子供が小さいうちは親と同じ部屋で過ごすケースが多いです。ただ子供が大きくなってくると、親とは別の空間で過ごすことが増えていきます。中には、自分だけの部屋を欲しがる子もいるでしょう。
ただ、住んでいる部屋の間取りによっては、引越しをしなければ子供部屋を用意できません。そのため、「いつまでに子供部屋を用意すればいいのか」「子供部屋を用意できないとどうなるのか」などと悩む親は多いです。
それでは、子供部屋はいつから必要となるのでしょうか? また子供部屋を作るための引越しでは、どのような点に気を付ければいいのでしょうか?
ここでは子供部屋の必要性と、子供部屋を用意するときの注意点について解説していきます。
もくじ
子供部屋はいつから必要なのか?
生まれて数ヶ月~1年未満の子供だと、夜間に授乳や夜泣き対応などが発生します。そのため親の部屋で一緒に寝るのが一般的です。また日本だと、子供が幼児になってもそのまま親と同室で寝るケースがほとんどです。
このとき、「早い段階から子供部屋を用意する方が子供は自立しやすくなる」という考え方があります。
特に欧米ではこのような考え方が一般的であり、赤ちゃんのうちから個人部屋を用意しているケースがほとんどです。そのため「幼児期から子供部屋を作るべきなのか」と悩む親は多いです。
ただ結論からいうと、幼児期のうちは無理して子供部屋を用意する必要はありません。子供の自立には子供部屋の有無だけでなく、さまざまな要素が関係します。そのため幼児期に子供部屋を用意したからといって、必ずしも子供が自立するとは限りません。
実際、「子供部屋の用意が早い方が自立は早い」という声がある一方で、「添い寝期間が長い方が子供の情緒が安定し、結果として自立は早くなる」という正反対のデータもあります。子供の自立のために無理して子供部屋を用意する必要はないのです。
・乳児~幼児期は一人寝・添い寝ともにメリットがある
このとき「子供が一緒に寝てくれる期間は限られているから、なるべく一緒に眠りたい」「子供が安心して眠れる環境で情緒を安定させたい」と考えるのであれば、子供部屋は要らないでしょう。
一方で親と子供の寝室を別にすることには、お互いの睡眠が邪魔されないメリットがあります。充分な睡眠を確保できると、親子ともに精神的に安定しやすくなります。
また親子の寝室が別だと、夫婦の時間も取りやすくなります。そうすると夫婦の不和を防ぐことができ、結果として家庭の平和につながります。
このように、子供部屋で幼児を寝かせることと親と同室で添い寝することには、それぞれのメリットがあります。そのため幼児期は、親であるあなたの考え方で子供部屋の有無を決めるといいです。
子供の荷物が多くなったら引越しを考える
ただ幼児期は子供と添い寝する人でも、子供の荷物が増えてきたら、子供部屋を用意できる住居への引越しを考えた方がいいです。子供が大きくなると、趣味などの私物が増えてくるためです。
特に小学生に上がると、学習に必要な道具が増えていくため、親の部屋やリビングなどだけでは収納しきれなくなっていきます。このようなタイミングは、子供の荷物を置く部屋(=子供部屋)の作り時といえます。
また子供が増えたタイミングも、子供部屋を用意する良い機会です。子供が増えると、その分だけ荷物が多くなります。そのため子供の荷物によって部屋を手狭に感じたら、子供部屋を作ることを考え始めるといいです。
このとき、個人の子供部屋を与えても、子供が小さいと親の添い寝を求めるケースが多いです。このような場合、無理して子供部屋で寝かせずに、子供が大きくなるまで添い寝しても問題ありません。
参考までに、私は子供が2人に増えたのを機に、子供部屋を用意できる広い部屋へ引越しました。子供が増えたことによって荷物が多くなり、部屋が手狭に感じたためです。
このときは新居の1室を子供部屋に設定し、子供の衣服やおもちゃなどを置きました。ただ子供は親と寝たがったため、子供部屋はしばらくプレイルームとなっていました。
ただ、親の部屋やリビングから子供の荷物がなくなったことによって部屋を広く使えるようになったため、私のストレスは軽減しました。
このように子供の荷物が多い場合、子供と添い寝する場合であっても子供部屋を確保した方がストレスなく過ごせます。そのため、子供の荷物で部屋を手狭に感じたら子供部屋の準備を始めましょう。
子供が成長すると、おのずと親と別室で寝たがるようになるため、そのタイミングでプレイルームを子供の寝室に変更するといいです。
思春期までには引越しを完了し、子供部屋を用意する
またいずれの場合であっても、子供が思春期を迎える前には子供部屋を用意するべきです。思春期は精神的に親から自立するタイミングです。健全な精神の自立を果たすためには、親に干渉されないプライベート空間(=子供部屋)が必要となります。
また、思春期を迎えた子供にプライベートな時間・空間がないと、家の外にプライベート空間を求めてしまう傾向があります。例えば帰宅時間が極端に遅くなったり、友達や恋人の家から帰ってこなくなったりしやすくなるのです。
さらに、子供が思春期を迎えると親に反抗するようになるのが一般的です。反抗期がない子供であっても、一個人としての考え・意見を持つようになるため、親と対立する機会が多くなります。
このとき、狭い空間で複数人の大人が長時間過ごすと窮屈に感じるのと同様に、自我を持つ思春期以降の子供と同じ空間で長時間一緒にいると、親であっても疲弊します。つまり、思春期以降の子供にプライベート空間を用意しないと、あなたのストレスが増大しやすくなるのです。
このようなことからも、子供が思春期を迎える前には子供部屋の用意を進めましょう。
子供部屋を作る引越しでの物件探し
このとき、住居に部屋が余っているのであれば、すぐに子供部屋を調達することができます。ただ基本的には、子供部屋を作るために引越しが必要な人が多いでしょう。
それでは、子供部屋を作るためには、どれくらいの広さが必要なのでしょうか?
このとき前述のように、思春期の子供には親に干渉されない空間を用意しなければなりません。そのため間取りとしては、最低でも「親の寝室+子供の部屋=2室」が必要となります。
また具体的な部屋数は、子供の性格と予算に応じて個別に考える必要があります。
例えば自分の時間・空間を必要とする子だと、個人部屋を用意してあげた方が子供の情緒が安定しやすくなります。そのため、親の寝室に加えて子供の人数分だけ個室が必要となります。
ただ子供が個室を希望しても、子供の数が多いと実現は難しいでしょう。部屋数の多い住居だと家賃がかなり高くなるためです。このような場合、経済状況を優先して住居を選ぶ必要があります。
一方で子供が一人で過ごすのが苦手なタイプである場合、兄弟姉妹と同室にした方がいいでしょう。
参考までに、知人の3人兄弟の末っ子は、「自分の部屋が欲しいと思ったことがない」「人の気配がない部屋だと寝付きづらい」と言っていました。
この人は、個人部屋を持った後も自室で過ごす時間はほとんどなかったとのことです。このようなケースだと、わざわざ高いお金を出して広い部屋に住む必要はないといえます。
「子供部屋を用意するために必要な部屋の数」は家庭によって異なります。そのため子供部屋のために引越しをする際に、予算と子供の性格に応じて個別に判断しましょう。
性別が違う子供がいる場合、3部屋は必要
ただ性別の異なる子供がいる場合、子供が思春期を迎える前にそれぞれの部屋を用意するべきです。思春期に入ると、異性に対する興味が強くなるためです。
このとき、基本的には「幼い頃を一緒に過ごしていれば、思春期を迎えても兄弟姉妹に性的な興味を抱かない」といわれています。ただ中には、兄弟姉妹に性的な興味を抱く子もいるのは事実です。
実際、私の知り合いには、住居環境の都合で姉弟が同室になった人がいます。この人は弟に性的な興味を持たれ、私物が荒らされたり寝ているときに体を触られたりした経験があり、現在でもトラウマになっているといいます。
そのため性別の異なる子供がいるのであれば、親の部屋とは別にそれぞれの部屋を用意しましょう。具体的には、3DK以上の部屋を選ぶことになります。
部屋が足りない住居では、間仕切りで部屋を分ける
ただ中には、予算の都合で広い部屋への引越しが難しいケースもあるでしょう。このような場合であっても、子供個人のプライベート空間を確保する必要があります。
そのため予算の都合で広い住居への引越しが難しい場合は、同性の親・兄弟姉妹と同室にし、部屋に間仕切りを置いて個人の空間を確保しましょう。
例えばホームセンターなどに売られているパーテーションを利用すると、簡単に1つの部屋に複数の空間を確保できます。また、部屋の中心に突っ張り棒を設置し、カーテンなどをかけてもいいでしょう。これらの方法だと、数千円で間仕切りが可能となります。
また、高さのある本棚や2段ベッドを部屋の中央に置くのもいいでしょう。いずれにせよ、お互いの様子が見えないように部屋を分割すれば、親や兄弟姉妹と同室であっても個人の空間を確保しやすくなります。
参考までに、私は2DKの部屋に家族で暮らしていました。私には異性の兄弟がいたので、小学校高学年に上がる頃には母親と同室になりました。
私と母は自分の空間が必要なタイプであったため、1部屋を2人で使うことにストレスを感じていました。そこで、部屋の中央にロフトベッドとカーテンを配置し、8畳の部屋を2分割することにしました。
棚や机などを除くと廊下ほどの広さしかありませんでしたが、自分だけの空間ができて嬉しかったことを覚えています。また親に「見られている」「干渉されている」という感覚が無くなり、落ち着いて過ごせるようになりました。
このように、狭い住居であってもアイデア次第で子供個人のプライベート空間を確保できます。そのため「部屋が足りないから」と諦めず、間仕切りを活用して子供のプライベート空間を確保するようにしましょう。
無断外泊・引きこもりを防ぐ子供部屋の作り方
前述のように、ある一定以上の年齢に達した子供には親に干渉されない空間を作ってあげるのが基本です。ただ、だからといって、親の目が届きにくい状態になるのは避けなければいけません。
例えば子供部屋がリビングや親の寝室などから離れていると、子供がいつ帰宅したかがわからなくなりやすいです。その結果、帰宅時間が遅かったり無断外泊したりすることに気づきにくくなります。
またリビング・親の寝室から離れた部屋を子供部屋にすると、お互いに顔を合わせる機会が少なくなり、親子のコミュニケーションが減少します。そうすると親子間の溝が深まり、家に帰らなくなったり部屋に引きこもったりすることにつながります。
そのため子供部屋を作る際には、親が子供の気配を察知できる位置に部屋を配置することが大切です。
例えば、リビングや親の部屋の前などを通らないと入室できない部屋を子供部屋に設定すると、子供の帰宅時間を把握しやすくなります。
またリビング近くに子供部屋を配置すると、顔を合わせなくても親子がお互いの気配を感じます。その結果、コミュニケーション不足が発生しにくくなり、無断外泊や引きこもりなどを防ぎやすくなります。
生活家電や鍵が付いている部屋だと、引きこもりリスクが高くなる
ただこのとき、リビングや親の部屋の近くであっても、鍵付きの部屋を子供に与えない方がいいです。
鍵付きの部屋で子供を過ごさせると、子供のトラブルに親が気づきにくくなります。例えば子供部屋内で熱中症などによって倒れた場合、鍵付きの部屋だと発見が遅れて取り返しのつかない事態に陥るリスクがあります。
また部屋に鍵をかけられる状態だと、親からの干渉を完全にシャットアウトできる状態になります。その結果、子供が自分の殻に閉じこもりやすくなり、部屋に引きこもる原因となります。
そのためリビングなどに近い部屋であっても、扉に鍵がついているのであれば、子供部屋に選ばないようにしましょう。
また全室に鍵がついている住居であれば、親が鍵を預かって鍵の利用そのものをやめたり、スペアキーでいつでも部屋を開けられるようにしたりしましょう。
・子供部屋を便利にしすぎると、引きこもりが起こりやすくなる
なお、子供部屋を作る引越しを機に、子供用の寝具・家具などを新しく購入する人は多いです。ただこのとき、子供部屋用に家電を買うことは避けましょう。子供部屋が便利になりすぎると、引きこもりを誘発しやすくなるためです。
例えば子供部屋にテレビや冷蔵庫などがあると、テレビ番組を見たり飲み物などを取りに行ったりするためにリビングに行く必要性がなくなります。
特に冷蔵庫は、自室で食事を済ませることを可能にさせてしまいます。その結果、食事のタイミングですら親と会わずに生活できてしまいます。
そのため家族間のコミュニケーションを大事にしたいのであれば、子供部屋に子供用の家電製品を置かないようにしましょう。
思春期を迎える前までに、子供のプライベート空間を確保する
乳幼児期の子供には子供部屋は必要ありません。ただ子供が思春期を迎える前には、最低でも2部屋以上がある住居へ引越し、子供部屋の準備を始める必要があります。性別の異なる子供がいるのであれば、部屋を別にするために3部屋が必要となります。
このとき、親の目が届きにくい位置に子供部屋を配置すると、さまざまなトラブルの原因となります。そのため、「親の部屋やリビングなどを通らないと入室できない部屋」を子供部屋に選ぶといいです。
ただ中には、予算などの関係で子供に個室を用意するのが難しいケースもあります。このような場合であっても、間仕切りなどを活用すれば子供のプライベート空間を確保することができます。
いずれにせよ、思春期を迎える子供には親に干渉されないプライベート空間が必要です。そのため子供が小学校高学年までには子供だけの空間を用意してあげましょう。
引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。
例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。
ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。
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この事実を認識すると、なぜ引越しで何社もの見積もりを取らなければいけないのか理解できるようになります。格安引越しをするためにも、知識をつけなければいけません。
安い引越しを実現する、訪問見積もりのコツや流れ、事前準備
見積もりのとき、必ず訪問見積もりとなります。電話やメールだけの見積もりでもいいですが、ほぼ100%の確率で失敗します。追加料金が必要になり、非常に高額な引越しになるのです。
ただ、訪問見積もりではどのような流れになるのでしょうか。またどう接すればいいのでしょうか。引越し業者の営業マンが訪問に来たときの対処法について確認していきます。
見積もり比較サイトでの引越しはおすすめ!料金はいくら安いのか
実際に見積もりを依頼するとき、自ら業者を調べて電話するのは非常に手間です。そこで、ほとんどの人が一括見積サイトを利用します。
ただ、そのような見積もり比較サイトが適切なのでしょうか。利用方法に違いはあるのでしょうか。これらを明らかにしていきながら、おすすめの見積もり比較サイトを紹介していきます。