に何が入っているのかを記載した「梱包明細書」を書き込むようにしましょう。梱包明細書は箱ごとに必要です。輸入通関申請時に梱包明細書が必要になるのです。

ちなみに、引越し業者とは別に荷物を送る「別送品」がある場合は郵便局から海外へ送ることもあります。別送品では郵便局へ行き、「この住所に荷物を送りたい」と告げるだけで手配をしてくれます。これをEMS(国際スピード郵便)といいます。

例えば、以下は私がオランダへ荷物を送った時のEMS受取書です。

EMS(国際スピード郵便)を利用するとき、別送品を送るためにインボイス(送り状)という書類を書かなければいけません。

インボイスには送る荷物の値段を書きますが、適当で問題ありません。服など経年劣化したものを送るのが基本なので、購入時の半額以下の金額をインボイスに書いて送るようにしましょう。

その後、税関手続きがされて発送となります。基本的には、業者側へすべての発送手続きを任せれば問題ありません。

なお、引越し業者であってもEMSにしても、海外へ荷物を発送(または郵送)するときにロストバゲージする(荷物が消える)ことは頻繁に起こります。日本では考えられませんが、外国では荷物が消えるのは普通だと考えてください。そのため保険をつける人も多いですが、これについても引越し業者と相談するといいです。

海外転出届の提出や健康保険の扱い

荷物を発送するとき、ここまで述べたような荷物の仕分け作業や手続きを実施すれば問題ありません。ただ、他にも住民票の変更や税金支払い、健康保険の問題が残っています。

1年未満の引越しであれば、特に注意すべきことはありません。ただ、留学や海外への転勤(外国への駐在)が1年以上の期間にわたる場合、海外転出届をいま住んでいる役所の窓口に行って提出するようにしましょう。

パスポートを持参してもっていくだけで大丈夫です。海外転出届を出すことで住民登録がなくなり、住民票を取得できなくなります。

海外転出届を提出しなければ、日本国内に住所があることになるため、住民税を払い続けなければいけません。無駄に税金を支払う必要があるため、きちんと住民登録をなくすように手続きをしましょう。

なお、同時に健康保険(国民健康保険、社会保険)への加入も外れます。駐在員として海外へ行く場合、国民健康保険と同じようなものへ会社負担で入らせてくれるのが普通なので、これについては勤めている会社に聞くようにするといいです。

ちなみに国民年金については、任意加入できます。国民年金保険料を払うかどうかはあなた次第です。海外へ永住するのであれば、年金保険料は無駄なので支払うのはやめましょう。

その他の手続きすべき事項

これらの作業をすることで、問題なく海外へ行けるようになります。あとはパスポートと航空券を手に飛行機へ乗るだけです。

ただ、実は他にも行うべきことがあります。これらについて確認していきます。

・NHK受診料の解約

外国へ引越しをするとき、忘れてはいけないのがNHK受診料の解約です。テレビがある家庭だと強制的にお金を徴収されるNHK受診料ですが、当然ながら海外に住む場合は支払う必要がありません。そのため、事前に解約するようにしましょう。

留学や海外駐在はNHK受診料を解約できる真っ当な理由であるため、忘れないうちに解約手続きを進めておくといいです。

・運転免許証の取り扱いを理解しておく

ほとんどの日本国民がもつ本人確認書類(証明書)として運転免許証があります。当然、日本国内だけでしか使えません。海外で車を運転したい場合、国際運転免許証を取得する必要があります。有効期間は1年であり、更新はできないので失効したら帰国して取り直す必要があります。

また、海外渡航中に運転免許証の期限が切れる場合、日本へ一時帰国したときに「早めに更新できる特例」があります。これらを活用するといいです。

海外への格安引越しを実現し、準備を進める

日本国内の引越しに比べると、海外引越ではやることが非常に多くなります。荷物を捨てなければいけませんし、用意すべき書類も多いです。また、海外への持ち出しが禁止されているものもあるため、それらをチェックしなければいけません。

ただ、海外へもっていくべきものは意外と少ないです。洋服以外としては、日用品やいつも飲んでいる薬などの必需品さえあれば、ひとまずは生活できます。できるだけ荷物を最小限に抑えて渡航するようにしましょう。

しかし留学や海外転勤などで引越しをするとき、値段は高額になりやすいのでどうしても予算は限られます。そこで、複数業者に依頼するなど見積もりを比較することで引越し費用を節約することをおすすめします。

まずは引越し業者を決め、相談したうえで引越しプランを決めるようにしましょう。長めの期間を取り、やることやチェックリストを整理して早めに準備をすると海外引越がスムーズになります。


引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。

例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。

ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。

引越し侍

引越し侍ではアート、サカイ、日通、アリさんなどの大手が登録しており、入力作業は30秒で終わります。無料で利用できるサービスなので気軽に利用できます。

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