引越し荷物が新居へ到着するまでには、引越し業者の手によって何度も持ち運び・積み下ろしされます。荷物の入ったダンボールが移動する回数が多くなると、その分だけ中身が壊れやすくなります。そのため、引越しでは荷物が破損するリスクを避けることができません。
ただ当然ながら、引越しで大切な荷物が破損するのは絶対に避けたいところです。そのため引越しでは、荷物の破損リスクを減らすために、プチプチなどの緩衝材を使用するのが基本です。
それでは、引越し荷物の梱包に使用するプチプチは、どのようにして入手すればいいのでしょうか? また荷物の破損を防ぐためには、どのようにしてプチプチを活用すればいいのでしょうか?
ここでは、引越しで使用するプチプチの入手方法や使用方法について解説していきます。
もくじ
引越しで使用するプチプチの入手方法
引越しで用いられる緩衝材には紙や発泡シートなど、さまざまなタイプがあります。その中でも引越しで用いられる機会が多いのが気泡緩衝材です。一般的には「プチプチ」「エアパッキン」「エアークッション」などと呼ばれています。
この緩衝材は内部に空気を多く抱えているため、梱包した品物への衝撃を和らげる効果が高いです。そのため食器などの割れ物・壊れ物を梱包する際には、プチプチなどで品物を包むのが好ましいです。
まずは引越し業者に相談する
このとき、引越しによる荷物の梱包で緩衝材が必要となった場合、まずは引越し業者に相談してみましょう。引越し業者はダンボール以外の資材提供も行ってくれるため、相談すれば提供してもらえるケースが多いです。特に、これから引越し業者と契約するのであれば、交渉次第で無料で受け取れる可能性が非常に高いです。
引越し業者からしてみれば、見積もりを依頼してきた顧客は契約する可能性の高い顧客(=見込み客)です。引越し業者は引越しの契約が取れないと売上が発生しないため、何とかして見込み客から契約を取ろうとします。
そのため、見込み客であるあなたが業者に「割れ物を梱包する緩衝材が欲しい」と相談すれば、「契約すればプチプチを無料提供してくれる」というケースが多いです。
特に、複数の引越し業者に訪問見積もりを依頼している場合、他社に契約を取られないようにプチプチの無料提供などを交渉材料として提示するのは有効です。そのため、まだ引越し業者との契約を完了していないのであれば、複数の業者に見積もりを依頼してプチプチの無料提供について交渉してみましょう。
一方ですでに引越し業者との契約を終えているのであれば、無料でプチプチをもらえる見込みは低いです。業者からしてみれば、すでに契約済みの顧客へのサービスを手厚くする意義が低いためです。
ただ中には無料で緩衝材を提供してくれる業者もありますし、有料であっても割安で入手できる可能性があります。そのため荷造りで緩衝材が必要となったら、まずは引越し業者に相談してみましょう。
プチプチは100円ショップで入手可能
なお引越し業者からプチプチなどの緩衝材を提供してもらえなかった場合、自力で調達する必要があります。
このときプチプチは引越しだけでなく、インターネット通販などでも活用されているため、「プチプチ(=業者が利用する緩衝材である)」というイメージの人は多いようです。
ただプチプチは市販されており、誰でも気軽に入手可能です。例えば以下は、100円ショップの梱包コーナーです。
このように、プチプチは全国展開している100円ショップで販売されています。そのため引越しでプチプチが必要になったら、最寄りの100円ショップへ出向いて低価格で入手することを検討しましょう。
特に引越し業者からもらった量では足りないときや壊れ物の荷物が少ないときなど、プチプチの必要量が足りないときは100円ショップで調達するのがお得です。
大量に必要となった場合、ホームセンターなどで購入する
ただ引越しで大量の緩衝材が必要になる場合、100円ショップ以外でプチプチを購入するのがおすすめです。100円ショップで取り扱われているプチプチは低価格である一方、内容量が少なく割高であるためです。また在庫量が少なく、引越しに必要な分を購入できないケースもあります。
一方でホームセンターやインターネット通販であれば、大量のプチプチを安価で購入することができます。例えば以下は、ホームセンターの梱包材売り場です。
ホームセンターであれば、このような大容量のプチプチを数百円ほどで購入できます。また以下は、梱包用品を扱うインターネット通販サイトの商品ページです。
このように、インターネット通販でも大容量のプチプチを安価で購入できます。そのため引越しで大量のプチプチが必要となったら、ホームセンターやインターネットなどで購入しましょう。
荷物の破損を防ぐプチプチの使い方
それでは実際に割れ物・壊れ物を梱包するとき、どのようにしてプチプチを活用すればいいのでしょうか。まず、品物全体を覆うことができるサイズにプチプチをカットします。例えば以下のようになります。
その後、内部に隙間が生じないように品物をプチプチで巻いていきます。しっかり密着させて包むことで外部からの衝撃が品物へ伝わりにくくなり、荷物の破損リスクを軽減しやすくなります。
このとき、持ち手付きのカップなど「本体から飛び出た部分」は、本体部分に比べて破損しやすいです。また突起のある品物を1枚のプチプチで包むと、飛び出た部分に緩衝材が密着せず隙間が生じて破損リスクが高くなります。
そのためカップの持ち手などの突起部分には、品物全体を包む前に小さく切ったプチプチを巻き付けましょう。例えば以下のようになります。
このように突起部分にプチプチを巻き付けることで、荷物運搬による衝撃を受けても破損しにくくなります。
なおプチプチなどビニール素材の緩衝材で品物を包む際、セロハンテープを使用すると運搬中に剥がれてしまう恐れがあります。当然ながら、緩衝材が剥がれると荷物の破損リスクが高くなります。そのためプチプチなどの緩衝材は、以下のようにガムテープや養生テープなどで留めましょう。
このようにすることで、運搬・運送中に緩衝材が外れて荷物が破損するリスクを減らすことができます。
品物の形状に合わせてプチプチの密着面を変える
なおプチプチには裏表が存在せず、どちらを表面にしても衝撃の吸収力には差がありません。ただ、品物の形状に合わせて表側にする面を変える必要があります。プチプチ面と平らな面では摩擦力に差があるためです。
例えば、プチプチの平らな面は摩擦力が低いです。そのため、緩衝材の平らな面を内側にして瓶などのなだらかな形状の品物を包むと、プチプチが滑ってずれてしまい、衝撃の吸収能力が低くなりやすいです。したがって瓶や球形の品物はプチプチの平らな面を表側、気泡のある面を内側にして包みましょう。
一方で凹凸のある品物の場合、プチプチ面を外側にして包むのが好ましいです。気泡のある面は摩擦が強いため、プチプチが品物の凹凸部分に引っ掛かり、品物が破損しやすくなるためです。
また品物の尖った部分がプチプチ面に当たると、気泡が割れて品物が露出するリスクもあります。そのため凹凸や角のある品物は、以下のようにプチプチ面を外側にして包みましょう。
このようにすることで、大切な品物が運送中に破損するのを防ぎやすくなります。
プチプチの入手方法や使用方法を理解し、大切な荷物の破損を防ぐ
引越しでは、荷物の破損を防ぐために割れ物・壊れ物をプチプチなどの緩衝材で包むのが基本です。このような緩衝材は、引越し業者からもらえるケースが多いです。特に見積もり時に交渉すれば、無料でプチプチを提供してもらえる可能性が高いです。
またプチプチは、100円ショップやホームセンター、インターネット通販などでも入手可能です。必要な量が少ない場合は100円ショップ、大量のプチプチが必要になったらホームセンターやインターネット通販で調達しましょう。
なおプチプチには表裏がなく、どちらを表面にしても衝撃の吸収力は変わりません。ただ平らな面とプチプチ面では摩擦力に差があるので、品物の形状に合わせてどちらを表面にするかを決めましょう。
また本体から飛び出た部分のある品物の場合、突起部分に小さく切ったプチプチを巻いた後に本体を包みましょう。そうすることで、凹凸のある品物であっても破損しにくくなります。これが引越しにおけるプチプチの取り扱い方の基本です。
引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。
例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。
ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。
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ただ、訪問見積もりではどのような流れになるのでしょうか。またどう接すればいいのでしょうか。引越し業者の営業マンが訪問に来たときの対処法について確認していきます。
見積もり比較サイトでの引越しはおすすめ!料金はいくら安いのか
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