賃貸マンションの部屋サイズは異なりますが、一人暮らしの人であると1K・1DK・1LDKなどの部屋に住んでいることが多いです。二人暮らしで1LDKの人はいるものの、それでも独身者の一人暮らしが多いです。
それでは、こうした1K・1DK・1LDKの間取りに住む単身者が引越しをするとき、どのような料金相場になるのでしょうか。また、引越し時間はどれくらいになるのでしょうか。
引越し価格は荷物量によって変動します。一般的には部屋サイズが大きいと、それに伴って荷物量も増えます。それらを考慮したうえで引越し価格が算出されます。そこで、引越し代を値切る方法を含めて、単身者がお手頃価格の引越しを実現するコツについて解説していきます。
もくじ
単身引越しの値段は変わらない
まず大前提として、1K・1DK・1LDKの間取りであれば、どれも引越しでの費用相場は同じです。そのため、これらの部屋サイズで引越し価格が変わることはほとんどありません。
これらの部屋では、どれも「キッチン(リビング)+ 1部屋」という形になります。例えば、以下は1LDKの間取りです。
このとき引越し代金を決める要素として、荷物量があります。ただ、このときの荷物量をもっと正確にいうと「トラックの大きさ」が重要になります。依頼するトラックが大きくなることで、引越し価格も上昇するようになるのです。
特に単身者であれば、以下のような2tショートトラック(たたみ三畳分)を依頼するのが一般的です。
この大きさであれば、ほとんどの単身者の荷物を運搬できるようになります。トラックに積み込む荷物量がスカスカであっても、満杯であっても、引越し金額は変わりません。そのため、1K・1DK・1LDKを含めどの部屋サイズでも料金相場に変動はないのです。
もちろん、単身者であっても荷物量が多くなり、2tロングトラックなど大きめのトラックを依頼しなければいけない場合、費用相場は2倍になります。そのため荷物が多すぎると値段は上昇しますが、そうでない場合の引越し代は同じだと考えましょう。
1K・1DK・1LDKの間取りで引越しをする価格の目安
依頼するトラックサイズが2tショートトラックで同じとなると、荷物量による料金変動はないことが分かりました。ただ、引越しでは他の要素によって値段が変わってきます。その一つが距離と時期です。
引越しをするとき、距離や時期によって以下のような価格変動があります。
近距離(50km以内) | 中距離(200km) | 長距離(500km) | |
閑散期 | 3~4万円 | 4~5万円 | 5~6万円 |
繁忙期 | 5~6万円 | 7~8万円 | 9~10万円 |
※「東京-大阪:約500km」「東京-名古屋:約350km」「大阪-名古屋:約200km」です。
長距離での移動であると、一日では引越しを終わらせることができません。その分だけ人件費やガソリン代、高速道路代などがかさむため、引越し料金は高くなります。
また、引越しでは3月と4月が繁忙期です。それ以外は閑散期ですが、繁忙期の時期になると引越し代金は1.3~1.5倍(場合によっては2倍)に高騰します。そのため、荷物の少ない単身引越しであったとしても、時期によっては値段が高くなります。
参考までに、以下は横浜から東京へ近距離引越し(約50km)をしたときの領収書です。1DKの部屋からの単身引越しですが、適切価格になっています。
なお、ここに洗濯機の設置やベッドの解体・組み立てなどのオプション代が加わると、その分だけ料金相場は高くなります。
1K・1DK・1LDKの荷物量を考える
ただ、1K・1DK・1LDKであったとしても、前述の通り荷物量が多くなってしまうと、大きいサイズのトラックを依頼しなければいけません。その場合は費用が単純に倍になるため、部屋の荷物が多いと感じている人はできるだけ荷物を捨てるようにしましょう。
1K・1DK・1LDKであると、主に以下のような荷物になると思います。
- ダンボール10個
- テレビ
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- 電子レンジ
- ベッド
- ソファー
- 机、イス
これくらいの荷物量であれば、問題なく2tショートトラックに積み込むことができます。ただ、「食洗器」「空気清浄機」「大きなタンス」などのように、荷物をいくつも加算するとなると、たたみ三畳分に入らないようになります。その場合、荷台の大きいトラックを依頼することになり、確実に値段が上がります。
特に本が多かったり、タンスや衣装ケースが多かったりする場合、必要のない書籍や洋服を含めて積極的に捨ててしまうといいです。一人暮らしの人が引越しをするとき、安い引越しをするためには「トラックサイズが2tロングトラックにならないように注意する」ことが重要になります。
なお、引越し業者に依頼するとダンボールを用意してもらえますが、1K・1DK・1LDKの間取りであると、ダンボール10~15個もあれば足ります。
見積もりの比較を行い、引越し時期を検討する
荷物が多い場合は積極的に捨てて2tショートトラックで依頼できることが重要になりますが、そのほかに格安引越しを行うコツとして複数社の見積もりがあります。何社もの引越し業者に見積もりを提示させることにより、安い業者へ仕事を依頼するのです。
このとき、以下のことに気を付けてみてください。
・引越し時期をズラす
転勤や就職など、特定の時期に引越しをしなければいけない場合は無理ですが、そうでない場合は引越し時期を繁忙期の3月や4月からズラすようにしましょう。これだけで、引越しに必要なお金を大幅に節約できます。
・引越しを休日から平日にする
同じ時期であったとしても、引越し代は曜日によって変わります。基本的には、休日や祝日よりも平日の方が安いです。引越しでは休日での依頼が多くなるため、平日はトラックや人員が余って安くなるのです。
平日に変更するだけで引越し料金が1万円以上安くなるのは普通です。以下のように、PM(午後)の引越しではあっても、2/11と2/12では10,800円もの開きがあることが分かります。
そのため、たとえサラリーマンであっても有給休暇を取得し、平日に引越しをすることを検討しましょう。
・引越し時間を考える
また同じ日に引越しをするにしても、時間帯が違えば費用相場が異なります。基本的に午前中で料金が高く、午後の引越しでは価格が下がります。
さらに値下げを期待するのであれば、どの時間帯の引越しであっても問題ないフリー便を活用するといいです。訪問見積もりに来たとき、「フリー便だといくらの値段になりますか?」と聞くだけで問題ありません。
引越し業者のパックを活用する
また、2tショートトラックを利用できるように荷物を少なくしている場合であれば、引越し業者が提供しているパックを活用できることがあります。
もちろん、利用するためには条件があります。ただ、条件に当てはまることができれば、格安での引越しを実現することができます。
注意点として、パックではどれも「近距離引越しである」という条件が付きます。長距離引越しではパック料金はありません。これらパック料金としては、例えば以下のような会社が提供しています。
・アリさんマークの引越社:ミニ引越しプラン
「新居までの距離が5km以下」「引越しの日時や時間を指定できない」という条件にはなってしまいますが、格安でのミニ引越しプランを用意している会社にアリさんマークの引越社があります。
たたみ三畳分の2tショートトラックまで対応することができ、一般的な荷物量の1K・1DK・1LDKに住む単身者であれば対象になります。
・日通:ワンルームパック
同じように条件はありますが、先ほどのミニ引越しプランよりも対象者が広いものとして、日通が提供するワンルームパックがあります。
条件は以下の通りです。
- 1R~1LDKの部屋(2tショートトラック)
- 移動距離が30km以内
- 総作業時間が4時間以内
やはり荷物量の少ない単身者が基本となり、新居までの距離が近い場合に適用されます。価格としては、以下のようになっています。
- 平日:~ 29,800円(税込)まで
- 土・日・祝祭日:~ 34,800円(税込)まで
平日の引越しであれば、閑散期なら3万円が基本価格になります。引越し時間や荷物量によって変動しますが、これよりも安い値段で引越しを実現できます。
・クロネコヤマト:おまかせフリー割サービス
他にも、クロネコヤマトが提供するパックも存在し、これを「おまかせフリー割サービス」といいます。引越し時の条件としては、以下のようになっています。
- 引越し希望日を5日の中から選ぶ(引越し日はクロネコヤマト側が決定)
- 家財量15m3以内(約たたみ三畳分)
- 移動距離50km以内
明確な引越し日や時間を指定することはできませんが、5日の間で希望を出すことができます。また、引越しスタッフは2人付きますし、大型家具や家電製品については問題なくスタッフが運搬してくれます。
引越し後の余ったダンボールは回収してくれますし、家財量15m3以内(約たたみ三畳分)なので、一般的な単身引越しなら十分対応できます。条件が合えば、2万円代での引越しも可能です。
費用相場を把握し、安い引越しにする
1K・1DK・1LDKは主に単身者が住む賃貸マンション・アパートですが、一人暮らしの部屋だと多くの場合で2tショートトラックになります。荷物量によって値段が変わるとはいっても、トラックサイズによって決定するので基本的な料金は同じだと考えてください。
ただ、同じ1LDKであっても二人暮らしなどになると、どうしても荷物量が増えてしまいます。その場合、一つ大きめのトラックを依頼する可能性が高く、そうしたときは値段が上がってしまいます。
なお、引越しは少ない予算の中で行わなければいけないため、できるだけお金を節約することを考えましょう。そのため引越し見積もりの比較は必須ですし、引越し日を変えることで値段がどのように異なるのか積極的に聞くといいです。
また、近距離引越しでは業者ごとに割引パックを用意していることがあります。これらを利用できるか聞いてみるのも効果的です。
荷物の量が少ない場合、いろんな値引き方法が存在します。これらを把握したうえで、一括見積を活用して複数社に見積もりを依頼するようにしましょう。
引越しのとき、必須となるのが「複数社から見積もりを取ること」です。引越し価格には定価がなく、引越し業者によって見積もり額はバラバラです。そのため複数の業者から見積もりを取るだけで、何万円も節約できます。
例えば、以下は5人家族の長距離引越しで見積もりを取ったとき、4社に見積もりを依頼しました。このとき、最高額は438,264円でした。一方、最も安い業者は198,720円であり、半額以下の料金になりました。複数業者へ依頼しないだけで、大きな損をすることになります。
ただ、自ら業者を探して電話をかけるのは大変です。そこで、必要な情報を入力するだけで完了する一括見積もりを利用しましょう。
・引越し侍
引越し侍ではアート、サカイ、日通、アリさんなどの大手が登録しており、入力作業は30秒で終わります。無料で利用できるサービスなので気軽に利用できます。
さらに大手だけでなく、中小の引越し業者も登録しているので低価格な引越しが可能になります。最大15社まで見積依頼でき、できるだけ複数の業者の見積もりを取り、最安値で引越しをしたい人に適しています。
おすすめの人気記事
・引越し料金を値切り、最安値の引越しを実現する時期や価格交渉術
引越し価格を安くするためには、適切な方法が存在します。見積もりを比較するのは当然として、例えば休日ではなく平日の引越しにするだけで、1万円以上の値引きは簡単です。
また、同じ日であっても午前の引越しを午後にするだけでも値引きが可能です。こうした価格交渉術について解説しています。
・引越しの割引制度(早割、紹介割引、社員割引)に意味がない理由
多くの場合、引越し業者は割引制度を設けています。ただ、残念ながらこうした割引はまったく意味がありません。引越しには定価が存在しないからです。
この事実を認識すると、なぜ引越しで何社もの見積もりを取らなければいけないのか理解できるようになります。格安引越しをするためにも、知識をつけなければいけません。
安い引越しを実現する、訪問見積もりのコツや流れ、事前準備
見積もりのとき、必ず訪問見積もりとなります。電話やメールだけの見積もりでもいいですが、ほぼ100%の確率で失敗します。追加料金が必要になり、非常に高額な引越しになるのです。
ただ、訪問見積もりではどのような流れになるのでしょうか。またどう接すればいいのでしょうか。引越し業者の営業マンが訪問に来たときの対処法について確認していきます。
見積もり比較サイトでの引越しはおすすめ!料金はいくら安いのか
実際に見積もりを依頼するとき、自ら業者を調べて電話するのは非常に手間です。そこで、ほとんどの人が一括見積サイトを利用します。
ただ、そのような見積もり比較サイトが適切なのでしょうか。利用方法に違いはあるのでしょうか。これらを明らかにしていきながら、おすすめの見積もり比較サイトを紹介していきます。