大学進学を機に初めて一人暮らしを経験する人は多いです。当然ながら、初めての一人暮らしだと生活に必要な品物をイメージできないでしょう。

ただ、大学生活には思っているよりもお金がかかります。そのため引越しによる無駄な買い物は極力減らしたいところです。

特に大学生の主な引越し先には、大きく分けて賃貸物件と学生寮(下宿)の2種類があります。これらはそれぞれ、持っていくべき荷物が異なるので注意が必要です。

そこでここでは、大学進学で一人暮らしを始める人が持って行くべき持ち物について、引越し先別に解説していきます。

賃貸物件に引越しする場合の持ち物

一般的な賃貸物件は、部屋が空っぽの状態で貸し出されます。中には家具家電が備え付けられている物件もありますが、基本的には生活に必要となる家具家電はすべて自分で用意する必要があります。

また賃貸物件へ引越す場合、荷物の運搬料金以外に家賃の5倍ほどの初期費用がかかります。般的な賃貸物件への引越しには多くのお金が必要となるのです。

そのため大学進学で賃貸物件への引越しを考えているのであれば、引越し時の買い物をなるべく抑えるように工夫しましょう。例えば、以下に挙げる新生活に必要な品物のうち、実家から持っていけそうなものは持っていった方がいいです。

  • 布団やベッドなどの寝具
  • 自室の収納家具やテーブル
  • 自室のラグなど
  • シャンプー類や歯ブラシなど自分の日用消耗品

他にも、食器類やタオルなど家族と共有している品物は、いくつか新居へ持って行かせてもらえるように家族と交渉しましょう。

大学生の引越しで持っていくものリスト

また初めての一人暮らしでは、揃えなければならない生活必需品が多いです。具体的には、最低でも以下の品物は揃えなければなりません。

  • 照明器具とエアコン
  • カーテン
  • 冷蔵庫
  • 洗濯機と洗濯用品
  • コンロ
  • 電子レンジ
  • 電気ケトル
  • 炊飯器と調理器具
  • ドライヤー
  • 掃除用品

以下で詳しく解説していきます。

・照明器具とエアコン

生活する上で、照明器具とエアコンは必須アイテムです。これら2つは賃貸物件に備え付けられているケースがあるので、まずは引越し先の環境を確認しましょう。備え付けられていないようであれば、引越し前に部屋の大きさに合った照明器具・エアコンを買い揃えましょう。

・カーテン

一人暮らしを開始する人の中には、「実家の自室に装着していたカーテンを気に入っているので新居でも使いたい」と考える人もいるでしょう。

ただ、窓のサイズは部屋によって異なります。そのため自室のカーテンを引越し先へ持って行っても、サイズが合わない可能性が高いです。

当然ながら、自室のカーテンは自室の窓サイズに合っています。サイズの合ったカーテンをわざわざサイズが合わない新居の窓に付ける必要性は低いので、新居の窓サイズに合ったカーテンを新たに購入しましょう。

・冷蔵庫

冷蔵庫は自炊しない人でも必須となる家電です。自炊しないのであれば、以下のような小さな冷蔵庫で問題ありません。

一方で自炊するのであれば、100~150Lを目安に選びましょう。このサイズであれば冷凍庫と冷蔵庫が分かれた2ドアタイプであることがほとんどなので、不便なく自炊できるでしょう。

・洗濯機と洗濯用品

自宅で洗濯するのであれば、洗濯機が必要となります。女子大学生の場合、外に洗濯物を干すのはリスクが高いため、室内干し用の物干しスタンドも必須となります。

なお大学の近くで賃貸物件を借りる場合、コインランドリーで洗濯を済ませる手段もあります。コインランドリーを利用すれば洗濯機や物干しスタンドは必要ないですし、場合によっては洗剤も不要です。

洗濯の頻度によっては、コインランドリーを利用してもそれほど負担になりません。学生が多い地域はコインランドリーも多く、通いやすい立地にある傾向が見られるので、部屋の大きさや構造、生活スタイルに合った手段を選びましょう。

・コンロ

物件によっては調理用コンロがあらかじめ備え付けられているケースがあります。ただコンロが備え付けられていない場合、自分で購入しなければなりません。

このとき自炊する予定がなくても、1口以上のコンロは持っている方がいいです。コンロがあれば焼きそばなど簡単な食事を作れますし、レトルト食品を暖めることもできるためです。自炊する予定があるのであれば2口以上のコンロを選びましょう。

なお、IHクッキングヒーターはコンセントにつなぐだけで使用できますが、ガスコンロは引越し先のガスの種類に合った品物を選ばなければなりません。参考までに、以下はホームセンターに陳列されている2口ガスコンロの画像です。

ここには「プロパンガス用」「都市ガス用」と記載されています。つまり、引越し先のガスがプロパンガスなのであればプロパンガス用、都市ガスなのであれば都市ガス用のコンロを選ぶ必要があるのです。

そのためガスコンロを購入する際には、引越し先のガスタイプをあらかじめ確認しておきましょう。

・電子レンジ

自炊の予定に関わらず、電子レンジは必須です。電子レンジが1つあるだけで簡単な調理ができますし、テイクアウトした食品の温め直しにも使用できます。電子レンジがないと非常に不便な生活となるので、忘れずに持っていきましょう。

・電気ケトル

電気ケトルについては、持っていなくても生活することは可能です。ただ電気ケトルがあると、手軽にコーヒーやカップラーメンを作ることができるようになるため、生活が非常に便利になります。1L用の小さい品物でも千円ほどで買えるので、購入して新居へ持っていきましょう。

・炊飯器と調理器具

自炊しない予定であっても、炊飯器と片手鍋、フライパンは持っていった方がいいです。これらを揃えれば、朝食など簡単な調理が可能となります。また、菜箸とフライ返しを1つずつ用意しておくと便利です。

これらに加えて、自炊する予定があるのであれば包丁やまな板、ざる・ボウルを1組持っていきましょう。実家に余っている品物があるようであれば譲ってもらうように交渉するといいです。

食器類については、実家から数点持ってくると購入費用を節約できます。また親に普段使っている調味料を確認して同じ品物を用意すれば、簡単に口に合った料理が作れるようになります。

・ドライヤー

ドライヤーは持っていくのを忘れる人が多い品物の一つです。ドライヤーを忘れると、入浴後しばらく外へ出られなくなります。必要になった場面で手元にないと非常に困るので、忘れずに新居へドライヤーを持っていきましょう。

・掃除用品

掃除用品については、台所用と風呂用、トイレ用、部屋用にそれぞれ洗剤と掃除アイテムを用意する必要があります。それぞれ専用の洗剤やスポンジ、ブラシなどを持っていきましょう。

部屋の掃除にはフローリングワイパーと掃除シート、ハンディモップを用意しておくと便利です。

大学生の一人暮らしでいらないもの

一方で大学生活では、不要な品物もいくつかあります。例えば生活必需品だと思われがちなテレビは、学生生活だとあまり使わないケースが多いです。特にバイトを始めると家でゆっくりする時間が少なくなるため、テレビの購入を後悔している一人暮らし大学生は多いです。

同様に、引越し時に来客用の食器などを用意する人もいますが、ほとんど利用せずに大学生活が終わるケースも多いです。そのためテレビや来客用の品物については、引越し後に必要性を感じてから購入するといいです。

また他にも、私物をすべて新居へ持って行くと、収納スペースが足りず部屋が手狭になりやすいです。そのため頻繁に読み返さない本や賞状などの記念品は、実家に置いたままにさせてもらいましょう。卒業後、働き始めて広い部屋に引越してから実家の私物を回収するといいです。

下宿や学生寮などへ引越す場合の持ち物

賃貸物件への引越しとは異なり、下宿や学生寮だと持っていかなければならない品物が少ないです。下宿や学生寮には寝具や机、クローゼットなど、日常生活に必須となる家具が備え付けられているのが基本であるためです。中には、コンロや洗濯機などの家電類が備え付けられている部屋もあります。

当然ながら、備え付けられている品物を購入してしまうのは非常にもったいないです。そのため下宿や学生寮を利用する際には、まず引越し先の設備を確認しましょう。その上で、必要となる品物を用意しましょう。

持ち込み可能な品物について確認する

また下宿や学生寮などには、集団生活をする上でのさまざまなルールがあります。中には、部屋へ持ち込める家具家電類についてのルールがあるケースがあります。

例えばキッチンが共用の場合、コンロや冷蔵庫などを自室に持ち込むのを禁止しているケースが多いです。また、家具の持ち込みを禁止している下宿・学生寮などもあります。

当然ながら、ルールで禁止されている品物は持ち込まないのが原則です。特に家具家電類は部屋入口から見えやすいため、見回りに来た管理人に見つかる可能性があります。そのため余計な品物を持ち込まないように、事前に持ち込み可能な品物を調べておきましょう。

なお例外的に冷蔵庫については、持ち込みが禁止されていても黙認されるケースが多いです。共有の冷蔵庫だと私物を他人に盗られるトラブルが発生しやすいためです。

また、飲み物などを取りに共有の冷蔵庫へ何度も足を運ぶのは非常に面倒です。そのため冷蔵庫持ち込み禁止が原則となっている場合であっても、小型の冷蔵庫は持っていくことをおすすめします。

下宿・学生寮へ持っていくものリスト

それでは下宿や学生寮に引越すとき、具体的にはどのような品物を持っていくべきなのでしょうか。基本的には、以下に挙げる品物は必要となるケースが多いです。

  • 寝具
  • 調理器具
  • ドライヤーなどの小型家電
  • 収納仕分けグッズ
  • 衣服や日用品など

以下で詳しく解説していきます。

・寝具

下宿や学生寮にはベッドフレームが備え付けられている一方で、マットレスや布団などがないケースがほとんどです。そのため下宿・学生寮へ引越す際には、実家からマットレスや布団などの寝具を持って行きましょう。

・調理器具

食事が提供される下宿・学生寮に引越す場合、「寮の食事を食べるから調理器具は不要である」と考える人は非常に多いです。

ただ、下宿・学生寮で食事を取れる時間帯は限定されています。部屋に調理器具がない状態で食事時間に間に合わないと、食事にありつけない事態に陥ります。

このようなことを避けるためにも、部屋に調理器具が備え付けられていないのであれば、IHコンロや電気ケトル、炊飯器などを持っていきましょう。

・ドライヤーや電源タップなどの小型家電

シャワー付きの部屋だけでなく、風呂が共用の下宿・学生寮であっても、ドライヤーは持参する必要があります。「風呂が共用(=ドライヤーが備え付けられている)」と考えている人もいますが、下宿・学生寮の風呂に共用のドライヤーは設置されていないので注意しましょう。

また下宿・寮生活で多くの人が困りがちなのが、コンセントの少なさです。携帯電話の充電やパソコン作業など、日常生活では電源を使用する機会が多いです。そのためコンセントの数が少なかったり位置が悪かったりすると、非常に不便な生活を強いられます。

そこで下宿や学生寮へ引越す際には、以下のような電源タップを持っていきましょう。

コンセントを増やせる電源タップを使用すれば、コンセントの不足やコンセントまでの遠さを解消できます。

このとき、電源タップには以下のように上限電力が定められています。

これを超えて使用すると過電流によってコンセントが変形したりコードが切れたりする恐れがあります。場合によっては火事につながるので、上限を超えて使用するのはやめましょう。

特にドライヤーや電気ケトルなど、熱を生み出す家電類は消費電力が非常に大きいです。これらを同じ電源タップで同時使用するのは避けましょう。

・収納仕分けグッズ

下宿や学生寮にはクローゼットなどの収納スペースがあります。ただ、荷物を細かく仕分けできる機能がないケースがほとんどです。

部屋をきれいに利用するためにも、収納スペース内で整理整頓できるカゴなどを持っていきましょう。実家の自室で使用しているものがあるのであれば、それを持っていくといいです。

・衣服や日用品など

また下宿・学生寮への引越しであっても、日常的に使用する日用品は自分で揃える必要があります。当然ながら、毎日着用する衣服も必要です。

ただ下宿や学生寮などは一般的な賃貸物件よりも手狭であるため、生活に最低限必要な量だけを持っていくように意識しましょう。

例えば衣服やタオルは、1週間分を目安に持っていきましょう。その他の私物についても、頻繁に使うものだけを選んで持っていくようにしましょう。

また風呂や洗濯機が共用の場合、入浴グッズや洗濯用品などを毎度持ち運ぶ必要があります。そのため、入浴グッズや洗濯用品などをカゴに収納し、そのまま風呂や洗濯場へ持ち運べるように用意しておきましょう。

大学生の引越しで持っていくものを理解する

大学進学による引越し先には、大きく分けて賃貸物件と下宿・学生寮の2択があります。これらはそれぞれ環境が違うため、必要となる荷物も異なります。

例えば賃貸物件に引越しする場合、生活に必要な家具や家電、日用品をすべて揃える必要があります。賃貸物件への引越しには多くのお金がかかるので、なるべく実家から持っていって購入費用を節約しましょう。

これに対して下宿や学生寮だと、家具家電が備え付けられているケースが多いです。一方で、特定の家具家電が持ち込み禁止となっている下宿・学生寮もあります。あらかじめ引越し先の設備やルールについて確認した上で、必要な荷物を揃えておきましょう。

なお賃貸物件と下宿・学生寮のどちらに引越す場合であっても、実家の私物をすべて新居へ持ち込むと部屋が非常に手狭になります。頻繁に読み返さない本や記念品などは実家に置かせてもらいましょう。これが大学進学による引越しでの持ち物の基本です。


引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。

例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。

ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。

引越し侍

引越し侍ではアート、サカイ、日通、アリさんなどの大手が登録しており、入力作業は30秒で終わります。無料で利用できるサービスなので気軽に利用できます。

さらに大手だけでなく、中小の引越し業者も登録しているので低価格な引越しが可能になります。最大15社まで見積依頼でき、できるだけ複数の業者の見積もりを取り、最安値で引越しをしたい人に適しています。

SUUMO引越し見積もり

一般的に引越しの一括見積もりでは登録直後、たくさんの電話がかかってきます。こうした電話が嫌でメールだけで完結したい場合、SUUMO引越し見積もりを利用しましょう。

SUUMO引越し見積もりでは「電話番号の登録が任意」なので、メールだけで見積もりの日程調節が可能です。電話が嫌な場合、リクルート社が運営するSUUMO引越し見積もりが最適です。

おすすめの人気記事

・引越し料金を値切り、最安値の引越しを実現する時期や価格交渉術

引越し価格を安くするためには、適切な方法が存在します。見積もりを比較するのは当然として、例えば休日ではなく平日の引越しにするだけで、1万円以上の値引きは簡単です。

また、同じ日であっても午前の引越しを午後にするだけでも値引きが可能です。こうした価格交渉術について解説しています。

引越し価格を安くする交渉術

・引越しの割引制度(早割、紹介割引、社員割引)に意味がない理由

多くの場合、引越し業者は割引制度を設けています。ただ、残念ながらこうした割引はまったく意味がありません。引越しには定価が存在しないからです。

この事実を認識すると、なぜ引越しで何社もの見積もりを取らなければいけないのか理解できるようになります。格安引越しをするためにも、知識をつけなければいけません。

引越し業者の割引は無意味

安い引越しを実現する、訪問見積もりのコツや流れ、事前準備

見積もりのとき、必ず訪問見積もりとなります。電話やメールだけの見積もりでもいいですが、ほぼ100%の確率で失敗します。追加料金が必要になり、非常に高額な引越しになるのです。

ただ、訪問見積もりではどのような流れになるのでしょうか。またどう接すればいいのでしょうか。引越し業者の営業マンが訪問に来たときの対処法について確認していきます。

引越し業者の営業マンへの対処法

見積もり比較サイトでの引越しはおすすめ!料金はいくら安いのか

実際に見積もりを依頼するとき、自ら業者を調べて電話するのは非常に手間です。そこで、ほとんどの人が一括見積サイトを利用します。

ただ、そのような見積もり比較サイトが適切なのでしょうか。利用方法に違いはあるのでしょうか。これらを明らかにしていきながら、おすすめの見積もり比較サイトを紹介していきます。

おすすめの見積もり比較サイト