女一人の引越しであると、何かと不安が大きいです。女性にとって特に不安が大きいのは「訪問見積もりを受ける場面」と「引越し日の当日、荷物を運搬してもらう場面」になります。
訪問見積もりであると、女一人の部屋に男性の営業マンを入れることになります。ただ、部屋の隅々まで荷物を見られるのは嫌なものです。
また、引越し日の当日は特に要望を出さなければ男性スタッフによる作業になります。しかし、下着類などが見える状態で運搬されるのは嫌です。
こうした悩みがあるとき、どのようにすればいいのでしょうか。ここでは、一人暮らしの女性が単身引越しをするとき、気を付けるべき注意点について解説していきます。
もくじ
一人暮らし女性でも訪問では隅々まで確認される
引越しをするとき、女一人の場合はほとんどのケースで引越し業者に荷物の運搬を依頼します。自分で引越し作業をする人は非常に稀です。
ただ、このとき訪問見積もりを依頼することになります。どれだけ荷物量が少なかったとしても、正確な見積もり金額を算出するためには訪問が必須になるのです。
「単身パックを依頼する」などの場合であっても、実際のところ荷物量が意外と多く単身パックでは積み切りできないことが多いです。そうしたことの判断を含め、引越し業者に訪問見積もりをお願いするのです。
同棲中の人や結婚している人など、男性と一緒に住んでいる女性であればそこまで気にすることは少ないですが、一人暮らしの女性であると部屋に男性営業マンを招き入れることを躊躇します。一つの部屋に男女だけがいることになるためです。
また、訪問見積もりでは部屋の隅々まで確認されます。クローゼットの中についても見せなければいけません。
クローゼットや押入れには、多くの荷物が入っています。クローゼットの中まで確認されるのは、ここにどれだけの荷物を入れているのかによって、依頼するトラックのサイズがまったく違ってくるためです。
例えば、以下はクローゼット・押入れの上にそこまで大きな荷物がないことがわかります。単にバッグを陳列しているだけです。
ただ、ここに収納ボックスをいくつも並べている女性だと、それだけ荷物量が多くなります。こうした場所まで確認しないと荷物量を判断できないため、基本的にはお風呂場とトイレ以外はすべてを確認されると考えてください。
見積もりのとき、女性営業マンに依頼する
そうしたとき、男性営業マンに来られるのが嫌な場合は「引越し業者に在籍している女性営業マンに依頼する」のがおすすめです。営業マンとはいっても、男性だけでなく女性もいます。これであれば、特に気にすることなく訪問見積もりを頼むことができます。
もちろん、自ら電話をかけて一社ずつ聞くのは現実的ではありません。そこで、多くの人はネット上の一括見積もりサイトを活用します。
こうした一括見積もりサイトでは、要望を書き込める欄があります。例えば以下の見積もりサイトでは、「詳しいお荷物情報を開く」というボタンをクリックできるようになっています。
ここを開くと、以下のように要望欄を記載できます。ここに、「訪問見積もりでは女性の営業マンでお願いします」などのように記入するのです。
これにより、女性営業マンが所属している引越し業者の営業所から電話がかかってくるようになります。このように一括見積もりサイトを利用すれば、面倒な作業を省けるようになります。
女性営業マンが所属していない会社については、その会社とは縁がなかったと考えて諦めるといいです。引越し業者はたくさんあるため、あなたの要望に応えてくれる引越し業者へ依頼すれば問題ありません。
・どうしても見られたくない荷物はお風呂場に隠す
なお、人によってはどうしても他人に見られたくない荷物が存在します。これらについては、お風呂場の中かトイレに隠すようにしましょう。ただトイレに抵抗ある人は多いので、お風呂場が適切です。
洗面所の様子は営業マンに確認されます。ただ、お風呂場の中までは見られません。そのため、お風呂場に荷物を置くといいです。
女性の単身引越しの料金相場
実際に営業マンへ見積もりを依頼するとき、交渉しなければいけません。このとき、事前に料金相場を理解しておくことは重要です。
引越しの値段については、「荷物の量」「新居への距離」「オプションの有無」で決まります。このうち、一般的な荷物量(ワンルームから1LDK)の女性であると、以下のような費用相場になります。
・一般的な荷物量での単身引越し
近距離(50km以内) | 中距離(200km) | 長距離(500km) | |
閑散期 | 3~4万円 | 4~5万円 | 5~6万円 |
繁忙期 | 5~6万円 | 7~8万円 | 9~10万円 |
※「東京-大阪:約500km」「東京-名古屋:約350km」
※引越しの繁忙期:3~4月
以下の金額は近距離引越し(東京-横浜:約30km)での領収書です。特にオプション代はなく、荷物量は非常に少なかったので値段は安いです。
ただ、女性の場合は男性に比べて荷物の量が多くなりがちです。化粧品などの小物類に限らず、化粧台やタンスなどを含め大きな家具をもつ人の割合が多くなるのです。また、衣類やぬいぐるみなど、かさばる荷物をたくさんもっています。
例えば以下のような女性用の家具だけであっても、引越しのときは多くの場所を取るようになります。
トラックのサイズが倍になると、単純に引越し料金は2倍になります。そのため、荷物量が多い女性の場合、先ほどの料金が2倍になると考えてください。例えば、閑散期に近距離引越しをする場合、6~8万円ほどの引越し価格になります。
女性は引越し代が高くなりがちなので、こうした料金相場を理解したうえで引越しの見積もりを取るようにしましょう。
レディースパックのメリット・デメリット
依頼する引越し業者が決まった後、正式に契約書にサインして引越しを依頼することになります。このときダンボールが送られてくるため、荷造り・梱包を頑張るようにしましょう。
もちろん、引越し業者では「らくらくパック(おまかせパック)」という、作業スタッフがすべての荷物を梱包してくれるサービスを用意しています。ただ、梱包サービス (らくらくパック)を利用すると料金相場が2~3倍に跳ね上がるため、多くの女性は荷造り・梱包を自ら行います。
その後、当日に引越しをすることになります。単身引越しで荷物が少なかったとしても基本的には2人の作業スタッフによって作業が進んでいきます。ただ、特に要望がなければ当然ながら作業スタッフは男性になります。
しかし、下着類を含めやはり女性であるとデリケートな荷物が多くなります。そうした荷物を男性に運ばれるのは気が引けます。
そうしたとき、レディースパックを用意している引越し業者を利用するといいです。レディースパックとは、女性スタッフだけの引越し作業サービスを指します。女性専用の引越サービスがレディースパックなのです。
引越し業者の中でも、アート引越センターであればレディースパックを用意しています。
ただ、デメリットとしてレディースパックであると高確率で料金相場が高くなります。女性スタッフによる引越しであるため、スタッフが限定されて引越し費用は当然ながら上乗せされます。また、スタッフの数が増えて人件費が加算され、予算をオーバーする可能性が出てきます。
また、「アート」「日通」「サカイ」「アリさん」「クロネコヤマト」の中でも、女性スタッフだけの引越しを聞いてくれる業者は非常に少ないです。安い引越しをする大原則は「複数社の見積もり金額を比較する」ことがあります。これを行えないため、レディースパックを検討すると値段がかなり高くなることは理解しましょう。
女性だけに作業を依頼できるというメリットはありますが、女性専用の引越サービスは価格面で大きなデメリットがあります。レディースパックでは、「女性スタッフだけで安心」という口コミや評判はあるものの、デメリットまで考慮したうえで利用しなければいけません。
・平日引越しやフリー便で値段を安くする
それでもレディースパックを利用したい場合、値段が高めになるので他の部分での値引きを考えましょう。
例えば、休日ではなく平日での引越しに変更すれば、それだけ値段が安くなります。また、引越し時間を指定しないフリー便を活用すれば、引越し料金をかなり値引きできます。
当然、一括見積もりサイトを活用してできるだけ多くの企業に依頼し、その中から女性スタッフのみに対応できる業者を何社か探し出す作業は必須になります。
・荷造りや梱包作業なら女性だけが可能
なお、らくらくパック(おまかせパック)など、荷物の梱包をすべて引越し業者に依頼したい場合、「梱包作業についてはすべて女性スタッフにお願いしたい」という要望は基本的にどの業者でも聞いてくれます。
ただ、荷物の運搬は力仕事になるため、男性作業員が基本です。女性スタッフのみで荷物の運搬を依頼できるレディースパックであると、値段の割増があります。
見られたくない荷物はダンボールに入れる
そこで、格安引越しを実現するために「女性スタッフのみの引越サービス」を利用するのではなく、通常の「男性スタッフによる引越し」をおすすめします。高額な費用になってもいいのならレディースパックで問題ありませんが、安い料金相場で引越しをしたい場合は男性作業員を活用しましょう。
もちろん、男性スタッフに見られなくない荷物は存在します。そうしたものについては、ダンボールの中へ隠すといいです。
例えば以下のように、収納ボックスを利用している人は多いです。ただ、こうした収納ボックスの中に下着類がある状態だと、荷物の運搬を男性スタッフにお願いするのは気が引けます。
そこで、こうしたものを事前にダンボールに詰め、梱包しておくようにしましょう。そうすれば、別に男性スタッフが荷物を持ち運びするにしてもそこまで気にならないはずです。
タンスの中についても、中身を開けられることはありません。衣類など、洋服はタンスに入れたままでも運搬してもらえますが、中を確認されることはないので特に気にする必要はないです。
作業員のスタッフに女性を入れることは可能
なお、レディースパックのように女性スタッフのみによる作業は難しかったとしても、訪問見積もりのときに「作業スタッフの一人に女性を入れてもらえないか」という要望を出すことは可能です。これであれば、特に追加料金なしで要望を聞いてくれます。
もちろん男性スタッフでの作業がメインになるため、「作業スタッフ2人での引越し」であると、その要望を聞いてもらえないこともあります。ただ、スタッフ3人での引越しなど、場合によっては問題なく受け入れてくれます。
男性スタッフには言いにくいことであっても、女性スタッフなら言えることは多いです。「この部屋には男性に入らないで欲しい」などの要望を出すことも可能です。
ただ、地域によって女性スタッフがどれだけそろっているのかは大きく異なります。そのため、訪問見積もりのときに確認するようにしましょう。
もちろん女性スタッフを入れることで、冷蔵庫や洗濯機など重い荷物の運搬作業は時間がかかるようになります。また、大型家具や家電製品を力の弱い女性が運搬することで壁にぶつけ、破損の原因になることがあります。
これらのリスクがあることは理解したうえで、女性作業スタッフに依頼するといいです。ただ、そこまでこだわりがないのであれば、「見られたくないものはダンボールへ梱包すればいい」と考え、男性スタッフに当日の作業を依頼するといいです。
・引越し後の挨拶は不要
なお、独身女性が単身引越しをするとき、無事に作業が完了したら「隣人に挨拶をしなければいけないのか?」と考えてしまいます。この場合、挨拶は不要です。
むしろ、挨拶をすることで女性一人で住んでいることが周囲に分かってしまいます。無駄に危険な目にあう可能性を増やすことにつながるため、独身女性の単身引越しでは挨拶をしないようにするのがおすすめです。
一人暮らしの独身女性は引越しで注意が必要
独身女性が引越しをするとき、どのようなことに注意すればいいのかについて確認してきました。一人暮らしであると、女性では危険な目にあうことがあります。これを避けるための対策を講じるようにしましょう。
単身パックを検討しているほど荷物が少なくても、見積もりを依頼するのが普通です。ただ女性であると、部屋の中に「男性に見られたくない荷物」「があるのは普通です。そうしたとき、女性営業マンに訪問見積もりを依頼するといいです。
女性営業マンをお願いすること自体は無料なので、気軽に頼めば問題ありません。
また、女性専用の引っ越しサービス(レディースパック)が存在します。しかし、レディースパックを使って女性スタッフだけの引越しにすると、料金は割高になります。「アート」「日通」「サカイ」「アリさん」「クロネコヤマト」などの大手であっても依頼できる業者は少ないです。
プライバシー面のメリットは多いものの、女性専用のレディースパックは価格面でのデメリットが大きいのです。
そのため、特に気にしないのであれば引越し作業については男性スタッフに依頼するといいです。見られたくないものはダンボールに詰め、当日の引越しに備えるようにしましょう。
引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。
例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。
ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。
・引越し侍
引越し侍ではアート、サカイ、日通、アリさんなどの大手が登録しており、入力作業は30秒で終わります。無料で利用できるサービスなので気軽に利用できます。
さらに大手だけでなく、中小の引越し業者も登録しているので低価格な引越しが可能になります。最大15社まで見積依頼でき、できるだけ複数の業者の見積もりを取り、最安値で引越しをしたい人に適しています。
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また、同じ日であっても午前の引越しを午後にするだけでも値引きが可能です。こうした価格交渉術について解説しています。
・引越しの割引制度(早割、紹介割引、社員割引)に意味がない理由
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この事実を認識すると、なぜ引越しで何社もの見積もりを取らなければいけないのか理解できるようになります。格安引越しをするためにも、知識をつけなければいけません。
安い引越しを実現する、訪問見積もりのコツや流れ、事前準備
見積もりのとき、必ず訪問見積もりとなります。電話やメールだけの見積もりでもいいですが、ほぼ100%の確率で失敗します。追加料金が必要になり、非常に高額な引越しになるのです。
ただ、訪問見積もりではどのような流れになるのでしょうか。またどう接すればいいのでしょうか。引越し業者の営業マンが訪問に来たときの対処法について確認していきます。
見積もり比較サイトでの引越しはおすすめ!料金はいくら安いのか
実際に見積もりを依頼するとき、自ら業者を調べて電話するのは非常に手間です。そこで、ほとんどの人が一括見積サイトを利用します。
ただ、そのような見積もり比較サイトが適切なのでしょうか。利用方法に違いはあるのでしょうか。これらを明らかにしていきながら、おすすめの見積もり比較サイトを紹介していきます。