引越しにおいて「日用品を捨てるか、それとも荷造りをするか」で悩む人は多いです。日用品は生活していくために必要なものです。つまり、引越しぎりぎりまで使用しているものが日用品になります。
日用品は一般的に高価なものではなく、引越し先でも比較的すぐに購入可能です。
そのため、引越しにおいて日用品の位置づけは非常に優先順位が低いです。これにより、引越しにおいて日用品を持っていくか、捨てるかを悩む人が非常に多いのです。
こうしたとき、ここでは引越しのケースによって日用品をどのように扱うべきなのか説明していきます。
もくじ
引越しでの日用品の種類
まず、日用品といっても具体的にはどのようなものが該当するのか区別できない人も多いと思います。
引越しでは「日用品を他の荷物と区別する」ことを忘れる人も多いでしょう。そこで、まず日用品をリスト化しておきます。日用品には、具体的に以下のものが該当します。
- 紙製品(トイレットペーパー・ティッシュペーパーなど)
- 生理用品
- 医療品
- 洗剤
- 台所用品(たわし・スポンジ・ラップなど)
- 風呂用品
- トイレ用品
- 洗濯用品
- 掃除用品
- オーラルケア用品(歯磨き粉・歯ブラシなど)
- トイレタリー用品(ボディソープ・洗顔料・ハンドクリーム・シャンプー・入浴剤など)
- 化粧品
- 家庭用化学用品(殺虫剤・消臭剤など)
- 食料品(調味料など)
- その他(乾電池・マッチ・ライター)
このように一言で日用品といっても様々です。日用品には上記のものが該当するということを踏まえ、「引越しのケースによって、どのように処理するのがよいのか」を考えなくてはいけません。
ゆとりがある引越しかどうかで日用品の取り扱いを考える
そうした中でも引越しが1ヵ月以上前に分かっている場合、日用品の購入は最小限にすべきです。もちろん、まとめて購入するとお得な日用品は多いため、ついつい多く購入しがちです。そこで、日用品は引越日までに必要な分のみ購入するようにしましょう。
例えばトイレットペーパーは小分けのものを購入し、引越し日までに使い切るのが理想的です。また洗剤やシャンプー、ボディソープなども最小量を購入し、引越し日までに使い切れるといいです。
つまり引越し日までにゆとりがある場合、日用品を使い切ることにより引越しで梱包したり、廃棄したりする手間を省くように心がけましょう。
一方で引越しが急遽決まることもあり思います。そのように時間がない場合の引越しでは、日用品は思いきって捨ててしまったほうが楽です。梱包するよりも廃棄のほうが簡単だといえます。
なお、日用品を捨てる場合にはいくつか注意点があるため後ほど説明します。
引越しで日用品を梱包する場合の注意点
それでは廃棄ではなく、日用品を梱包するときはどのように考えればいいでしょうか。日用品としては既に開封している場合が多いです。開封している場合、蓋のあるものはこぼれる可能性があります。そこでテープなどで蓋とボトルを固定し、ビニールの袋に入れましょう。
ビニールの袋に入れた後は輪ゴムなどでビニールと日用品をくくると、こぼれても袋の中が汚れるだけで済みます。
なお日用品の梱包で最も面倒なのが、シャンプーなどポンプ式の容器に入っているものの梱包です。
これについて、液漏れを防ぐ1つの手段として「開封前の状態に戻す」という方法があります。
シャンプーを開封前の状態に戻すには、ポンプを押し込む必要があります。しかし、通常の状態で押し込むと中身が出てしまうので以下のような手順で元の状態に戻します。
- ボトルとポンプ式ディスペンサーを外す
- ポンプ式ディスペンサーのチューブの中に3~4プッシュくらいの液が入っているため、ノズルをボトルの口にあて、中身が出るようにタップする
- ボトルとポンプ式ディスペンサーをセットし直す
- ボトルをさかさまにして、ポンプの口を押しこみ、時計回りにポンプの口を回す。
この写真の通り、ボトルとポンプ式ディスペンサーを外すと中に2~3プッシュくらいの量の液体が入っています。シャンプーの場合は上から振ったり、叩いたりして液体を落とすことができます。
しかしリンスだと粘度が高いため、チューブ内のリンスを落とすことはできません。そのため、チューブ内のリンスは捨てるつもりで購入時の状態に戻す必要があります。
その後、ボトルとポンプ式ディスペンサーをセットし直します。
次に上の写真のようにボトルをさかさまにして、できるだけ中身の液体をポンプで吸い上げない状態にします。
そうして、上から押しつけます。このときは「プッシュ部分」について上から押しつけた状態を保ち、時計方向に回してロックします。
要は、シャンプーやリンスなどを購入して、使用する際の逆の手順を実践します。こうすることで、上の写真のように購入前の状態に戻せます。購入前の状態であれば、引越しをしていて液漏れの心配はありません。
上記の手順で、ポンプ式の日用品を購入したときの状態に戻すことができます。ただし、一部の商品ではこの手順を使用できません。そのような場合は、袋の中の液漏れは覚悟のうえでビニールの袋に入れ、輪ゴムで止めるしか方法がありません。
引越しで日用品を捨てるときの注意点
ただ引越し前に日用品の購入を制限していたら、シャンプーなどで残り少なくなっていることはよくあります。また急に引越しが決まり、余裕がない引越しのケースもあります。その場合、梱包は諦めて前述の通り捨ててしまったほうが楽な場合は多いです。
それでは日用品を捨てる場合、どのような点に注意すればいいのでしょうか。そこで、日用品の捨て方について詳しく説明します。
まずシャンプーや液体の洗剤は風呂場やキッチンで流します。大量であっても、もともと水に溶けるようにできているので問題はありません。
ぬめぬめしていて気持ち悪いようであれば、そのままキッチンや風呂場をスポンジやたわしで掃除するといいです。そうすれば退去時にする際の掃除もできて一石二鳥です。
混ぜたらいけない洗剤には注意
しかし中には、危険な日用品も存在します。そこで、そうした日用品の取り扱いを理解するようにしましょう。
液体洗剤の中には「混ぜるな注意」と記載されたものがあります。具体的には酸性の洗剤と塩素系の洗剤を混ぜると危険なガスが発生します。
このような商品を廃棄する際に混ぜてしまうのは非常に危険です。酸素系洗剤や塩素系洗剤を含め、すべての洗剤は混ぜずに1つずつ廃棄するようにしましょう。
うっかり、酸性の洗剤と塩素系の洗剤を混ぜてしまうと、有毒な塩素ガスが遊離してしまうこともあるので、全ての洗剤は混ぜずに廃棄するほうが安全です。
引越しでの家庭用化学用品(殺虫剤・消臭剤など)の廃棄法
また、日用品としては家庭用化学用品(殺虫剤・消臭剤など)もあります。要は、スプレー剤になります。これら家庭用化学用品(殺虫剤・消臭剤など)の廃棄法は以下の3つです。
- 中身を使い切る
- 容器に穴を開ける
- 自治体の決まり通りに廃棄
上記のように3つ方法はありますが、中身を使い切ったり、容器に穴を開けたりする場合はメーカーのホームページを参考にしたほうがいいです。
例えば、アース製薬会社のホームページでは、ある殺虫剤について次のように廃棄法を記載しています。
このように、化学用家庭用品(殺虫剤・消臭剤など)にはそのメーカーが推奨する廃棄法があります。ホームページで廃棄法を確認した上、それぞれの製品にあった方法で廃棄するようにしましょう。
引越しでの乾電池の廃棄法
また日用品の中でも乾電池は少し違った方法で廃棄しなくてはいけません。乾電池の回収法は大きく分けて以下の2つです。
- ゴミ回収
- リサイクル品として回収
上記のどちらかを使用することになります。このどちらかでの方法で回収してもらわないと、有害物として環境に悪影響を与えるので乾電池の廃棄には注意が必要です。
地域のごみ回収日に乾電池を廃棄する場合は、必ずルールを守りましょう。「不燃物」「有害物」として処分している地域や絶縁状態にするために、「プラス極とマイナス極にセロハンテープを貼る」という規定がある地域もあります。
またリサイクル品として回収する場合は、住民センターや役所、スーパーなどに回収ボックスを設置している場合があります。引越し前の家の近くにこのような回収ボックスがあるなら、そこにまとめて捨てに行くのが楽です。
引越しで日用品の梱包は必ず一ヶ所にまとめる
日用品は、引越しの最終日に梱包する場合が多いです。また、引越し直後にすぐに使用することになると思います。
なおダンボールに箱詰めする際、以下の写真のように部屋の場所ごとに荷造り内容をメモしている場合が多いです。
そこで、日用品についても以下のようにメモ書きを残すようにしましょう。
こうすることで、引越し後に「すぐ開封すべきダンボールである」と分かります。そのため日用品を一ヶ所にまとめたほうが引越し後の生活が楽になります。
食器や洋服などが入っているダンボールに日用品を入れてしまうと、引越し後にいくつものダンボールを開けないと、至急に必要となる日用品を使用できません。そのため「日用品のみのダンボール」を作り、さらには「すぐ開ける」などマジックで記入することで引越し後、初日から生活がしやすくなります。
引越しで日用品をどう扱うのかを考える
日用品は文字通り毎日使いますが、ただ、同時に安価な消耗品という特徴も併せ持っています。
そのため、引越しまでの期間によって扱いが違います。しかし、どのような引越しであっても日用品を無視することはできません。そうしたとき、「廃棄するのか」「梱包して引越し先に持っていくのか」の2つで迷うことになります。
そこでここでは、引越しにおいて日用品を梱包する際の注意点と同時に、日用品を廃棄する際の注意点を説明しました。
引越しする人ならば、日用品について必ずどちらかを選択するようになります。日用品の取り扱いは迷いやすいですが、最適な方法を選んで引越し作業を進めるようにしましょう。
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