単身での引越しや家族での引越しとなると、「いま住んでいる場所から新居へ引越しをする」という通常の引越しになります。

ただ、例えば結婚・同棲をするときでは単純に「旧居から新居へ荷物を運ぶ」だけではありません。旧居とはいっても、それまで夫婦(男女)それぞれで住んでいた荷物を一か所にまとめる必要があるため、引越しときは「男女それぞれの旧居に立ち寄り、荷物を新居へ移す」という作業が必要になります。

つまり、荷物を詰め込んだ後に別の場所へ立ち寄り、再び荷物を積んだ後に新居へ荷物を運ぶことになります。これを立ち寄りプランといいますが、もっと正確にいうと2箇所積み2箇所降ろしという言葉になります。

これは、結婚に限らず友達とルームシェアを始める場合も同様です。引越しのときに別の場所へ立ち寄ってもらうことで引越し費用を大幅に安くできます。

そこで、2人が一緒に住むときに重要となる2箇所積みや2箇所降ろしについて確認していきます。引越し業者へ頼むとき、立ち寄りプランの料金相場を把握したうえでお願いするとスムーズになります。

引越し時の立ち寄りには2種類ある

これから引越しするとき、複数個所に立ち寄ってほしいことがあると思います。結婚を含め、複数の人間が一か所で生活を始める場合、多くのケースで発生するのが立ち寄りです。そこで、引越し会社では立ち寄りプランを設けていきます。

ただ、引越しでの立ち寄りには主に2種類あり、それぞれのパターンについて理解しなければいけません。これには、「2箇所積み」と「2箇所降ろし」があります。

・2箇所積みの意味

まず、2箇所積みとはどういう意味かというと、「2箇所の家で荷物を積み、新居へ運ぶこと」を指します。2箇所で積むため、2箇所積みです。

例えば結婚するとき、2箇所(旦那の旧居と奥さんの旧居)に出向いて荷物を積み、新居へ行くケースが多いです。その場合、2箇所積みを頼むことになります。

・2箇所降ろしの意味

ただ、2箇所で積むだけではなく、2箇所降ろしをする人もいます。これは、結婚やカップルの同棲などで引越しをするとき、例えば余分な荷物を実家などで降ろした後に新居へ立ち寄ることを意味します。2箇所で荷物を降ろすため、2箇所降ろしです。

荷物を降ろす場所は実家に限りません。トランクルームへ立ち寄り、引越し業者によって荷物を降ろした後に新居へ向かうこともあります。

単身引越しや家族で2箇所降ろしを利用する人はいるものの、このパターンを利用する人としては結婚や同棲での引越しが最も多いです。

一方、離婚や別居などで2箇所降ろしを利用する人はほぼ存在しません。離婚では仲が悪くなっているため、二人で力を合わせて同じ日に引越し作業をすることはなく、どちらかが勝手に出ていくからです。

立ち寄りプランを利用するときの条件

引越しでそれぞれの荷物を運ぶときに引越し業者へ2回頼んでいては時間がかかりますし、なによりも引越し料金が高くなります。費用を抑えて安く引越しするためにも、2箇所積みや2箇所降ろしを検討するようにしましょう。

ただ、無条件で立ち寄りプランを利用できるわけではありません。2箇所積みや2箇所降ろしを利用するときは条件があります。

このときの条件には以下のようなものがあります。

立ち寄り場所の距離が遠いと利用できない

2箇所積みや2箇所降ろしを利用するとき、立ち寄り場所の距離が近かったり、目的地へ行く途中に立ち寄り場所があったりする場合は問題ありません。ただ、立ち寄り場所が遠いときはむしろ料金が高くなってしまい、断られることがあります。

例えば、以下のように「立ち寄り場所が比較的近い」「目的地の途中に立ち寄り場所がある」というケースは問題ありません。

一方で以下の場合は引越しで立ち寄りすることができません。

先ほどの図では2箇所積みで説明していますが、これは2箇所降ろしについても同様です。2箇所降ろしする場所や距離によっては断られることがあります。

・見積もりのときは2プランで見積もりをもらう

立ち寄り場所が近場であったり、目的地の途中であったりする場合、必ず立ち寄りプランを選択するようにしてください。

ただ、2箇所積みや2箇所降ろしを検討するとき、距離が微妙に離れているために「立ち寄りプランを利用したほうが安いのか、別々に引越しをお願いしたほうが価格を抑えられるのかわからない」というケースがあると思います。

その場合、引越し業者の見積もりの際に「立ち寄りを頼んだとき」「それぞれ別に、2回の引越しをお願いしたとき」の2プランで見積料金を出してもらうといいです。複数の見積もりを出してもらうのは問題ないため、そこで費用が比較できるようになります。

荷物の総量に注意し、トラック一台に収まるようにする

それぞれ別々に引越しを頼む場合は問題ありませんが、立ち寄りをするとなるとトラックスペースの問題が出てきます。

2箇所積みや2箇所降ろしをする場合、トラックへ積む荷物の総量がどうしても多くなってしまいます。立ち寄りプランでは2人分の荷物を運ぶためです。このため、トラック一台に収まるようにしなければいけません。もし、トラック一台に収まらない場合は追加料金を取られることがあります。

見積もりのときにトラックの大きさをしっかりと確認して、きちんとすべての荷物が収まる大きさのトラックであるかどうか引越し業者に確認するようにしましょう。また、必要ないものは事前に捨てるようにしておき、必要最低限の荷物だけを積むようにするといいです。

荷物の配置を考えておく

特に2箇所降ろしをする場合、荷物の配置を考えておく必要があります。実際に引越しをするとき、2箇所降ろしを頼んでいる場合は「どの荷物を先に降ろすのか」についてダンボールに目印をつけておく必要があります。

引越し業者がダンボールを運んでくれるものの、どのダンボールを先に降ろせばいいのかまでは判断できません。また、荷造りするときに印をつけていなければ、ダンボールの中を開けなければ先に降ろすべき荷物かどうか見わけがつかなくなります。

そこで、テープやマーカーなどを使ってダンボールへ印を付け、誰が見ても「先に降ろす荷物である」ことがわかるようにしましょう。例えば、以下のようなものを活用します。

こうした作業をすることにより、立ち寄りがスムーズになります。2箇所積みではそこまで意識する必要はないものの、2箇所降ろしではダンボールへの印付けは必須の作業になります。

私の立ち寄りプラン実体験

これまで、私は何度も引越しをしたことがあります。その中で立ち寄りプランを実際に利用したことがあり、このときはまさに結婚して新居へ引っ越すときでした。

当時、私は東京に住んでいてプロポーズを行い、現在の妻と結婚することになりました。それと同時に、私が住んでいた部屋へ移り住んで同棲することになりました。

ただ、それまで一人で住んでいた部屋だったので非常に狭いです。そこで、当然のように「もっと広い部屋に引越しをしよう」という決断に至りました。このように、同棲する最初の段階から引越しの話が出ていたのです。

同棲して3ヵ月ほど経ったころ、仕事もひと段落したのでもう少し広い部屋を探して引越しをすることになります。このとき、新居へ引っ越すときに嫁が「実家にある化粧台をもっていきたい」といい始めました。

私は男性なので化粧台の重要性はわかりませんが、どうやら「結婚したら絶対にもっていくと決めていた三面鏡」があるようであり、必ず新居に必要なようです。そのため、「東京の旧居 → 妻の実家 → 新居」という2箇所積みをすることになったわけです。

2箇所積みの実際の手順としてはそこまで難しくありません。引越し見積もりのとき、引越し業者の営業マンに「ここと新居以外にも、他の場所に立ち寄ってほしい!」と伝えるだけで問題ありません。そうすれば、2箇所積みや2箇所降ろしの値段を加えた料金が提示されます。

私の場合、新居は妻の実家に近い場所であったため、そのまま2箇所積みをお願いしました。

その後、新居へ行く前に妻の実家に立ち寄りを行ってもらい、以下のように三面鏡を積んでもらいました。

結婚用に購入したらしく、組み立ててあるわけではなく、なぜか箱の状態(買ったままの状態)です。これを新居に運んでもらい、私が組み立てることになったわけです。

2箇所積みや2箇所降ろしするときの注意点

なお、実際に引越しをするときは立ち合いをする必要があります。引越し業者が荷物を積んだり降ろしたりするとはいっても、どの荷物を積みこむ(またはどの荷物をどの場所に降ろす)のかについては、あなた本人でなければわからないからです。

そのため、2箇所積みや2箇所降ろしを頼むときは必ずその場に居合わせなければいけません。

私が結婚で新居へ引っ越したとき、部屋の荷物をすべて積んだ後にトラックは妻の実家へ向かうことになります。そこで、「私は新居へ出向き、妻は実家へ行く」ようにしました。妻の実家で荷物を積むときは妻が立ち合いをして、その後にくる新居の荷物については私が対応するようにしたのです。

こうすれば、引越し時間が短くなって非常にスムーズになります。いずれにしても必ず荷物の積み下ろしの場面では立ち合いが必要になるため、これについては理解しておくといいです。

値段を安くする交渉術と料金相場

それでは、2箇所積みや2箇所降ろしの料金相場はどのようになっているのでしょうか。まず、立ち寄りをしてもらうためには、立ち寄りプランが可能な引越し業者へお願いする必要があります。

中小の引越し業者では2箇所積みや2箇所降ろしに対応していないことがあります。ただ、大手の引越し業者ならほぼ確実に立ち寄りが可能です。例えば、以下のような引越し業者では立ち寄りプランがあります。

  • アート引越センター
  • 日通
  • サカイ引越センター
  • アリさんマークの引越車
  • ヤマトホームコンビニエンス(クロネコヤマト)
  • アーク引越センター

あとは立ち寄り場所の距離や値段の問題であるため、どのプランが適切なのか見積もりによる費用を確認しながら検討するといいです。

立ち寄り費用の相場としては、2箇所積みや2箇所降ろしを実施することで2~3万円ほど料金が高くなります。

一般的な引越し相場であると、一人分の引越し料金に比べて引越し代は約1.5倍になります。

例えば一人分の引越し価格が5万円の場合、2人分だと合計10万円の費用になります。ただ、これを立ち寄りプランにする場合は「5万円 × 1.5 = 7万5,000円」ほどの費用になるのです。

2箇所積みや2箇所降ろしの場合、一人分よりも大きなトラックを頼む必要があります。また、立ち寄りするための追加料金も必要になるため、一人分の引越し費用とほぼ同じ値段にはなりません。

立ち寄りでの値段を安くする交渉術

2箇所積みや2箇所降ろしの値段相場は2~3万円であることは既に述べました。立ち寄り場所の距離が少し遠い場合、この追加料金になると考えてください。

ただ、中には立ち寄り場所が非常に近く、積んだり降ろしたりする荷物の量がそこまで多くないケースが存在します。

私の場合もまさにこれに該当していました。前述の通り、実家にある妻の化粧台(三面鏡)を積むために立ち寄ったわけですが、新居と妻の実家は5kmほどです。車で10分くらいであり、非常に近いです。しかも、積む荷物は三面鏡だけです。

そこで、営業マンと交渉したところすぐに2箇所積みの値段が安くなりました。要は、簡単に値下げ交渉に成功したわけです。その結果、2箇所積みが2万円から1万円にまで下がりました。

立ち寄り場所で積む(または、降ろす)ときの荷物が多かったり、立ち寄り場所までの距離が離れていたりする場合、相場料金である2万円ほどプラス料金になるのは仕方ありません。ただ、立ち寄り場所の距離が近く荷物も少ない場合、必ず見積もりのときに値引き交渉をしましょう。

立ち寄りについては見積もりのときに伝える

なお、引越し業者にお願いするとき、2箇所積みや2箇所降ろしについては必ず事前に伝えるようにしましょう。見積もりのために引越し業者の営業マンが訪れるとき、立ち寄りが必要になることを伝えるのです。

当日になって立ち寄りをお願いしてはいけません。そうなると、ほぼ確実に追加料金が必要になります。もちろん、このときは値引き交渉することはできません。

事前に引越し業者側へ立ち寄りのことを必ず伝え、見積もりでもらった価格で引越しできるようにしましょう。

結婚・同棲で多用される2箇所積み、2箇所降ろしを活用する

引っ越し作業をするとき、特に結婚や同棲の場面になると「他にも立ち寄りたい場面があるのだが、どうすればいいのか」という疑問が出てきます。私の場合も同じく、妻が実家に大きな三面鏡を隠し持っていたため、妻の実家へ立ち寄って2箇所積みをすることになりました。

大手の引越し業者であれば、問題なく立ち寄りをしてくれます。追加料金は必要になるものの、それぞれ単独で引越しを頼むよりは安い値段を実現することができます。

ただ、立ち寄り場所の距離が離れているときは断られるため、どこへ立ち寄りしたいのかを考えながら、事前に引越し業者へ相談するといいです。

なお、2箇所積みや2箇所降ろしを必要とする人としては、以下のような人がいます。

・結婚や同棲により、引越しでは2箇所で荷物を積みこむ必要がある

・実家やトランクルームに置いてある大きな荷物をピックアップした後、新居にもっていきたい

・荷物の一部を実家やトランクルームへ預け、引越し先にいきたい

主に結婚・同棲するカップルで多い引越しでの立ち寄りですが、このように「実家やトランクルームにある荷物を引越し先へもっていきたい」「いったん、荷物を実家やトランクルームへ運びたい」という場合にも重宝されます。

値段については追加料金が必要になるものの、交渉次第では値引きできるのが立ち寄りプランです。ただ、いくつか注意点があるのでここまで述べたことを理解したうえで引越しでの立ち寄りを利用してみてください。


引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。

例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。

ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。

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